マイ
マイの姿は某chのぽぽちゃんをイメージしてて
大きさはぽぽちゃんの2倍くらいを考えています
サクラがマイケルの元から消えて20年後
アンの西にある湖の森から さらに西にある場所
玉響高原の御影池の近くで2匹のうさぎの親子がひっそりと暮らしていた
最近 お母さんの体調が良くなくて
もう1ヶ月も寝たきりです
身体も痩せてきて
凄く心配…
今日も頑張って栄養のある
お魚とお野菜をとってきましょう
玉響高原は年中いつでも美味しいお野菜が育つと言われている場所です
なので いろんな種族の方がお野菜をとりにきていますし
モンスターが美味しそうにお野菜を食べているのをよく見かけたりもします
私は誰にも見つからないように今日も隠れて
お野菜をとりましょう
いつ見ても 美味しそうなお野菜ですね
このレタスは私の大好物です
ちょっと失礼して 少しいただいちゃいましょう
我慢出来ずにレタスをもしゃる
はぁ 幸せです
何気なく ふと東の空を眺める
そういえば昔から よくお母さんは東の空を寂しそうな目で眺めていましたね
東の空の向こうには何かあるのでしょうか
・・・
はっ 今はそれどころではありませんでした
早く お野菜とお魚をお母さんに持っていかないといけませんね
そして お魚とお野菜を両手に持ち 小さな家に戻ってきた
あっ おかえり マイ
いつも ありがとうね
お母さん 起き上がって大丈夫なの?
うん 今日は少し調子が良いみたい
美味しそうな お魚とお野菜ね早速いただきましょう
マイがとってきてくれた食べ物は最高に美味しいわ
そうかなぁ♪ えへへ
新鮮で美味しそうな物を選んできてるよ
実はね今日はマイに大事なお話があるの…
この時 私はとても嫌な予感がしたんだ…
な なにかな?
多分 あなたも もう気付いていると思うけど
私の寿命はもう少しで尽きるわ
もって あと2週間ね
い 嫌だ お母さんと離れたくない…
これはね仕方ないことなの
死は誰にでも 訪れることよ
この日の為にマイには世界で生き抜く術を教えたわ
マイなら何処でも生きていけるはずよ
お母さん…
それでね 私は今日ここを出ていくわ
えっ!? どこに行くの?
マイにはお父さんのことを今まで話したことはなかったわね
あなたのお父さん マイケルの事を話すわ
・・・
だから いつも東の空を眺めていたんだ…
マイには悪いと思う 一生恨まれるかもしれない
けど
最後はマイケルの元で死にたいの…
これは 私の我儘 ごめんね
でも 覚えておいて欲しい
マイケルと同じくらい
あなたを愛してるわ
その日 お母さんは 出ていった
本当は私も一緒について行きたかった
でも それを言える雰囲気じゃなかった
お母さんの後ろ姿が見えなくなっても
ずっと見ていた…
あれから1年が過ぎた
お母さんが出ていってから3日は涙が止まらなかったけど
お腹は空くのよね 大好物のレタスはどんな時に食べても美味しかった
すぐに いつもの日々の生活に戻って
お母さんの死を受け入れちゃったわ
私って薄情なのかしら…
お母さんからは あなたは
マイペースで ものすごい のんびり屋さんって言われてたけど
自分ではわからないです
お母さんが出ていってから10年が経ちました
相変わらず 毎日 お魚とお野菜を食べています
お肉もたまには食べますよ
でも私は お魚とお野菜の方が好きなのです
一生ここに住んで ここで死ぬのかしら
それも良いかなと思います
玉響高原は食料が豊富で私にとっては天国みたいな場所です
モンスターも沢山いますが私を恐れて近付いてきません
お母さんに滅茶苦茶鍛えられたおかげでしょう
お母さん…
今でも お母さんが出て行った時の最後の後ろ姿が目に焼きついていて思い出します
たまに 会いたくなります
お母さんが出ていってから100年も経ちました
私はずっと玉響高原に住んでます
今年で120歳になりますが元気に生きています
全然 昔と変わらず若いままです
多分 お母さんの3倍位は生きているはずです
どうやら 長生きはお父さんの特性を引き継いでいるのでしょう
お父さん…
今では お母さんみたいに
私も毎日 東の空を眺めています
あの空の向こうに お父さんがいる
とても 会いたいです
でも いきなり会いに行って あなたの娘です
なんて 言われたら迷惑だよね
もしかしたら お父さんには新しい家族が出来ているかもしれないし
そんなことを毎日 考えてます…
私 ついに めでたく
うーん めでたいのかな!?
まぁ 良いや
1000歳になりました!
わーい わーい 私 おめでとう♪
独りでやる誕生日も慣れたものです
なんせ年季が違いますからね
もし 今の私に称号をつけるとしたら
ミレニアムぼっちでしょうか
・・・
私は独りで何を言っているのでしょう
マイ! 気にしたら負けですよ
さぁ みなさん お食事にしましょう
私 独りしかいませんけどね
バースデーレタスを一口もしゃる
美味しい♪
1000年間ずっと変わらずの美味しさです
1000歳かぁ
結局この年になるまで玉響高原から一歩も外に出なかったですね
マイは東の空を眺める
たまには勇気を出してみようかな
よし 明日 お父さんが住んでいるアンの町に行ってみましょう
はい ついにやってまいりました!
第2回ミレニアム誕生祭です
それでは 主催のマイさんから ご挨拶をどーぞ
えー めでたく2回目が開催される
この日を大変嬉しく思っております
第1回ミレニアム誕生祭をやった記憶は全くありませんが
第2回を盛り上げていきたいと思います
さぁ 会場の皆様 ご覧ください
この お野菜たちを
今朝 私が自慢の目利きにより とってきたものです
どうぞ 心ゆくまでご堪能下さいまし
・・・
マイはバースデーレタスを独りでもしゃる
美味しい♪
どんな時でも 玉響高原のお野菜は美味しいです
今日は私の1日のルーティンの独り言でもしましょうか
朝 私は早起きです
起きたら まずは1時間の修行です
お母さんに毎日修行はしなさいと言われたので
しっかりと言いつけを守っています
その後は水浴びです 綺麗さっぱり気持ちが良いです
水浴びついでに
お魚を1匹捕まえ 串に刺して 焼きます
お魚を焼いている間に お野菜をとりにいきます
5分くらいで戻ってくると
お魚がちょうど良い焼き加減になっています
朝食を食べ終わると 歯を磨きます
そして夕方まで お昼寝です
たっぷり寝た後は また1時間の修行です
その後は水浴びです 汗を綺麗に流して夕飯の準備をします
夕飯はいろんな物を食べます
お魚 お野菜 お肉 果物 木の実など
玉響高原は食の宝庫なのです
夕飯を食べ終わると 歯を磨いて就寝です
私って1日20時間くらい寝てるのよね…
お母さんが寝る子は育つと言っていたから
たっぷり寝るのは悪いことでは無いはずです!
お母さんが亡くなって 2000年も経っちゃったのかぁ
そういえば1000年前 結局アンには行けなかったな
多分アンだと思う町が見える場所までは行ったけど
町に入る勇気が出なかった…
本当に私って意気地なしだわ
私 このまま死んだら後悔するよね
会いたいなぁ お父さん
明日 もう1度アンに行ってみようかな
次の日 マイは1000年前と同じく
アンと思われる町が見える場所まで来ていた
はぁ ドキドキします
勇気を出すのよ マイ
むん! マイは気合いを入れる
ぎこちない足取りでアンの入口に近付いていく
だが あと数十歩のところで歩みを止めた
だ だめです これ以上は進めません
入口が近付いてきて 緊張が極度に高まったマイは軽いパニック状態になってしまっていた
あわわ いったん引き返そうかしら
そんなことを考え始めていた時
後ろから声をかけられた
おい そこの うさぎ 何してんだ?
へ!? マイは間抜けな返事をした
あ あ あ
マイは生まれてから2000年間 母親以外と喋ったことが無かった
なので何を喋って良いかわからなかった
お前の顔が怖いから戸惑ってるんじゃないか?
これは空色か見たことない珍しい色のうさぎだな
声をかけてきたのは冒険者と思われる男2人女1人のパーティーだった
ねぇ うさぎさん どうしたの?
言葉わかるかな?
マイは無言でアンの町を指差した
そいつアンに入りたいんじゃねーか
可愛らしい赤いポシェットを肩からかけているし
もしかして誰かがテイムてしている
うさぎじゃないのかな
アンに連れてってやるか
そうね じゃあ うさぎさん一緒に行こう
マイは女の冒険者に手を繋がれアンの町に入った
うさぎさん 私達はギルドに行くから ここでお別れだよ じゃーね
あ ありがとう!
マイは精一杯の大きな声を出した
おっ なんだ喋れるじゃねーか
やっぱり お前の顔が怖かったんだって
元気でね うさぎさん 女の冒険者はニコッと笑った
ふぅ 良い人で助かりました
思っていた展開ではなかったですが
結果オーライですね
ついに念願のお父さんが住んでいる町に入りました
でも これから どうしよう
どうやって お父さんを探そう…
とりあえず てくてく町を歩いてみる
んー 良い匂いがしてきました
あの建物からですね 波風食堂と書かれた看板が出ています
マイは肩からかけてある赤いポシェットを触る
お母さんから物の交換には お金が必要だと教わりました
この赤いポシェットには沢山のお金が入っています
お母さんがアンとは逆方向の町に
よくお野菜とかを売りに行って稼いできてくれたお金です
今朝は胸がいっぱいで朝食を食べる気にならなかったので
結構 お腹が空いてます
このお金で何か食べましょう
うー ドキドキします
マイは少し緊張しながら食堂のドアを開けた
いらっしゃーい
ふくよかな女将さんが笑顔で話しかけてきた
おや 可愛らしい うさぎだね
あ あの 何か食べたいです
お金ならあります!
この店 初めてだろ
どこでも好きなとこに座って
テーブルの上にあるメニューを見て
決まったら声かけてくれよ
は はい わかりました
外の景色が見える窓際のテーブル席に座る
メニューを見ると見たこと聞いたこと無い沢山の食べ物があって困りました
ん これは たしか
お母さんが言っていましたね
お父さんの大好物 カツ丼
これにしましょう!
あの すいません
はーい 決まったかな?
はい カツ丼とお水 下さい
あいよ ちょっと待ってて下さいね
マイは窓から外を眺める
お父さん歩いてないかなぁ…
しばらくして
お待ちどうさま カツ丼とお水だよ
ごゆっくりー
あ ありがとう
これが お父さんの大好物 カツ丼かぁ
まずは お水を一口飲む
ふぅ では いただきましょう
もぐもぐ もぐもぐ
美味しい…
もぐもぐ もぐもぐ
私 お肉はあんまり食べないけど
カツ丼 好きになりました!
うさぎさん 良い食べっぷりだね
どうだい うちのカツ丼?
とても 美味しいです!
そうだろう うちの食堂の1番人気だからね
本当は海鮮が売りの食堂なんだけど
カツ丼が1番人気になってしまったよ…
ところで うさぎさんは初顔だが何しに
この町にきたんだい?
それか誰かにテイムされているのかい?
こ これは お父さんのことを聞くチャンスです!
あの 実は青色と紫色のマイケルと呼ばれている犬を探しているんです!
マイケル 犬 ねぇ
うーん 聞いたことないかもな
おーい 女将さんは厨房に声をかける
なんだ?
マイケルって呼ばれている犬を知っているかい?
マイケルかぁ いや 知らないな
あっ そういえば
墓場にある1番大きな墓石に刻まれていた名前がマイケルだったかな
ごめんね うさぎさん
マイケルって犬の情報はそれくらいしかないよ
私はこの町に50年住んでいるけど
マイケルて名前の犬は見たこと無いし 聞いたことないよ
そ そうですか…
とりあえず お墓に行ってみたらどうかな?
お墓はあっちの方向で海がよく見える良い場所だよ
は はい ありがとうございます
お母さん…
マイは墓石に刻まれた サクラの文字を見つける
墓石にはマイケルの家族やパーティー仲間全員の名前と亡くなった日付が刻まれていた
久しぶりだね お母さん
なかなか 勇気が出なくて玉響高原に引きこもっていたんだ
かなり 遅くなっちゃったけど
お父さんを探しに 来たよ
でも お父さんは もうこの町にはいないみたい
2000年は 遅すぎだよね…
その日 マイは墓石にひっついて
ずっと泣いていた
次の日の朝
どうやら あのまま寝ちゃったようですね
これから どうしよう
この町に50年住んでいる人が全く知らないなら
もう 無理だよね
すぐに 会いに来なかった 私が悪いんだ
玉響高原に帰ろう…
お母さん
また来年 お母さんの命日にくるよ
その時は お野菜持ってくるね
マイは次の年から母親の命日には必ずお墓参りに行くようになり
それから 8000年の時が流れた
今年も来たよ お母さん 私は元気です
お墓参りは今回で多分8152回目かな
アンの町は最初に来た時より かなり大きな町になりました
私は1万歳を超えましたが 何も変わりません
相も変わらず 玉響高原でのんびり暮らしています
はい お母さん 玉響高原で今朝とれたばかりの新鮮なお野菜だよ
一緒に食べよう
もしゃもしゃ 美味しいね お母さん
ふぅ ご馳走様でした
それじゃあ 私 広場にお野菜売りにいってくるね
夕方また来るからね
マイはてくてくと 周囲を気にしながら
ゆっくりと広場に歩いて行く
もしかしたら お父さんに会えるかもと微かな希望を抱いて
広場に着いたマイは空間から大量のお野菜を出して並べた
1年ぶりのお仕事です 頑張らないと!
玉響高原の今朝とれたばかりの新鮮なお野菜ですよー
いかがですかー!
おっ 久しぶり うさぎさん
玉響高原のお野菜は最高だよね
えーと
レタスとキャベツと人参とほうれん草
あとブロッコリーを買うよ
いつも ありがとうございます♪
あら お野菜売りの うさぎさんじゃないの!
去年は買えなかったのよね
今年はラッキーだわ
うさぎさん
トマトと茄子とジャガイモとトウモロコシ
あとは そうね 白菜もいただこうかしら
ありがとうございます♪
ふぅ 今年も見事に完売しました
いつきても玉響高原のお野菜は大人気です
ちょっと早いですが夕飯にしましょう
今年はどこの ご飯屋さんで食べようかしら
最初にアンに来た時に食べた波風食堂は代替わりしたりして100年程続きましたが無くなりました
今は町も大きくなり 食べ物屋さんも増えたのです
なので どこの食べ物屋さんに入るのか悩みます
でも やっぱり アンに来たからには
カツ丼が食べたくなります
今年は ここにしましょう
味自慢 カツ丼太郎
このお店は去年 なかったですね
ガラガラー マイはカツ丼太郎に入る
いらっしゃいませー
お好きな席にどーぞ
私は外の景色が見える窓際のテーブル席に座る
夕方間近の この時間帯は空いていますね
メニューを見ると カツ丼はもちろん
とんかつ 海老フライ カキフライなどがあった
どうやら揚げ物屋さんみたいです
すいませーん カツ丼とお水を下さーい
はーい 少々お待ち下さいねー
いつものように 外を眺めながらカツ丼を待つ
しばらくして
お待ちどうさまー
ありがとうございます
まずはお水を一口
1年ぶりのカツ丼です 早速いただきましょう
もぐもぐ もぐもぐ
カツ丼はいつ食べても美味しいですね
もぐもぐ もぐもぐ
ふぅ 満足です
ご馳走様でした!
ありがとうございましたー
さて お墓に向かいましょう
てくてく 周囲を気にしながら歩いていく
お母さん戻ったよ
今年もお野菜 完売したよ
みんな 喜んでくれたんだ♪
でも
今年も お父さんには会えなかった
もう この町には来ないのかな
会いたいな お父さん…
その時
どこか懐かしい それでいて親しみのある声が聞こえた
驚いたなぁ まさかこんなところで
こんな強いモンスターに出会うなんてね
父ちゃんと同じ位に強いじゃないか!
これがマイとメアリーの初めての出会いである




