逆の意味

いつからか、本当に思ってることが言えなくなった。

自分の思ってる事が否定されるかもしれない、

最初はそんな簡単な不安から。

思ってることを言うのはかっこ悪いとか、いまさら言ったってとか、

勝手にふさぎ込んでいた。

そんな僕は、思ったことが素直に言えないなら思ったことと逆(・)の(・)こ(・)と(・)を

言えばいいと勝手に思うようになった。

何でそうなったかは、覚えてない。

それから僕は、人の顔色を窺うということも悪いこととは思わなかった。

人に合わせてるほうが楽だし、気に入られたいからだ。

だから僕は、たとえその人が僕と思ったことが違くても僕は合わせるし僕も僕の意見とは逆のことを言い続けた。

そんな僕の人生を皆は“つまらない”とか“可愛そう”だとか言う。

未だに僕はこの癖を辞められない、けど最近少し逆(・)の(・)逆(・)のことがぽろっと出る時がある。