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婚約破棄されたので、実家の北の領地で「あぶない植物図鑑」を作ります~あと5年で氷河期が来るらしいけど、元婚約者の国が滅びても知りません~

作者:延々Redo
「土壌改良しか能のない女が、王妃になれると思うな!」

バストホルム王国の公爵令嬢ヴィオラは、王太子エドガーから非情な婚約破棄を突きつけられる。

エドガーのスキル『価格鑑定』がヴィオラに下した評価は、なんと【価値:銅貨1枚】。
一方で、隣で微笑む豪商の娘セルマは、その美貌と財力で【価値:金貨1000枚】と表示されていた。

「泥臭い女は、その汚い手に見合った北の辺境へ消えるがいい」

しかし、エドガーは知らなかった。
この大陸に、500年周期の猛烈な寒波『白の5年』がすぐそこまで迫っていることを。
そして、彼が「泥臭い」と捨てたヴィオラこそが、食糧危機を救う希望であることを。

さらには、彼女が隠し持っている国家戦略級のユニークスキル『空間転移』の真の価値を――。

婚約破棄されたヴィオラを待っていたのは、合理主義者の兄ザカライアスによる「現場監督」としての過酷な任務だった。

「婚約が無くなり良かった。君には水辺を汚染する『光浮き草』の調査を頼みたい」

植物研究者アイザック、写真記憶のスキルを持つ侍女マライア、そして超常の感知能力を持つヴィニー。
曲者揃いの調査隊を引き連れて、ヴィオラは極寒の冬を生き抜くための『あぶない植物図鑑』の作成に乗り出す。

銀バブルに浮かれ、輸入食糧に頼り切った王都が「ただの石ころ」と化した銀貨を抱えて凍える頃。
「銅貨1枚」の令嬢が率いる北部の領地は、危険植物と共存し冬を乗り越える最強のサバイバル拠点へと進化していた。

「今さら食糧を分けてくれと言われても困ります。これ、鑑定結果では『価値ゼロ』なんですよね?」

これは、価値なしと蔑まれた令嬢が、変態的な仲間たちと共に、知識と知恵で氷河期を笑って乗り切る逆転領地経営ファンタジー。

※話に☆がついているのはいわゆる「ざまぁ」回です
プロローグ
2025/12/26 09:35
1.公爵領の異変
2025/12/26 09:40
2.本当のスキル
2025/12/26 11:12
3.ネズミ
2025/12/26 15:51
5.王家の狙い
2025/12/27 10:44
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