大詠唱
エド トドメは任せた!
はい 頑張ります!
エドはメアリーとマイが弱らせた巨大な人喰い植物ナンデモクウカズラに向かって
フレイムアロー12連射を放った!
強力な火矢がナンデモクウカズラを燃やし貫いた
私達と一緒に行動するようになって
もう4年ですね エドは随分と逞しくなりました
やはり勇者です
そうかな みんなのお陰だよ
ズシャ
メアリーは刀で微かに息があったナンデモクウカズラにトドメを刺した
エド ナンデモクウカズラまだ息があったよ
ちゃんとトドメ刺さないとダメだよ
ごめんなさい 次から気をつけます
初めて使った新スキルと強化したクロスボウが合わさり威力がとんでもない事になって我ながら驚いてしまいました…
おう そこの色男 もっとマイから離れな
まったく油断すると すぐこれだ
困ったもんだぜ
んっ 宝箱だ 宝箱が出たぞー!
おっ やったぁー!
しかも金の宝箱出たー!!!
半年ぶりの金の宝箱ですね
中身が楽しみです♪
前回の金の宝箱からは超高性能の金属が出ましたね
そのおかげで僕のクロスボウはパワーアップ出来まし
た
今回は何でしょう ワクワクします♪
メアリー達は3年間 無限迷宮にこもっていた
最初は何回か外に出て 何が出来て何が出来ないのか色々試してわかった事がある
無限迷宮から外に出る時には転移が使用可能なのだが
転移を使用して無限迷宮内に入る事は出来なかった
無限迷宮の階層は完全にランダムみたいで
永遠に昼間の階層もあれば その逆もあり
10分ごとに昼夜が逆転する階層もあった
階層ごとに広さはかなり変わる
人族が30人程いれば満杯になるような小さな階層もあれば
一国の広さはあるんじゃないかと思う程に広大な階層も存在する
モンスターの種類強さもランダムで入った瞬間いきなり強いモンスターが出現する事もある
無限迷宮は発見されてから世界で1番死者が多く出る大変危険な場所となっていたが
それでも他では入手不可で貴重なアイテムが出る事もあり一攫千金を狙う冒険者が大量に集まっていた
じゃあエド 魔法で宝箱に罠が無いか調べて
はい いきますよ
それ!
大丈夫です 罠はありません
エドは迷宮探索には欠かせないスキルを沢山持ってて凄いです
固有パッシブスキルでレアな幸運スキル持ちだというのも大きいですね
どうやら僕はパーティーの補助をするのが性に合ってるみたい
それと僕の固有パッシブスキル 幸運勇者
あんまり使い道が無いんじゃないかと思っていたけど
どうやら ここでは役にたててるようで嬉しいな
タイデの町に戻った時に聞き込みしたけど
中々 宝箱は出ないみたいだからね
特に金の宝箱は大量の冒険者が挑戦している中で
年に1個か2個しか出ないって話だから
モフリストだけで年に2個も金の宝箱が出ていると考えるとエドの幸運勇者の価値は凄いと思うよ
さて 開けるよー
何が出るかな♪ 何が出るかな♪
パカッ
んっ 小さな緑の箱だ 何の箱だろう
メアリーは手に取り 緑の箱を開けようとしたが全く開かなかった
ダメだ全然開かないや 久しぶりの金の宝箱なのに
何かしら特別な力は感じるけど
何なんだ この緑の箱…
マイも緑の箱に触れてみた
スンスン 何でしょう この緑の箱から 心地良い風の匂いがします
あっ メアリー もしかして この緑の箱って
風の箱なのではないでしょうか?
えっ!?
そういえば 人族の頭くらいの大きさだね
言われてみれば そうかもしれない
さて どうしたものか
モフリストが風の箱を持ってると知られたら
光の箱を盗んだ奴等が奪いにくるかな
囮として使えるかもね
人がいる場所では目立つように私の頭の上に乗っけて歩こうかな
なら僕が風の箱が良い感じに収まるような帽子を作りますよ
そう ありがとう
なら この風の箱はエドに預けておくよ
はい どーぞ
エドは風の箱を受け取った
これが風の箱かぁ…
何か力を感じる不思議な箱ですね
ところでメアリー 帽子のデザインですけど
カッコ良いのと可愛いのだと どちらが良いですか?
出来たらカッコ良い感じで お願い
わかりました 早速作りますか?
そうだね もう良い時間だし休憩にしよっか
それなら 工房出しますね
うん お願い
エド お願いします
エドは固有アクティブスキルの勇者工房を発動した!
[説明しよう] 勇者工房
発動者の思いのままの工房を召喚出来る
工房内はあらゆる工具機器が揃っている
加工が難しい物でも勇者工房内では発動者のLVにより可能になる
勇者工房内で作られた物には10%〜100%のボーナスが付いたり特殊効果が付与する事がある
電気 ガス トイレ キッチン 冷蔵庫 お風呂など生活に必要なものも全て揃っている
フカフカなベッドがある寝室は最大10部屋まで用意可能
外の世界とは完全に隔離されており工房内にいる間は安全である
クールタイム8時間 クールタイム中はSP消費が2倍になる
いつ見ても 便利な固有アクティブスキルだよね
エドのお陰で迷宮探索がすこぶる快適だよ
そうですね このお家何でも揃ってますもの
普通の町のお宿より快適です
子供の頃から僕はこの固有アクティブスキルどうしても好きになれなかったんだ
兄弟の中で僕だけ戦闘スキルでは無かったから
でも今は気に入ってるよ
この固有アクティブスキルこそ僕に相応しい
エドはこの4年間で男の顔になってきたね
そうです カッコ良くなりました
えー そんな 照れちゃうよ…
おうおうおうおう 迷宮内でいちゃついてんじゃねーぞ
さっさと家に入ろうぜ
あ う うん今 扉開けるね
さぁ どうぞ
おじゃましまーす おじゃましまーす
じゃあ僕は早速 帽子作りに入ります
えー 一休みすれば良いのに
そうですよ 休憩は大切です
風の箱を手にした瞬間から何かを作りたい衝動にかられたんです
もの凄く良い物が作れそうな気がします
んっ!? 何だろう この感じ
エドは風の箱を持ったまま動かなくなった
どうしたの エド?
え は はい 実は
この風の箱ですが 武具の素材としても使えそうなのです
えっ そうなの?
はい 風の箱 誰が何の目的で作られたかはわかりませんが
各属性の箱の用途には武具作製や強化も含まれているのだと思います
ただ箱は加工が困難で普通の鍛治師では箱で武具を作ろうなんて考えもしないでしょう
僕は勇者工房内に入るまでは帽子を作ることしか考えていませんでしたから
おー めちゃくちゃロマンじゃん
なら風の箱で武具作ろうよ!
えっ 囮として使わなくて良いの?
そんな事より武具を作った方が楽しいよ
その風の箱でエドの武具作れば良いじゃん
私もメアリーも武器なら良いのがあるのでエドのクロスボウをさらに強化したら面白そうです
みんながそう言ってくれるのなら風の箱でクロスボウ強化したいな…
なら風の箱でクロスボウ強化決定だね!
出来が楽しみだよ
私はこれから みんなのご飯作りますね
出来たら呼びに行きます
僕は早速クロスボウ強化してくる
エドは強化が楽しみなのか駆け足で作業部屋に向かった
じゃあ私はいつも通り 天ちゃんのお手入れしよっ
と
天ちゃん部屋に行こっか
おう 頼むぜ
マイはキッチンで冷蔵庫を開けて中を覗く
いつも思うけど本当に不思議ね
昨日使った食材が復活してる
いつ誰が補充しているのかしら
季節ごとに食材は変わるし
いつでも全ての食材が新鮮なのよね
まぁ 考えても意味がないわね
そういうものなんだと思うしかないわ
遠慮なく使わせて貰います
誰か知りませんが いつも ありがとうございます
さて何を作ろうかしら
うーん
メアリーとエドが好きなカレーにしようかな
スパイスは高級だけど この家では使いたい放題ですからね
あとは美味しそうな大きいエビがあったのでエビフライも作りましょうか
お料理に毛が入らないようにエドに作ってもらったビニールの手袋をつけてと
さぁ 愛情込めて作りますよー♪
1時間後
お姉ちゃん カレーの良い匂いでお腹がグーグーなっちゃったよ
カレーの匂いは堪らんです
メアリー 今日のメニューはエビフライカレーにサラダですよ
もう食べれますのでエドを呼んで来て下さい
はーい すぐ呼んでくる
メアリーはエドがいる作業部屋に歩いて行くと
ドアからは眩い光が溢れていた
な 何だ この光は!?
暫くすると光は収まり エドが部屋から出てきた
あっ メアリー
エド ものすごい光だったけど何があったの?
風の箱を使ってクロスボウを強化した瞬間に
クロスボウが光輝いたんです
初めての事ですけど
多分 大当たりを引きました
どういうこと?
勇者工房で作られた物はランダムでボーナスが付いたり特殊効果が付与する事があるんですが
どれも最高な効果が得られたようです
ほぇー 凄いじゃん!
それって やっぱり幸運勇者なのも関係あるのかな?
分からないけど多分あると思う
それと以前 金の宝箱から出て余ってた金属と今回の風の箱の余りを使ってメアリーとマイのアクセサリーも作っちゃいました
はい メアリーには風の腕輪です
おお ありがとう
カッコ良い腕輪だね
スチャ 早速 メアリーは風の腕輪を装備した
何か体が軽くなった感じがするよ
その風の腕輪の効果だけど
物理攻撃力と物理防御力10%アップ
素早さと回避率10%アップ
混乱魅了沈黙封印耐性100%アップ
10%の確率で多段攻撃も含め全ての攻撃に追加攻撃が発生する
追加攻撃からの追加攻撃もあり
追加攻撃は防御無視の貫通攻撃になる
です! ドヤッ
エドはとても満足した表情をしている
えっ!? めっちゃ強いじゃありませんか…
もしかしてエドって天才なのかもしれない…
メアリーとマイには4年間みっちり鍛えてもらってLVも沢山上がったからね
そのお陰だよ
今回は今までで1番の出来の物ばかりの自信作さ
かなり気合い入れて集中してたから
もう お腹ペコペコだよ
スンスン すごく良い匂いがする
この匂いは僕の好きなカレーだね
うん ご飯が出来たからエドを呼びに来たんだ
そうなんだ ありがとう
マイの作るご飯は何でも美味しいから楽しみだな♪
そして3人仲良く食事の時間
うまー うま うま うま♪
メアリーはカレーをガッツいている
今日はシーフードカレーですか
これはホタテの味もするね
マイ 凄く美味しいよ
流石 エドです
隠し味にホタテの出汁を使いました
なかなかに良い出来だと自分でも思ってます
それもこれも食材が新鮮で何でも揃っているお陰ですよ
むぐむぐむぐむぐ
メアリーは口一杯にエビフライを頬張っている
ほぉんと こにょ いぇは すぎょいね
このお家は ここが迷宮だなんて信じられない程に快適ですものね
お風呂も立派だし 液体の石鹸も他ではない良い匂いの素晴らしい物です
何年でも無限迷宮に住めそう
ねぇ みんな
無限迷宮に潜り3年が過ぎて
今日地下201階層に到達したわけだけど
無限迷宮は全く終わりが見えない
最下層に辿り着くまで潜るの?
そうだねー
地下100階の時も200階の時も何にも無かった
てっきりキリ良く何かしら あると思ったんだけど
無限迷宮て何なんだろう
最近は ただ金の宝箱探しの場所なんじゃないかと思い始めるようになっちゃった
でも ここには何かがあると
私の勘が言っているんだよね
それは地下に深く潜れば潜るほどに強く感じるんだ
今の所は とりあえず潜れる階層までは潜ろうかなと思っているよ
メアリーの勘は信頼出来ますから
この先には本当に何かしら あるのでしょう
幸いエドのお陰で快適な迷宮探索が出来ていますのでこのまま迷宮探索を続けても良いのではないでしょうか
ただモンスターもかなり強くなってきています
特に今いる201階層からは悲しみの森のモンスターを遥かに超えています
恐らくLVは99以上あるでしょう
メアリーと私は大丈夫ですがエドは危険です
どんな時も絶対に油断はしないようにしましょう
メアリー 危ないと思ったら すぐに転移を使って下さい
うん わかったよ お姉ちゃん
そうですか
僕は出来るだけ みんなに迷惑をかけないように十分気をつけるよ
危険だと思うけど今は風のクロスボウが完成したので
その力を強いモンスターに試してみたい気持ちもあるんだ
あっ そうだ
素材の余りでアクセサリーを作ったんだ
メアリーには風の腕輪だったけど
マイにはこれ
はい 風の指輪
綺麗な指輪…
ありがとうございます
エド この指輪 大切にしますね
う うん
ちょっと 何 顔を赤くしちゃってるのよ エド
え そ そのぅ やっぱり女性に指輪を送るのは
照れるなと思ってしまったので…
ふーん
ん あれ あれれ!?
エドの指にもお姉ちゃんと同じデザインの指輪してるじゃん
そ そのぅ 素材が余ったので僕の分の指輪も作ったんだ…
ふーん
私は腕輪で2人は指輪なんだね…
メアリーはジト目で指輪を見ている
あっ え えっと そのぅ深い意味はないよ…
ふーん まぁ良いけどさ
ごちそうさま
お姉ちゃん 美味しかったよ
メアリーは自分の食器を洗って歯磨きした後にお風呂に向かった
ちゃぷーん
メアリーは湯船で先程の指輪の事を考えていた
うーん あやしい
あれは あやしいぞ
もしかして もしかするのか
いや でもなぁ うさぎと人族だよ
聞いた事ないよ
書物でもそんな番いなんて載ってなかった
だがしかし エドのあの感じ
あやしいなぁ
お姉ちゃんは何とも思ってない感じはするんだよね
ー
うーん 考えても仕方ないか
なる様になるしかない
ふぅ 良いお風呂だった
メアリーはお風呂から出てダイニングに行くと
エドがマイの背中に顔を埋めて
毎日恒例の うさ吸いをしていた
はぁぁ マイの匂いは落ち着くなぁ…
もぅ エドは見かけは逞しくなりましたが
赤ちゃんみたいですね
その様子をメアリーはジト目で見つめる
うん いつもの光景じゃないかメアリー
気にするな 気にするんじゃない
メアリーは自分にそう言い聞かせる
あっ メアリー お風呂から上がったのですね
それでは私もお風呂にしましょ
う うん良いお風呂だったよ
ちょっと早いけど 私はもう寝るね 2人とも おやすみ
はい おやすみなさい
おやすみなさい
メアリーは自分の部屋のベッドで天井を見つめ考えていた
今まで気にならなかったけど
エドのお姉ちゃんを見る目は明らかに違う
1度気になると 気になるもんだね
やはり あやしいよなー
あるのか あるというのか!?
もし そうなったら…
まぁ 2人が良いなら それで良いよね
うん 気にしても意味ないや
寝よ
超巨大戦艦アクアマリン号にて
艦長ユナの軽い自己紹介後 ユティカ達は戸惑っていた
そこの可愛いユティカちゃん!
わ 私?
そう ユティカちゃんの願いが たまたま あてぃしに聞こえたので
ユティカちゃんの仲間も含めて全員アクアマリン号に招待したのぬん
かなり警戒しているけど安心するぬん
危害は加えないのぬん
もし帰りたかったら すぐに元いた星に返すのぬん
あ あの すいませんのじゃ
よろしいかのぅ?
スルホ爺さん どうぞなのぬん
どうやら 儂等の名前 知っておるみたいじゃが
姫様の願いとは何なのでしょう?
すぐ強くなれる奇跡とか起こらんかな
そう聞こえたのぬん
たしかに 言ったな…
て 事は私達は強くなれるのか?
強くするのは可能なのぬん
ただ お仕事をやってもらうのぬん
まぁ そりゃそうだな
何もせずに そんな上手い話があるわけない
もし仕事をするとして 私達は何をすれば良い?
そんなに難しいことでは ないぬん
最近 生命体が住める星を見つけたぬん
その星には まだ知的生命体が誕生してはいないのぬん
みんなには その星で生活してもらうだけなのぬん
そ それだけなのか?
それだけぬん
本当に?
本当なのぬん
ただ いろいろコースがあるぬん
コース?
説明するぬん
まずは簡単な24時間体験コース
じっくり1年間コース
世界を周ろう10年間コース
孫の顔が見たいな100年コース
骨を埋めるぞ1000年コース
星と共に生きよう1万年コース
途中でいつでもコースは変えられるぬん
気軽に言って欲しいのぬん
どれでも良いぬん 好きなの選ぶのぬん
ユティカ達は全員でどのコースにするか10分程話し合った
なぁ ちょっと聞いて良いかな?
何かぬん?
私達にはシャクナって倒したい奴がいるんだけど
そいつを倒すには何年コースにすれば良い?
その子はその星の加護を受けているので
その星ではとても強いのぬん
その子に勝つには1万年コースになるのぬん
やっぱり あんたには何でも わかるんだな
それにしても星の加護だと!?
何だそれは…
あてぃしに不可能は無いぬん
ユティカちゃん達が住んでいた星 デイ
星の加護とはデイそのものの加護になるのぬん
頭がおかしくなってくる…
ちょっと仲間達と話し合いをさせてくれ
時間はたっぷりあるので ゆっくりで良いぬん
みんな どうする?
1万年は流石に長いと思うが
それでも私達だけで1万年特訓したとしても
とてもじゃないがシャクナには勝てる気がしない
姫様 1つ聞きたいことがあるのじゃが
何でも良いぞ 言ってくれ スルホ
そもそもの話じゃが
姫様がシャクナをどれくらい倒したいかによって変わってきますのじゃ
どれくらいか かぁ…
シャクナは仲間の仇でもあるし
あんな強い奴に勝ちたいって気持ちは強い
が 例えば1万年過ぎたとして
この熱が その時あるかは 正直わからん…
そうですのぅ 1万年はとてつもなく長いですからのぅ
姫様 途中いつでもコース変えられるって言ってるし
とりあえず1年間コースでやってみませんか?
そうだな デイに戻ったとして
私達だけで特訓したところで限界がありそうだ
使えるものは何でも使うとするか
なぁ ユナだったか
色々 聞きたいのだが良いか?
ユナでも艦長でも好きに呼んで良いぬん
何でも どうぞなのぬん
その星で私達が暮らすとして
あんたに何の特があるんだ?
何の特も無いぬん
ただ自然が豊かで生命体が暮らせる星はレアで凄く貴重なのぬん
その星には今 星喰いバクテリアが増殖しつつあるのぬん
星喰いバクテリアとは目に見えないほど小さな生物で少しずつ星を食べているぬん
このままのペースで増え続けると4000年後には星が滅ぶぬん
ん!? あんたは星で生活するだけと言ったよな
そのバクテリアとやらを私達が何とかしなくてはならぬのか?
星喰いバクテリア自体はとても弱く繊細な生き物なのぬん
ユティカちゃん達が普通に生活しているだけで数が減っていくのぬん
そうか
あんた不可能は無いと言ったな
言ったぬん
なら 私達はアンデッドだが
普通の人族になることは可能か?
姫様!? ユティカ様!? 姫様どう言うことですか?
みんな 少し黙っててくれないか
可能だぬん
そ そうか 出来るのか…
ユティカの目から涙がこぼれ落ちた
姫様…
ユティカ様…
私はお父さんには感謝している
お父さんのお陰で今の私があるから
だけど いつからだろう
私は老衰で死ぬのを望むようになっていた
それに結婚して子供も…
それは決して叶わないものだと思っていたが
それがもし叶うのだとするのなら
私は何でもしたい…
姫様の望む道が儂等の道ですじゃ
そうです ユティカ様の思うがままにお進み下さいでございます
何があろうと 俺達は姫様の味方だぜ!
みんな ありがとう
ユナ 私達が普通の人族になるには何をしたら良い?
無限迷宮
おっ 250階層の階段 見ぃーけ!
ふぅ もう少しで無限迷宮にこもって4年目になりますね
4年かぁ 何かあっという間だった気がするよ
ん!?
階段の前にいきなり金の宝箱が出現したぞ!
しかも すげぇデカい…
普通の宝箱の20倍はあるんじゃないか
こんな事は今まで初めてですね
明らかにトラップぽいですが
僕が調べるよ
えい!
うん トラップボックスだ
中身は…
トラップモンスター悪意の塊LV999だよ!
メアリーどうします?
そりゃ もちろん戦うさ!
ただエドは危険だから私の影に入ってて
うん みんな気を付けて
お姉ちゃん 宝箱開けるよ
はい いつでもどうぞ
メアリーは刀の先で慎重に宝箱を開けた
すると中から黄金色の貝にタカアシガニの脚が生えたような姿のモンスターが飛び出してきた
貝の下から脚が10本
上には脚より長い腕が10本である
悪意の塊は宝箱から飛び出し空中で周囲に大量の泡を吹き出した
すると辺りは完全に濃い霧に包まれた
そして上空から近くのメアリーに襲いかかる!
なるほど 泡で視界を奪ってからの攻撃ね
それにしても面白い姿のモンスターだ
食べたら美味しいかも
よし 天ちゃん行くよ!
はーはっはっはっはっはぁぁぁ
中々の敵ではないか
俺様 張り切っちゃうぞ!
メアリーは空中から襲ってくる悪意の塊に突っ込む
シュン
すれ違いざまに悪意の塊の左側の腕と脚10本を斬り落とした
はぁー はっはっはっ
俺様に斬れぬものなどぬあぁぁぁぁい!
左側の脚を全て失い 上手く着地出来ず墜落した所にマイが爪で攻撃する
ガギィーン
見た目通り硬いですね
トドメを刺しきれませんでした
それに即死が効かないみたいです
即死無効か即死耐性が100%以上あるのでしょう
そこへ上空から反転してメアリーが悪意の塊にトドメを刺すべく急降下して来た
しかし悪意の塊は地中に潜り姿を消す
ありゃ 潜っちゃった
流石にLV999
冒険者になって 間違いなく1番強い敵です
メアリー油断しちゃダメですよ
ああ でも強い敵と戦えると
ワクワクしてるよ お姉ちゃん
悪意の塊が地中に潜って10分
アイツ出てこないね…
そうですね
気配は微かに感じるので死んではいないと思いますが どうしたのでしょう
ん 数が増えてませんか?
うん 地下で分裂でもしてるのかも
そんな話をしていた時 地中から大量の悪意の塊が飛び出してきた
やっぱり 増えたのか!?
1 2 3 4 20匹か 随分と増えたこと
それに私が斬ったヤツがいない
まさか 再生したのか?
だとしたら 面倒だな
そして何気に霧には睡眠の効果があるか
耐性が無い者なら 眠らされて即喰われて終わりだ
完全に包囲されましたね
無限迷宮では今までボスらしきモンスターには遭遇しませんでしたが
この悪意の塊だけは強さが別格です
もしかして無限迷宮のボスなのではないでしょうか
て 事は こいつを倒した先
250階層には何かあるかもね
メアリー来ます
天ちゃん 今日はお祭りだ!
ふぉぉぉぉぉぉ 斬斬斬斬斬斬!
20匹の悪意の塊が一斉に大きな口を開けて
巨大なエネルギー弾を放ってきた
シュン ガキィーン ザシュ ズシャ
メアリーとマイは巨大なエネルギー弾を華麗に回避し
超高速で近付きそれぞれに各個撃破していく
5分後 悪意の塊を残り6体まで減らしたところで異変に気付く
倒したはずの悪意の塊が復活し始めたのだ
何!?
完全に胴体を真っ二つに斬り裂いたヤツまで再生復活しているだと
どういうことだ 悪意の塊は不死身なのか?
激しい戦いの中 マイは周囲を冷静に観察していた
が しかし
全く わかりませんね
どこかしらに 本体が隠れているのではないかと思いましたが
どうやら20匹全てが本体の様な気がします
そんな事を考えていた時 マイの動きが一瞬止まった
その瞬間を狙って悪意の塊の腕がマイを襲った
ガァーン!
マイは吹き飛ばされた
ぐぅぅ
お姉ちゃん! マイ!
マイは何とか攻撃を爪で防ぎダメージを和らげていた
マイはすぐさま
エド特製ポーションを飲む
ふぅ 何とか大丈夫です ご心配かけました
ほっ 良かった
貴様ぁぁぁ 俺様の女に手を出すとは 許さーん!
メアリー地面に気をつけて下さい!
所々に接着剤のような液体がばら撒かれています
私はそれに足を取られました
えっ
メアリーは目を凝らし地面をよく見る
よく見ると たしかに所々微かに地面が湿っている
これか
色々な手を使ってくるね
これだけ強いとなると
悪意の塊は無限迷宮のボスで確定だろ
しかし コイツどうやったら倒せるんだろう…
とりあえず再生復活しなくなるまで倒しまくるしかないか
1時間後
はぁはぁはぁはぁ
何なんだ コイツ…
倒しても倒しても 再生復活しますね
もう100回以上は倒しているはずです
本当に不死身なのでしょうか?
実際に不死身のヤツはこの世にいるみたいだし ありえるね
それか 悪意の塊を倒すのには何かしらのアイテムが必要なのかもしれない
これは一旦 退却も考えないと
そんな時 メアリーの影からエドがヒョコっと顔を出した
ねぇ みんな もう1時間以上経つけど どんな感じ?
そのエドを狙い近くにいた悪意の塊が襲いかかった!
危ない!
ドゴーーーン!
エドに襲いかかった悪意の塊をマイが跳び蹴りで吹き飛ばした
エド 大丈夫ですか?
あ ああ ありがとう マイ
ごめん 心配になって 出て来ちゃった…
もう 仕方ない子ですね
今は悪意の塊が倒せなくて退却しようか考え中だったのです
悪意の塊の事を詳しく聞かせてくれないかな
マイはこれまでの悪意の塊とのやりとりを伝えた
おいおいおーい!
戦闘中だぞ いちゃついてんじゃねーぞ!
いや 戦闘中以外でも いちゃついちゃいかんぞ!
天ちゃん 敵が来るよ
く 糞がぁ 八つ当たりだぁー!
ねぇ マイ
20匹を同時に全て倒すのは試してみた?
それは 試してなかったわ
私には神雷があるけど
この後 何が起こるかわからないから
出来るだけSPを温存したくて使わなかったのよ
試してみるね
メアリー 神雷を使うので私の側に来て下さい!
うん わかった
メアリーはすぐにマイの側に来て
マイはすぐさま神雷を周囲に放った!
ズガーーーーーーーーーン!!!!
周囲にいた悪意の塊は全て消滅した
気配は完全に無くなったけど
でも また復活するかもしれないから
しばらく ここで待機しよう
そうですね 決して油断しないように 休みましょう
それから1時間後
どうやら倒したみたいだ
良かった
倒せたのはエドの助言のお陰です
ありがとう エド
いやー 僕は何もしてないよ
そんなことない エドのお陰だ ありがとう
エドの助言が無かったら今頃 退却していたと思う
エヘへ 照れちゃうよ
ふん 貴様もたまには役にたつではないか
褒めてやるぞ
おっ 近くに 神雷に当たらなかった斬り落とされた腕と脚が残ってる
食べたら美味そうだと思ってたんだよね
無限迷宮は美味いモンスターが多いから
これも楽しみだな
その腕と脚 カニっぽいですよね
そうだ 今日は鍋にしましょうか
250階層に行く前に栄養補給して ゆっくり休みましょう
鍋か久しぶりだな
僕 鍋に入っている白菜と豆腐が好きなんだよね
うふ 白菜と豆腐 沢山入れますね
よーし 今日は悪意の塊鍋パーティーだぁ!
その日3人は賑やかに鍋パーティーし ゆっくり休んだ
そして次の日
よし出発だ いざ250階層!
何が待ち構えているのか楽しみです
昨日 鍋を食べてから身体が軽いんだよね
それと力が湧いてくるんだ何なんだろう…
それは私も感じるよ
エドは1段階強くなった気がする
多分 悪意の塊を倒したからじゃないかな
僕は何もせず側でちょっとだけ見てるだけでしたけど…
エド 私達はパーティーです 気にしないの
そうだぞ お姉ちゃんの言う通り
それじゃあ 行こう!
3人は250階層に続く階段を降りて行く
長いな 30分は降りてるぞ
今までの階段は長くても5分くらいで次の階層に到着していましたものね
本当に250階層には何かありそう
さらに30分進むと大きな扉の前に辿り着いた
扉か…
無限迷宮で扉なんて初めてだ
私 ドキドキしてきました
僕もだよ
でも その扉 開くのかな?
一応 魔法で調べてみるよ
えい!
ん!? ダメだ この扉 魔法が効かないや…
メアリーは扉に触れてみる
うん 特に嫌な感じはしない 安全だとは思う
ここまで来たんだ
みんな 扉 開けるよ
はい いつでもどうぞ
うん 良いよ
ギィー ガァァァァン!
メアリーはゆっくりと扉を開けた
扉を開けると ただただ広い平原がどこもでも続いていた
3人は辺りを見回す
んっ 正面の方角にもの凄く強いヤツが1人いるぞ
夜の今でも3人で勝てるかわからない位に強い
何だ まさか裏ボスとかじゃないよな…
そんなに強いのですか
どうします 引き返しますか?
いや 嫌な感じはしない このまま進もう
メアリーがそう言うのなら進みましょう
3時間ほど進むと大きな扉が見えてきた
その近くには大きな扉と同じくらいの大きさであろう巨人のお爺さんが瞑想していた
あれは巨人
遠くで見ても 凄く大きいというのがわかります
巨人を見るのは初めてだ…
みんな 慎重に近くよ
そして 巨人に触れられる距離までやってきた
これは 完全に寝てるね 巨人の爺さん
そうですね もし起こしたら 怒るでしょうか
ん 巨人の後ろに 金の宝箱が3つあるよ
おっ 本当だ これ巨人の爺さんの物かな?
儂のではないぞ
わっ 喋った!
爺さん 起きてたのか…
今 起きたぞ
久しぶりに人の声を聞いたわい
よく ここまで辿り着いたな
楽しい迷宮生活だったよ
ふぉっ ふぉっ ふぉっ
楽しいか
ここまで辿り着くだけはあるな
ねぇ 爺さん ここは何なんだ?
メアリーとお爺さん 普通に会話してるわね
そうですね これは凄い才能かも 僕には無理です
ここは試練の塔の最上階じゃ
試練の塔? 最上階?
ここは無限迷宮の最下層なんじゃないの?
何じゃ それは
ここは間違いなく試練の塔の最上階だぞ
うん 意味がわかりません
試練の塔 全く聞いた事ない
爺さん 試練の塔て何なの?
儂の名前はギガバウじゃ
カッコ良すぎる名前で小便ちびりそうだろ
ちびりはしないけど 強そうな名前だね
私は名前はメアリー
うさぎさんが私のお姉ちゃんのマイ
人族の男の子がエドだよ
ふぉっ ふぉっ ふぉっ 愉快な仲間じゃのぅ
試練の塔はその名の通りじゃ
お主ら3人 最上階までたどり着いたということは
試練を無事クリアしたと言うことじゃぞ
おめでとーーーーーう!!!
うわっ ちょっとギガ爺さん 声がデカいよ
でも よくわからないけど ありがとう
ふぉっ ふぉっ ふぉっ すまんのう
久しぶりの会話だから 少し興奮しておるのじゃ
ギガ爺さん 試練をクリアしたら何があるの?
LVの限界突破じゃよ
ところで249階のデカい金の宝箱のモンスターは食ったか?
貝に手脚が沢山生えたモンスターなら鍋にして食ったよ
最高に美味かった
そうか そいつを倒して食う事が限界突破の条件じゃ
食ったのなら お主らはLV999の壁を超えたことになるぞ
それと儂の後ろにある金の宝箱はお主らの物じゃぞ
好きにするが良い
LV999解放か 私には関係ないけど
宝箱は嬉しい
あっ 今ステータス見たらLVが1205まで上がってました
僕も見てみよ
うぁー!!!
どうしたエド? どうしました?
ぼ 僕 昨日はLV99だったけど
今確認したらLV620になってる…
何で気付かなかったのだろう
ふぉっ ふぉっ ふぉっ
あの貝は経験値が凄いからのぅ
貝を食って溜まってた経験値が一気に解放されたのじゃな
あまりに急激にLVが上がると本人は意外と気付かぬものらしいぞ
貝も中々の強敵だが
頂上まで登るには相当大変だったであろう?
いや 4年間快適な迷宮生活だったよ
何じゃと!?
4年間も試練の塔にいるのか
おかしいのぅ
試練の塔では24時間ごとに耐性無視の凶悪な数多くのデバフがあるのだぞ
試練の塔での最強の敵はモンスターではなく
塔なのだよ
デバフ?
そうじゃ 1番厄介なのがLVダウンのデバフじゃ
101階から200階までは24時間ごとにLVが10下がる
201階から249階までは24時間ごとにLVが100下がる
なので頂上に辿り着くには いかに速く登頂出来るかが鍵となるのじゃ
それなのに4年だと
とても信じられんぞ
いや 本当だから
メアリー もしかしてエドの固有アクティブスキルのお陰なのではないでしょうか?
私達は毎日必ず あのお家で休んでいましたので
お家で休むとデバフ時間がキャンセルされたのかも
あっ そうか
それしか考えられないね!
メアリーとマイはエドを見つめる
お姉ちゃん 勇者って凄いんだね
そうね
な 何だろう そんなに見つめられると
照れちゃう…
ふぉっ ふぉっ ふぉっ
どうやら 良い仲間に恵まれておるみたいじゃのぅ
結構 結構
ところで ギガ爺さんは何しにここにいるの?
儂はのぅ 年のせいか物忘れが激しいのじゃよ
そこの大きな扉があるじゃろ
あの扉は禁忌の扉と呼ばれておって
扉の向こうには儂の故郷 禁忌の世界があるのじゃ
帰りたいのじゃが
あの扉を開くには
それは長い長い魔法の詠唱を唱えなくてはならぬのじゃが
所々 忘れてしまったのじゃ
それで 帰れずにここにいるのじゃよ
禁忌の世界だと
何じゃ知っておるのか?
うん 父ちゃんに聞いた
厄災の巨人が追放された世界だよね
厄災の巨人とな?
オレンジ色で巨大なゴツい大剣を持つ巨人だよ
おお ゴンドムのことか
あやつは まだ生きておったのか
いや もう死んだよ
そうか 死んだか
ゴンドムを禁忌の世界から追放したのは儂じゃ
えっ そうなの?
あやつは暴れん坊でのぅ
誰かれ構わず喧嘩を売るような奴だったのじゃ
見かねた儂がゴンドムと賭けをしたのじゃ
戦って負けた方が力を封印して禁忌の世界から出ていくとな
昔の儂は禁忌の世界で最強じゃったからのぅ
片手だけであやつをぶちのめしてやったわい
へぇ ギガ爺さん 凄いじゃん
父ちゃんの話だと厄災の巨人は滅茶苦茶強いって聞いたよ
ふぉっ ふぉっ ふぉっ
昔の話じゃ 今の儂は死期が近い
ただの死に損ないの糞ジジイじゃ
そんなに強いのに限界突破しに この無限迷宮じゃなかった
試練の塔にきたの?
恥ずかしい話なんじゃが
些細なことで婆さんと喧嘩してのぅ
禁忌の世界にいたくなくて
表の世界の巨人の祭壇に逃げてきたのじゃよ
儂ら巨人は体がデカくて目立つから
目立たぬように 試練の塔の最上階で時間を潰しておったのじゃ
禁忌の世界は基本的に一方通行になっておって
帰る方法はそこの禁忌の扉を通るしかないのじゃ
でも その扉を開く帰る方法を忘れちゃったと
そうなのじゃ 儂の死期は近い
最後に婆さんに謝って
婆さんに看取られながら死にたいと思っておるが無理そうじゃ
些細な事って どんな喧嘩したの?
う…
わ 儂は焼き魚が食べたいと言ったのじゃが
婆さんは煮魚を作って出したのじゃ…
えっ それだけ?
そ それだけじゃ…
それはギガ爺さんが悪いよ
出されたものは 有り難くいただくのが礼儀だよ
料理を作るのだって大変なんだからね
そうです 煮魚にしたのだって
お婆さんにも何かしらの事情があったのだと思いますよ
う わ わかっておる
反省しておる
ねぇ 禁忌の扉を通る方法は他にはないの?
あるぞ
扉を開くことが出来るアイテムがあるらしいが
儂には そのアイテムがどんな物か
どこにあるのかは わからんのじゃ
それは困ったね
そう 困っておるのじゃ
あのぅ ちょっと良いですか?
エド どうしたの?
僕のお爺様も物忘れが酷くて その回復にと特別なアメを作ったんです
これなんですけど
ギガバウお爺さん 回復するかはわかりませんが
良かったら食べて下さい
おお ありがたい 何にでも縋りたい気分じゃ
早速いただくぞ
ギガバウお爺さんは体が大きいので袋に入ってるアメ全部食べちゃって下さい
ギガバウは袋に入っていたアメを全て口に放り込んでバリバリとアメを噛み砕いた
なかなかに美味いアメじゃな
食べやすいように味にもかなり拘って作りました
速効性があるので 結果はすぐに出るはず
どう ギガ爺さん 思い出した?
おっ
おっ?
おっ
おっ?
思い出したぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
ギガバウはエドを抱き上げて 踊り出した
帰れる♪ 帰れる♪ 帰れるぞぉー♪
これで婆さんに会える!
よ 良かったです
その そろそろ降ろしていただけると ありがたいのですが…
おお すまなかった
つい嬉しくてのぅ
それでは早速 帰るかのぅ
その前 儂に何か聞きたい事とかあるかのぅ?
聞きたい事かぁ うーん そうだなぁ
禁忌の世界てどんな所なの?
普通じゃよ 表の世界とそんな変わらん
ただ強い者が多くてLV上限が9999なだけじゃ
もし禁忌の世界に来る事があれば儂が案内してやるぞ
その時に儂が生きていればの話じゃがな
ふぉっ ふぉっ ふぉっ
ところで メアリー達は転移を使えるか?
うん使えるよ
おお 流石じゃな
儂は使えないから羨ましいぞ
試練の塔は基本的に外から中には転移不可なのだが
今いる ここ250階にだけは転移で来ることが可能らしいぞ
えっ そうなんだ 貴重な情報じゃないか
ギガ爺さん ありがとう
感謝するのは こちらの方じゃ
それと そこの宝箱じゃが 絶対忘れるでないぞ
それはお主ら専用の宝箱で
現在自分が心から求めているであろう物が中に入っているはずじゃ
試練の塔初登頂した時のみ出現する特別な宝箱じゃ
へぇ そうなんだ そう聞くと 中身が楽しみだよ
こんなところかのぅ
それでは やるとするか
メアリー マイ エド 危険だから下がっておれ
禁忌の世界にて最強の拳に肉体
そして最強の魔法使いと呼ばれた儂の力を見せてやろう
世界を統べる古の理
始まりと終わりの黄昏
天空を貫く表裏の祭壇
夢幻の彼方永久に続く禁忌の回廊
死を司りし母なる勇者の大地
御影に映しは光の玉響
空と海を飲み込む深緑の妖
星流れ万年の瞬き逆様樹に眠る
審判の門より現れし破滅の双子
時の終焉闇に染まる
それから約10分詠唱が続いた
ふぅ これで終わりじゃー!
禁忌の扉よ開くが良い
アーク!!!
ギガバウの両手からとんでない威力の魔力が放出
禁忌の扉にぶち当たる
すると
禁忌の扉が静かに開き出した
これで 婆さんの元に帰れるわい
おお 開いた
しかし詠唱すげー長かったな
そりゃ忘れても仕方ないよ
そうですね 私 途中眠くなりました
僕 詠唱何とか覚えようと思ったけど途中で諦めたよ
この扉は儂が通れば すぐに閉じる
メアリー マイ エド
お主らには感謝している
ありがとう
もし生きていたら また会おう
それでは
さらばじゃ
ギガ爺さん ばいばーい
さようならです
ギガバウお爺さん お元気で
ギガバウが禁忌の扉を通るとすぐに扉は閉じた
さてと宝箱開けよっか
はい 中身が楽しみです
欲しい物が入ってるんだよね 僕 今欲しい物って何だろう
自分でもわからないや
3つあるけど 適当に選んで良いのかな
メアリー マイ 先に選んで良いよ 僕は最後に残ったのにするから
私はどれでも良いですけど
じゃあ 私は真ん中!
なら私は近くにある左側にしましょうか
残った右側が僕のだね
よし メアリー 宝箱開けまーす
それー
ん これは 本だね
何の本だろ?
メアリーは本をペラペラとめくってみる
何だこの本 真っ白で何にも書いてないぞ
本当ですね 何にも書いてない
何か条件があるのかな?
その時 メアリーの持ってる本が一瞬光を放った
何だ!?
メアリーはもう1度最初のページを開いた
おっ 書いてあるよ
女海賊エローヌの墓を探せ
何じゃそりゃ
でも どこかで聞いた名前だな
どこだったかなー
あー 思い出せない
たしか 子供の時に父ちゃんに聞いた気がするんだけどな
まぁ 良いや
では 次は私が開けますね
あれ 何にも入っていません…
その時 マイの体が一瞬光を放った
何でしょうか 何かしらの力を得たような感じです
お姉ちゃんは物ではなく 能力を得たのか
本当に不思議ですね
では最後に僕が開けます
あれ 僕の宝箱にも何にも入っていませんでした…
その時 マイと同じくエドの体も一瞬光を放った
おお エドも能力を得るパターンか!
そうみたい 後で何が出来るのか試してみるよ
よーし もう試練の塔でやる事はないね
じゃあ みんな帰ろっか!
天空の島 天空城
なぁ ネネ
何かしら マイケル?
メアリーが冒険者になる為に
表の世界に行ってから10年も経つな
そうね
全然 帰って来ないな…
そうね
もう 10年も経つな
ダメよ
な 何だよ…
あなた メアリーの元に行こうと思っているでしょ?
だって 心配だし 寂しいし 会いたいんだもん…
メアリーなら心配いらないわ
それに もう少ししたら帰ってくると思うわよ
えっ 本当に?
ええ 多分だけど
でも何でわかるんだ?
メアリーに譲った天護霊式
天ちゃんが見える景色は私とも共有してるのよ
えっ 初耳なんだけど…
あら 話したこと無かったかしら
ないよ ネネ 秘密は良くないぞ
な なにも泣くことないじゃないの…
ズルいぞ ネネ
今まで1人でメアリーの様子を見てたのか?
ま まぁ そうなるわね…
その日以来
マイケルは拗ねて図書室に閉じこもった




