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塚原卜伝 勝負を避ける
塚原卜伝といえば、戦国時代に生きた剣聖である。時の将軍、剣豪将軍と謳われた足利義輝の師であるといわれています。
あるとき、乗合船のなかである侍が町人に難くせをつけ、切り捨てようとします。それを止めにはいった卜伝ですが、今度は、卜伝を斬ろうとします。卜伝は船頭に小島につけるよう、いい、その小島で勝負をつけようと提案します。侍が先に島におりると、卜伝は舟をおりずにそのま、侍を小島に置き去りにしてしまいます。おそらく、卜伝はまともに勝負しても負けることはなかったと思いますが。なんたって、剣聖ですから。無用の争いを避けたということでしょうか。