海想列車
兄貴 兄貴
ん あ ああ どうしたメダ?
何回か呼んだんだけどな 何か考え事か?
いや 昔のことを思い出していたんだ
まだ両親が生きていて仲が良かった頃のことを
何も知らない子供だったが毎日楽しかった
何も知らないのは今も変わらないか…
俺が1番思い出すのは父さんが死んだ後の母さんの悲しい顔だな
直接会った事は無いが竜人の女のことは恨んでいるよ
まぁ 悪いのは父さんってわかってはいるんだけど逆恨みだな
ヌンコの話では竜人の女は父さんに全く興味無かったらしいから
そういえば昨日だったかヌンコがメアリーと竜人の女はどこか雰囲気が似てるって言っていたな
竜人の女は強さを求めて裏の世界に行ったらしいが今も生きているのだろうか
メアリーと暮らして1ヶ月 性格や好き嫌いがわかってきた
メアリーも強さを求めるタイプだ
もしメアリーが裏の世界に行くと言ったら メダはどうする?
俺は一緒に行きたいと思っている
俺ももちろん一緒に行くさ
メアリーと一緒に過ごして どんどん好きになっているよ
メアリーの為なら死ねるかもしれない
そうか 俺も同じだよ これが恋をするってやつなんだろうな
この先 俺たちどちらか もしくは違うやつがメアリーに選ばれるだろう
たとえその決断がいかなるものであろうと俺は受け入れるつもりだ
俺が望むのはメアリーの幸せ
ただ もし お前が選ばれた時は悔しいから1発殴らせてくれ(笑)
そうだなメアリーが幸せならそれで良いよな
俺もメアリーが兄貴を選んだ時は遠慮なく1発ぶん殴るからな(笑)
その時は手加減してくれよ
何だとー 負けないからな
次の日メアリーはみんなに裏の世界に行く事を伝え
裏の世界についての情報をヌンコから聞いていた
もう一度聞くぬん
裏の世界はとてもとても危険だぬん
本当に行くのかぬん?
ああ 行くよ!
俺たち兄弟も昨日 裏の世界について話し合っていたんだ
気持ちは変わらないさ
メアリーと離れたくないしな
うぅ メアリーは顔を赤くしている
メアリーに裏の世界の事を話たのを後悔してるぬん…
お喋りな あてぃしのバカバカバカ
ヌンコは自分の頭をポカポカポカ叩いている
はぁ こんなったら仕方ないぬん
みんなには死んで欲しくないから出来るだけ
あてぃしが知っている情報を教えるぬん
ただ かなり昔の情報だから今はどうなっているか わからないのぬん
ありがとう
昔の情報でもあるのと無いのとでは全然違うはずだから助かるよ
まずは絶対に近づいてはダメな奴
それは厄災の巨人だぬん
全身オレンジ色で50mくらいの巨人こいつを見たらすぐ逃げるのぬん
例えマイケルでも勝てないと思うぬん
なんせ厄災の巨人はLVが9999あるのぬん
LV9999だって!!!
裏の世界でのLV成長限界はLV999なんじゃないのか?
厄災の巨人は禁忌の世界って場所から裏の世界に追放されたらしいのぬん
禁忌の世界のLV成長限界はLV9999らしいぬん
追放される時に厄災の巨人は力をいくつか封印されて力はかなり弱くなっているらしいけど危険だぬん
一応弱点は水属性らしいぬん
世の中 上には上がいるもんだな
私はワクワクしてくるよ
そういえば そんな事が図書室の本に書いてあったな だいぶ昔に読んだから忘れていたよ
俺は漫画しか読まないから 全く知らなかったぜ
メアリーの目的であるLV上げなら 北の最果てにある灼熱の谷が良いと思うぬん
ここには経験値が沢山貰える
きまぐれ炎樹と呼ばれるレアモンスターがいるぬん
表の世界での氷の大地の氷樹もどきみたいなものか
そうだぬん なかなかレアで見つけるのも倒すのも難しいぬん
あてぃしは1度だけ倒した事があるけど凄かったぬん
倒したことがあるのか?
あてぃしの生まれた場所が灼熱の谷から割と近かったのぬん
灼熱の谷に行く時の注意点は熱対策だぬん
あてぃしは水魔法が超得意だから余裕だったぬん
水魔法がないなら氷魔法でも良いぬん
俺は雷魔法しか使えん
私は地属性なら少しだけ…
氷魔法なら俺に任せておけ あとは闇魔法が使える ミルコが魔法具のメガネをくいっと上げる
俺は火魔法と光魔法だから 灼熱の谷では兄貴に頑張ってもらうしかないな
きまぐれ炎樹は物理と魔法両方の回避率が高くて弱点は水属性 氷属性 斬属性だぬん
みんななら倒すのはそんなに難しくはないと思うけど 見つけるのは相当な運が必要だと思うぬん
氷樹もどきも見つけるの大変だったなぁ…
それから ヌンコからいろいろ情報を聞いた
最後になるぬん
そこの扉の向こう側には裏の世界の中心で大きな柱がある場所に出るぬん
その柱は神柱と呼ばれていて目覚めると世界が滅ぶと伝説ではあるぬん
神柱が目覚めるとはどう言う事だ?
簡単に言えば表の世界での邪神みたいな存在なのぬん
柱が目覚めるってのは想像つかないが 触らぬ神に祟りなしだな
裏の世界の情報は こんな所だぬん
みんな気を付けて行ってくるぬん
ヌンコはやっぱり行かないのか?
あ あてぃしは 行かないぬん
行きたくないのぬん…
そうか 行きたくないなら仕方ないな
それから裏の世界に行く為の準備をして3日後
マイケル メアリー ミルコ メダは扉の前にいた
生きて帰ってくるのぬん どんな時も油断してはダメだぬん
ああ 帰ってきたら 頭の上に乗って良いぞ
ヌンコがいてくれて良かったよ ありがとう
湿っぽい話は無しだ 案外早く帰ってくるもしれないしな 行ってくるよ
俺たちがいないからって寂しくて泣くんじゃねーぞ
そう言うと4人は扉の向こうに消えた
1人残ったヌンコ
寂しくなんか ないのぬん…
まずいですね まずいですね まずいですね
とあるダンジョンの暗い穴の中で山羊頭のゾンビが裏の世界中を観察していた
扉から現れた者達の中に不死王様より強い者がいますね
これは急いで不死王様にご報告しなくては
とぉー 山羊頭のゾンビは勢いよく穴から飛び出た
久しぶりに不死王様に会うのはドキドキですね
山羊頭のゾンビがいるダンジョンの最下層に不死王はいる
不死王様 ご報告があります
久しいなチーズ 何かあったか?
はい ご命令通り世界中を観察しておりましたら扉から新たな者達が現れまして
その中に不死王様より強い者がおりました
ただ 不死王様を殺せる能力は無さそうです
そうか 1度戦ってみても良いが今は計画が最優先だ
ふむ どうしたものか…
ところで今 厄災の巨人はどこら辺にいる?
なるほど 少々お待ちを
・・・ その者達は北に向かっていますが 丁度その方向におりました
その者達は運が無いな
ピュトとバリバラを向かわせて その者達を始末しろ
了解しました
同じダンジョン内にて
しかし ここら辺はいつもながら異常に汚いですね
おーい ピュト いるのはわかっているんだ
出て来なさーい
なんだ チーズ 僕に用は無いぞ 早く帰れ
両手が大きな洗脳幽霊のピュトが姿を見せた
不死王様のご命令なんだ 働いてもらうぞ
僕に声をかけるってことは また厄災の巨人だろ
アレを使うの苦痛なんだよなー
また同じダンジョン内にて
ここは 綺麗で いつも良い匂いがしますね
バリバラさーん お仕事ですよー
なんだい 今は 忙しいんだ 帰っておくれ
身体の右側が悪魔 左側がゾンビのバリバラが姿を見せた
そんな事言わずに 不死王様からのお仕事なんです
頼みますよ
イ ヤ だ ね
どうしてもと言うなら 不死王直々に来させな
ふぅ バリバラさんは いつも手強いですね
実はバリバラさんが以前から欲しがっていた漢達の熱い夜の初版本が手に入ったのです
な ん だ と!?
仕事を受けようじゃないか
聞いてはいたが やはり大地が空色は違和感があるな
そうだね 不思議な感じ これは暫くしないと慣れないかもね
空が薄い土色か昼間で太陽が照らしていても結構暗いな あまり気分が良いもんじゃない
なんかデカい足跡が薄ら見えるな 北に向かっている マイケルが言っていた通り この先に厄災の巨人がいるんだな
厄災の巨人を含めて いろんな巨人がいるそうだからな
灼熱の谷にいくまでは出来るだけ戦闘は避けていこう
メアリーはマイケルの背中に乗り空を飛び
ミルコとメダも空を飛んで北を目指していた
いつ敵からの攻撃を受けても大丈夫なように全方位警戒しながらの飛行である
そろそろ厄災の巨人に近付いて来たから飛ぶ方角を変えよう
厄災の巨人 1度は見てみたいけど仕方ないね
そんな事を話していた時 いきなり辺りの気配が変わった
全員が瞬時に感じた なんだ この感覚は!?
マイケル達と厄災の巨人との中間あたりの上空にチーズとバリバラはいた
お見事です バリバラさん 見事に全員結界内に閉じ込めましたね
後はピュトがしっかり仕事するだけだね
その頃 厄災の巨人のすぐ目の前にピュトはいた
ピュトに気づき厄災の巨人はすぐさま攻撃しようとしたが
ピュトは固有アクティブスキルの巨人のお友達を使った
[説明しよう] 巨人のお友達
3分間巨人族からの敵対心を下げる
3分間巨人族に限り1度だけ軽いお願いが出来る 断られることもある
クールタイム7日間 使用後12時間激しい頭痛がする
厄災の巨人さん お願いがあります
南に歩いて行って下さい
すると厄災の巨人はくるっと振り向き 南に歩きだした
ふぅ成功したか 僕のお仕事は終了っと
南の端ではマイケル達が結界を調べていた
これは 何か見えない壁があるな
ドガーン!!! メアリーは見えない壁をぶった叩いた
これは ダメそうだ
俺たちも試そう
それぞれが結界に攻撃したが結界を破壊する事は出来なかった
あれは!?
どうした マイケル?
俺達と厄災の巨人の中間付近の上空に何者かわからんが2人いるな
おそらくだが この見えない壁はアイツらの仕業だろう
見えない壁はアイツらの下までありそうだ
厄災の巨人の近くにも誰かいて 話をしていたように見えたな
そして悪い知らせだが厄災の巨人が方向転換して こちらに向かって歩いて来ている
これがヤツらの狙いだろう
もしかして 私達ピンチ?
ああ 見えない壁を壊すか 厄災の巨人を倒すしかないな
無理なんです 無理なんです 無理なんです
バリバラさんの固有アクティブスキルである
愛の超大結界を破壊出来る者などおりません
[説明しよう] 愛の超大結界
超広範囲に強力な結界を張る
内側から破壊するのはほぼ不可能である
外側からの攻撃には割と脆い
使用中は自身のSPが減っていく
SPが無くなると結界は消える
クールタイム7日間 使用後7日間性欲が無くなる
そーして 厄災の巨人を倒すなんてこーとは
ありえない ありえない ありえない
の でーーーーーす♪♪♪
さて どうするか?
戦うしかないなら 戦うよ
これだけ広範囲かつ強力な壁を張る能力がそんな長時間続くわけがないと思う
その間 逃げ続ければ良いんじゃないかな
さすが兄貴 その作戦でいこうぜ
悪くはないと思うが 厄災の巨人が近付いてくるにつれて壁がどんどん小さくなっているんだ
何!? それは気付かなかった 確実に俺たちを殺す気だな
ああ どんどん壁が小さくなれば逃げる場所は無くなり戦う以外に選択肢はなくなるだろう
厄災の巨人を見る限り 俺達で倒すのは無理だ
ここは守りに徹して 壁が消えるのを待つのが上策かと思う
よし なら 腹をくくるしかないね!
戦うよ!!! メアリーは四九四九を強く握りしめた
俺は回避型タンクも出来る メダは普通にタンク能力が高い 守りは俺ら兄弟に任せろ
命に変えてもメアリーは守るぜ!
ふぇ メアリーは変な声をだした
俺は全員をサポート出来る立ち回りをしよう
メアリーは好きに攻撃してくれ
それから10分後 全員に厄災の巨人が目視可能な距離まで近付いてきた
見えてきたね 遠くからでも かなりの威圧感があるよ
生まれて初めて生死をかけた戦いだな
ふっ 面白いじゃないか
圧倒的な格上との戦いだが心が踊っているぜ
俺の全力をぶつけてやる
マイケルは全員に幻獣の衣と雷陣を使った
[説明しよう] 幻獣の衣
物理防御力10%UP
魔法防御力10%UP
全被ダメージ25%軽減
全状態異常耐性25%UP
微量だが継続的にHPとSPが回復する
[さらに説明しよう] 雷陣
素早さ25%UP
命中率25%UP
回避率25%UP
クリティカル率5%UP
被クリティカル率5%down
メアリーはカボチャの種を周辺に大量にばら撒いた
空色の土で育つか わからないけど元気に育ってね
それぞれが今できる出来るだけの準備をし厄災の巨人を待つ
そしてマイケル達から約20m程の距離に厄災の巨人が近付いた時
いきなり厄災の巨人は大きな口を開け強力な無属性ブレスを吐いた!
いつ 何がおこっても良いようにミルコとメダは防御魔法の準備をしていて ブレスを吐く瞬間にパーティーの前方にシールドを二重に張る
ダークシールド! ライトシールド!
パリィン!!! パリィン!!!
だが簡単にシールドは破壊されブレスはマイケル達を襲う!
シールドが破壊された瞬間にマイケルは口から全力のサンダーブレスを吐いた!
厄災の巨人のブレスとマイケルのブレスがぶつかる
ボガァーーーーーーーーーーン!!!!!
とんでもない衝撃波と爆音とともにマイケル達は結界まで吹っ飛んだ
ぬぅ! ぐはっ! うぉ! だぁ!
マイケル ミルコ メダはなんとか無事に着地したが メアリーは結界にぶつかり落ちた
メアリー大丈夫か?
だ 大丈夫だ!
お互い とんでもないブレスだったな
兄弟のシールドでブレスの威力が弱まっていなかったら やられていたかもしれん
マイケル達は急いで体勢を整える
その間にも厄災の巨人は近付いてきている
そして厄災の巨人の直接攻撃の範囲に入った瞬間
ミルコは闇の鎖 メダは戦いのラッパを使った
[説明しよう] 闇の鎖
敵の素早さを20%下げる
敵の命中率を20%下げる
敵の回避率を20%下げる
[さらに説明しよう] 戦いのラッパ
敵の全ての攻撃力を10%下げる
敵の全ての防御力を10%下げる
味方全ての攻撃力を10%上げる
味方全ての防御力を10%上げる
周囲に戦いのラッパが鳴り響き それが戦闘の合図と言わんばかりに厄災の巨人は1番近くにいたマイケルに拳をふり落とした
遅い 雷光 ズガーーーン!!!
もの凄い稲光とともにマイケルの攻撃が厄災の巨人の顔面をとらえた
ぐぉぉぉぁぉ
厄災の巨人が一瞬怯んだ
その隙にメアリーは左脛を思いっきり攻撃した
ガキィン くぅ 硬い!
カボチャの蔓も無数に攻撃してるが全く攻撃が通っていない
ミルコは飛翔し左目をレイピアで突き刺した
ガキィーーーン! 何なんだ この硬さは!?
ここならどうだ メダは股間を槍で突き刺した
ガキィーーーン! おいおい マジかよ…
やはり攻撃は殆ど通らないし 厄災の巨人はもう回復している
やつの回復速度を上回る攻撃力がないと意味がない
だが唯一スピードだけは俺達が上だ 最初の作戦通り守りに徹して壁が消えるまで時間稼ぎしよう
了解
それしかなさそうだな
長期戦だな 守りは任せろ!
へー 厄災の巨人相手によくやってるじゃないか
ええ 想定内ですけどね
おそらくは結界が消えるまで時間稼ぎをしようとしてるのでしょうが何も知らないと言うのは不幸な事ですな
バリバラさんは裏の世界1のSPタンクと呼ばれるほどの方ですよ
なくならない なくならない なくならない
の でーーーーーす♪♪♪
あなた方が厄災の巨人に殺されるのは確定しちゃてるのどぅえーーーーーす
せいぜい短い命 逃げ惑いなさーいな
マイケル達が戦っている少し前
ヌンコは天空の島の西側にある湖のほとりにて兄弟が子供の頃に作った秘密基地にいた
久しぶりにここに来たのぬん
兄弟に見つかったのも この秘密基地だったのぬん
懐かしいぬん 兄弟が大人になるにつれて ここには来なくなってしまったのぬん
ヌンコは裏の世界にいた時からずっと独りだった
天空の島に来てからも誰とも関わらず独りでひっそりと暮らし
島にいる数少ない住人を毎日観察していた
ある日ヌンコは兄弟が完成させた秘密基地に興味が湧き中を見てみたくなった
数日は我慢してたが どうしても気になって兄弟がいない時に秘密基地に侵入する
すると中には綺麗で良く出来たベッドがあり 吸い込まれるようにベッドでくつろぐヌンコ
その時からベッドがヌンコのお気に入りの場所になり毎日そのベッドで寝るようになった
裏の世界と違い 天空の島はかなり安全なので油断していたのだろう
完全に油断しているヌンコはその日もベッドで気持ちよく寝ていた
あにき しぃー
どうした そんな小さな声で
ミルコは何かを感じとったのか小声で喋る
メダは秘密基地を指差した
兄弟はこっそりと秘密基地を覗くと
そこには妖精がベッドでスヤスヤと寝ていた
妖精か 初めて見たな
うん びっくりしたよ
兄弟はベッドにゆっくりと近付き 間近で妖精を見ていた
妖精てかなり小さいんだな
気持ち良さそうに寝てるなー
数分後 妖精が目を覚ます
ヌンコは目を覚ました瞬間に兄弟と目が合って わけがわからない状況に冷や汗をかきパニック状態になっていた
子供の好奇心か兄弟は初めて見る妖精と話をしたい純粋な気持ちで妖精に話かける
初めまして 俺はミルコ
俺は弟のメダだ よろしくな!
…あの時は心臓が止まるかと思ったぬん
昔のことを思い出しながら ゆっくりと部屋を見渡す すると
んっ これは 手紙かぬん?
小さなテーブルの上に置いてある2通の手紙を発見した
ヌンコは手紙を読んでみる
手紙を書くのは初めてだから
上手く書けてなかったらゴメンな
裏の世界はとても危険でいつ死んでもおかしくないと聞く
なので これが最後かもしれないからヌンコに気持ちを伝えておきたかったんだ
普段は照れ臭くて言えないから
ヌンコには感謝している
子供の頃からいつも一緒にいてくれた どんな時も
ヌンコのことは親友であり家族だと思ってる
たまに あてぃしのこと好きって聞いてくるけど
今まで1度も答えないで いつもはぐらかしていたな
ヌンコのことは秘密基地で初めて出会った時から
好きだったぞ
もちろん今もだ
最後になるが 俺たち兄弟と仲良くしてくれて
ありがとう
ミルコ
・・・
ヌンコは泣きながら もう一通の手紙を読む
その手紙には一言だけこう書いてあった
俺たち ズッ友だぜ
メダ
・・・
2人とも あてぃしのこと好きすぎなのぬん…
マイケル達と厄災の巨人との戦いは1時間を超えていた
流石に全員疲労の色が見え 全身傷だらけだ
おい どうなってんだ 多分もう1時間は過ぎているぞ 全く壁が消える気配がない
この壁を張っている奴はかなりの能力者ってことなんだろう
私はどんな時も最後まで諦めないよ
今はただ耐えるしかない 根比だ
その頃 バリバラもまた疲労で倒れかける寸前だった
なぁチーズ あいつら何者なんだ?
厄災の巨人相手に1時間以上持つなんてありえないぞ!
そろそろSPが切れそうだ
まずいですね まずいですね まずいですね
これは想定外です…
まさか ここまでとは
だが もう何も打つ手がございません
あああ チーズは頭を抱え苦悶の表情を浮かべる
そんな時 厄災の巨人に変化が起きた
厄災の巨人の身体が薄ら光を放っている
何ですと!? こんなのは初めて見ますね
だが朗報です 厄災の巨人の力が上がってきています
成程これからが本気と言うわけですね
ほほほほほほほほほほほほほほほほほほ
さぁ厄災の巨人よやっちゃって下さーい♪♪♪
これは マズイな…
どうやら 厄災の巨人の本気はこれからのようだ
えっ 今でもギリギリなんだけど
先程までと違いあきらかに圧が変わった
みんな 今まで以上に油断するなよ
随分と長い準備運動だったな
良いじゃねーか とことんやってやるよ!
一気に勝負を決めようとしてるのか
厄災の巨人は大きく息を吸った
ブレスが来るぞ 最初のブレスより強力かつ かなり広範囲になるだろう 回避は無理だと思え
全員俺の後ろに来い!
マイケルは自己バフの雷刃を使う
[説明しよう] 雷刃
30秒間雷属性の威力が3倍になる
援護するぜ 兄弟は悪魔族と天使族が使えるスキルで自己バフのダブルスペルを使いシールドを張る
ダークシールド×2 ライトシールド×2
兄弟がシールドを張った瞬間
厄災の巨人は最初のブレスとは比べものにならないほどの威力でブレスを吐いた!
パリリィィィィィン!!!!
一瞬で割られるシールド
最初と同じようにマイケルは全力のサンダーブレスで迎え撃つ!
ズゥドダァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!
轟音とともに全員が結界に吹き飛び衝突した
マイケルはいち早く起き上がり 仲間の様子を見る
メアリーは気絶しているようだ
ミルコとメダはなんとか意識があるようだ
あれ程の威力がぶつかったのだ 厄災の巨人も倒れていた
が 起きあがろうとしている
非常にマズい状況だ 厄災の巨人が再び攻撃をしかけてきたら…
とりあえずメアリーの側に行き メアリーが持っていた特級ポーション改をメアリーの口に突っ込んだ
ん!? 俺は死んだのか?
結界に衝突し そのまま下にずり落ちたミルコは結界の外側すぐ近くにありえないものを見た
厄災の巨人が光を放つ少し前
はぁ 来てしまったのぬん…
やっぱり少し後悔なのぬん
ヌンコは裏の世界を見渡す
昔と何にも変わってない気がするのぬん
少し気が重いけど
あんな手紙を読んでしまったら
会いたくなってしまったのぬん…
ブツブツと独り言を呟きながらヌンコは北に飛んで行く
しばらく飛んでいると大きなオレンジ色の巨人が見えてきた
あれは 厄災の巨人!
そして誰か戦っている?
さらに近づくと あれはマイケル達!?
何故?
その時 厄災の巨人は大きく息を吸い込んでいた
急いで近付くヌンコ
すると
ベチッ ヌンコは見えない何かにぶつかった
あきゅあっ!? い 痛いのぬん
ヌンコは見えない何かをペチペチ叩く
これは結界!
その瞬間ヌンコは全てを理解した
だから油断しちゃダメって言ったのぬん
そして厄災の巨人とマイケルのブレスがぶつかると
ヌンコの目の前にミルコが吹き飛んできた
壁の外側にヌンコを見つけたミルコ
ん!? 俺は死んだのか?
死んでないと思うぬん
ほ 本物なのか?
本物ぬん 手紙を読んだのぬん
そうか いや今はそれどころじゃない
ヌンコ この壁何とかならないか?
あてぃしに不可能は無いぬん
でも どうしようかぬん
ヌンコ ふざけないで 何とか出来るなら 助けてくれ
それじゃあ あてぃしのこと好きって言ったら助けるぬん
今は それどころじゃないんだ!
今じゃなかったら一生聞けない気がするのぬん
わ わかったよ…
ヌンコ 大好きだ
もう しょうがないのぬん♪
ヌンコは固有アクティブスキルである
海想列車を発動した!
[説明しよう] 海想列車
自分が想い描く大きさの列車を召喚出来る
何人でも乗車可能
想いが強ければどんな場所でも辿り着くことが可能である
水属性の体当たり攻撃も出来る
クールタイム7日間 スキル終了後は無性に玉子が食べたくなる
すぐさまヌンコは海想列車に乗り込んだ
出発進行なのぬーん
そして海想列車は結界に体当たりした!
バリーーーン!!!
結界をぶち破った勢いでそのまま厄災の巨人にも体当たりを喰らわした!
ドゴーーーーーーン!!!
厄災の巨人は100m程吹っ飛んでいった
列車を止め 窓から声をかける
ヌンコ鉄道をご利用いただきありがとうなのぬん
行き先は灼熱の谷になっているぬん
お早めにご乗車下さいぬーん♪




