表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/72

第56話 支援魔法、はじめての実戦訓練!

「じゃあまずは、その杖の構え方からだ」


 


訓練場の端にある、比較的開けたスペース。


ガルドの指示で立たされたリオナは、買ったばかりの短杖を両手で握りしめていた。


 


「杖は武器だ。振り回すものじゃなく、扱うものだ」


 


「は、はい……!」


 


「肘を少しだけ引け。脇は締めすぎない。腰を落とせ」


 


「こ、こんな感じ……?」


 


「ちがう、膝が浮いてる。重心を下げろ。そこだ」


 


ぐいっと背中を押されて、リオナは軽く前のめりになった。


杖を持って立つだけなのに、体がぷるぷるしてくる。


 


「た、立ってるだけでキツい……」


 


「お前、戦うの向いてないな」


 


「うぅっ……それ、今言います!?」


 


ガルドは無言で地面に小さな魔導石を置いた。


 


「これはターゲット用だ。ここに向けて、光属性の支援術を使ってみろ。“閃光”が一番簡単だな」


 


「……やってみます。って、どうやって!?」


 


「魔力を意識しろ。胸の奥にある核から、腕へ、杖の先へと流すイメージだ」


 


「イメージって……そんなアバウトな……」


 


「術ってのは理屈より慣れだ。感じろ。お前の中にはもう使える術がいくつか“眠ってる”。使い慣れてないだけだ」


 


――眠ってる……って言われても、目覚めさせ方がわからないんだけど。


 


それでも、言われた通りに呼吸を整える。


意識を、胸の奥へと向けてみる。


 


――なにかが、ある気がする。


熱でも、光でもない。


でも、そこに確かにある“流れ”のようなもの。


 


「……杖の先に集中……」


 


短杖が、かすかに反応する。


リオナの掌が、じんわりと熱を帯びた。


 


「っ、きゃっ!?」


 


ピシッという音とともに、杖の先端から淡い閃光が弾けた。


小さいながらも、ちゃんと的に当たっている。


 


「ふむ。初撃にしては上出来だな」


 


「い、今の……成功ですか!?」


 


「合格ラインだ。だが威力は足りん。次はもっと魔力を乗せてみろ。遠慮するな」


 


「は、はい……!」


 


魔力の感覚を、さっきより明確に意識しながら――もう一度、構える。


そして、息を整えてから一気に――


 


バンッ!


 


さっきよりも大きく、明るい閃光がターゲットを包んだ。


訓練場の一角がざわっとする。


 


「よし、次は“補助結界・小”。その術も、お前の中には眠ってるはずだ」


 


「うぅ、休憩とかないんですか!?」


 


「三術使えたら五分やる」


 


「もはや体育会系!!」


 


叫びながらも、リオナは再び杖を握り直した。


初めての魔法訓練。


まだうまくできる自信はないけれど――


 


“自分にも、できるかもしれない”って、今は少しだけ、思えていた。

スキルみたいな感じで魔法を使っていく描写とかも考えてたんですが、それだとゲーム感が出過ぎててあんまり良くないなと思ったのでこういう感覚で身に付けて使用していく感じにしたのですがどうでしょうか?

普段配信に使ってる魔導石の技術も根幹にはそういう魔法を開発した人が居て…みたいな感じですかね。


チャンネル登録ブクマと高評価と感想(コメント)で応援よろしくお願いします!次回配信も読みに来てください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ