無魔の魔剣士〜謎の男に修行をつけてもらったら最強になった〜

この世界では、『魔剣士』と言う職業が確立され、彼らは日々、世界の安寧を守ってきた。
いつしか魔剣士は名誉ある職業として持ち上げられ、皆が憧れるそんな職業となった。

そして、その結果、魔剣士を育成するための学院が世界各地に多く設立され、年々その数を増やしていった。

多くの生徒が希望に満ち、入学する。
立派な魔剣士を目指して。

しかし、この多く点在する学院の一つで、魔剣士たる魔剣を扱うことができない落第生がいた。

名を、カイン・ツキノ。

魔法も剣術も人並み以下の劣等生。
彼は魔剣を扱うための魔力が一切ないことから『無能魔剣』と蔑まれ、学院で疎まれていた。

しかし、そんな苦しい日々を続ける中、彼に転機が訪れる。

彼の前に突然、一人の怪しい男が現れ、彼の願いを聞き取った男はこう言った。

「力が欲しい？.....ならば鍛えてやろう」

そう言う彼の手には謎の水晶玉が。
力を求め、絶望からの救いが欲しかった彼は安易に提案に乗り、その水晶玉に触れる。

すると、彼は無の空間へと飛び、そこでその謎の男の元、修行を長い間行った。
そうして、幾年と修行をつけてもらった彼は、再び外の世界へと帰る。

今度は、強くなった自分で人生をやり直すために。

これは、落ちこぼれと蔑まれた青年が立派な魔剣士となるまでのお話。