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リツ×リツ  作者: 槙島 れゐのう


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4/8

4話「名前」

【横浜律】

2限目の英語の時間、隣の人とのグループワークで英語で他己紹介をすることになった。

そこで私にとってかなり衝撃的な出来事が起きたのだ。

私はプリントの相手の名前のところに『Richigi Funabashi』と書いた。

すると隣にいる船橋は驚いた顔で私のプリントを見てこう言った。「お前さ…いくら俺の事嫌いでも名前ぐらい覚えてくれてもよくね?」

「え?」と私は意味もわからずぽかんとする。

漢字通り、りちぎふなばしと書いたはずだ。何も間違ってない。

すると船橋が「俺の名前、りちぎじゃなくてりつぎなんだけど…」と悲しそうに言う。

「え…」私はフリーズする。

一般的な「律儀」は「りちぎ」と読むが船橋の「律儀」は名前用に「りつぎ」になっている事を私は知らなかったのだ。

数秒間止まったあと、私が口を開く。

「だって誰もあんたのこと名前で呼ばないし!普通この漢字は『りちぎ』でしょ?」と饒舌に言う。

すると船橋が早口で反論してくる「りつぎって言いづらいからみんな苗字で呼んでくるんだよ!てかクラスメイトの名前くらい覚えろよ!」と朝の噛み噛みはどこへやら、呂律は絶好調で言ってきた。

「ほらすぐ喧嘩すんなよー、どうせ誰も名前で呼ばないんだからそんな事どうでもいいだろー」と後ろから彩芽が呆れたように言う。

するとすぐに船橋が「は?じいちゃんが付けてくれた大事な名前をどうでもいいとはなんだ!どうでもいいとは!」と怒って言う。

それを見兼ねた先生が「おいそこの船橋、横浜、金沢、能代ーお前らうるせーから宿題倍なー」と言ってきた。

それに反応するように「おいふざけんな!横浜が俺の名前を間違えたのが悪いんだ!」と船橋がいうと

「あんたがわかりにくい名前なのが悪いのよ!」と私が返す

さらに「2人とも仲良くなりたかったんじゃないの?なんでそんな喧嘩ばっかすんのよ!」と彩芽が割って入る。

この盛大な言い合いの横で、集中してプリントを記入している能代は、席が近いせいで知らぬ間に宿題が倍になっていた。

初の日常回!書いててすごくふわふわした気持ちになりました。5話もすぐに更新出来ると思います!次回もよろしくお願いします!

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