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実況35 彼こそが、私が師父と慕うべき存在であったのだとーー(解説:LUNA)

 すごい……格が違い過ぎる。

 威力の話ではない。

 何と言う、黄金比的なイタさか!

 何を差し置いても、剣技をうたっているのに、副産物で生じた光爆の方が圧倒的に被害面積デカくなってるトコ!

 身も蓋も無いにも程がある!

 きっと技を考えていた当時、主眼が剣にあるのか爆発にあるのかがブレまくっていたに違いない。

 そして、技名。

 エターナル・フォース・エクスプロージョン・ノヴァ。

 盛りまくったネーミングなのに、ちゃんと読めば過不足無く、何をするかが伝わってくる!

 以前、彼が私に言ったダメ出しの山、その意味が今になって理解出来た。

 死蒼天(しそうてん)のカーネイジ・シュテルン。

 確かに、パッと見のインパクトだけで言えば、私の名付けたものの方が強いかも知れない。

 けれど。

 日本語・英語・ドイツ語の三ヶ国語をごちゃ混ぜにしたこのネーミングでは、何がしたいのかが伝わって来ない……。

 それぞれの言葉が強すぎて、お互いをボヤけさせてしまっていたのだ!

 高級食材を考え無しに詰め込んだ、ダメな料理の典型例みたいなものだ。

 

 わたしっ、私はっ、思わず、涙していた。

 “ウロボロス”に勝ちたいと懇願したあの時でさえ、涙目に留まっていたのに。

 この、あらゆる無駄を詰め込む為に全く無駄の無いロジックの詰まった無駄の無い無駄な動き。

 どう見てもダサい行為を、終始カッコよく全うした。

 普通にカッコいい事するよりも高度の実力が要るよ。

 意味と無意味の狭間にて、絶妙に鎮座する、

 月並みだけど“芸術”を感じた。

 このゲームの最後の最後に、本当に良いものを見させて貰えた……。

 もう、何も、悔いは無い。

 

 

 しかし。

 厨二の空想が実現してしまった場合、果たしてそれは厨二と言えるのだろうか?

 ……これはこれで、新たな哲学的問題にぶち当たってしまったかも知れない。

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