第参話
ACCELERATOR
第参話 戦うということ
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「え?ボクの、ことですか?」
周一は、冷や汗で、額を濡らしている。
「まあ、名前を聞かなくても分かる。キミは、俺の孫、大村周一だ!そして、俺は、大村正三郎だ」
突然、刀から、人が飛び出してきた。
そして、暫く浮いた後、地面に降り立った。
「俺を蘇らせてくれて、ありがとう。そうだ、表が騒がしいが、何かあったのか?」
正三郎は、首を左右に曲げた。
「実は、UFOみたいなのが来て、お母さんとか、連れ去ったみたいなんだ・・・」
周一は、うつむいた。
「なら、そのUFOを破壊してみてはどうだ?」
正三郎は、唐突に、こう言ってのけた。
「そ、そんな!滅相もない。もしかしたら、お母さんとか、いるかも知れないんだよ!」
周一は、恐れをなした。
「いや、大丈夫だ。俺が今から教える方法なら、みんなが、助かる」
正三郎は、ニコリと笑った。
「本当に?じゃあ、教えてよ!その方法って?」
正三郎に、周一は、一歩づつ、歩み寄った。
「「アクセル」を生成すればいいのだよ」
正三郎の話に、一同が、困惑の色を示した。
「な、何言ってるの!!もっと真面目なはなしを・・・」
「真面目な話さ。昔、俺は、UFOを「アクセル」で次々と破壊した張本人だ。最期は、俺が、「アクセル」に封印されたがな」
「なら・・・、アクセルを、生成しよう!!一刻を争うんだ!!!」
周一は、「奴等」のことで、頭がいっぱいだった。
「なら、その辺の石ころを持ってこい。ほら、目の前にあるだろ」
「うん。拾ったよ」
「じゃあ、手のひらに乗せて、こう唱えろ。「聖なる神よ。この輝かざる石に、悪なる物を打ち破る力を与えよ!」とな。」
「聖なる神よ。この輝かざる石に、悪なる物を打ち破る力を与えよ!」
すると、その平凡な石が、みるみる内に光り出し、手のひらの上で、何かが出来はじめて居たが、
「そうそう、そんなか、へっ、へっ、ヘークション!!!!」
と、勢いのあるクシャミを正三郎がした結果、自分の握っていた刀を、その光の中へ、入れてしまった。
「あ!ま、いいか」
正三郎は、他人事のように、そっぽを向いた。
そして、遂に、光のベールに包まれていた、石ころは、見事な武器へと変貌を遂げていたが、剣なのか、刀なのか、分からない形になってしまった。
「すまん!!俺のせいで、こんな形に・・・」
正三郎は手を地に付けて謝った。
「今は、謝っている暇は無い。早く、倒しに行かなきゃ!」
周一は、心に決めた。
これ以上、犠牲は出さない、と。
<第参話 終>
(未完)
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