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再転の姫君  作者: 須磨彰
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チャプター65

秋の彼女!?




中間テストが終わると、T高は文化祭の準備が始まった。ボクらのクラスは、お化け屋敷をすることに決定しそうだ。



「嫌だ!!」



「そんな、子どもみたいな駄々をこねないの。」



「そうですってよ。ふふふ・・・」



「クーちゃん。クラスでみんなが決めたことなんだから、ね?」



「そんなこと言っても、明らかにボクが嫌がることをみんな知ってたじゃないか。」



そして、ボクは断固抗議をしている。お化け屋敷なんて、絶対にやりたくない。今まで、脅かされてばかりだったが、脅かすなんて無理だと言い切れる。



「蟹津さん。あまりにも我がまま過ぎましてよ。学級委員長の明実さんが困っているではありませんか?」



ミーちゃんは春学期で学級委員長を解任され、生徒会の執行部に入った。一年生ながら副会長を任され、学校の体制と闘っている。



「でも・・・そんなうすら笑いを浮かべながら説得されても説得力がないよ。」



「うすら笑いとは人聞きが悪いですわ。私はクラスのためを思ってあなたにみんなに協力してほしいと言っているだけですわ。」



ミーちゃんはそう言いながらも、ボクが苦手なお化け屋敷にしり込みをしている様子にどこか嬉しそうだ。



『蟹津さんがこれほどまでに嫌がる姿なんて、滅多に見れるものではありませんわ♪』



「ねぇ?明実?どうしても、お化け屋敷じゃなきゃダメ?」



ボクは明実を泣き落す作戦に・・・・



「明実?」



「明実は、上田から秋のお願いを断る極意を授かって来ているんだよ。今は何を話しかけても無駄だよ。」



それはそうだろう。イヤホンを耳に、外まで漏れるほどの大きな音で音楽を流している。それだけならまだしも、視線は上を向き、絶対にボクの方を見ようとはしない。



これで、担任の先生などがいれば、どうにかできるかもしれないのだが、頼りの先生もクラス委員に任せっきりで、教室にすらいない。



「ケイティはもっと、日本の文化っぽいものがいいよね?」



最後の頼みの綱としてケイティに話題を振る。ケイティがボクの意見に賛成してくれたら、留学生を立てるということで、変更されるかもしれない。



「もちろんでぇす。ジャパニーズカルチャーを代表する。妖怪モンスターを是非とも体験したいでぇす。」



ダメだ。この前和美から妖怪アニメのDVDを借りてすっかり日本の妖怪に興味が言っていて、やる気満々だ。



そもそも、ボクが投票した茶道部屋以外全員がお化け屋敷に投票していることからして、明らかに背後に誰かの陰謀だろう。



「せっかく、ボクが和服姿でみんなにお茶をたててあげようと思ったのに・・・」



ゴクリ。



「もう、変更は効かない?」



「いやぁ、たしかに・・・(ギロリ)いえ、何でもありません。」



クラスの男子が一人ボクのことを考えて反論を出そうとしてくれたみたいだが、大多数の人間から睨まれ、あえなく撃沈する。



「じゃ、じゃあ。せめてつーちゃんは、中のお化け役だけは外すってのはどうだろう?」



「え?中に入らなくていいの?」



「当日は受付か何かをしてもらって、当日まで製作の方でがんばってくれたらいいよ。それだったら、つーちゃんも良いだろ?」



「うん。絶対にボクは中に入らないからね。」



ボクはお化け屋敷に入らなくても良いという言葉にウキウキ顔になる。そんな様子をクラスのみんなはどこか嬉しそうに、何故か残念そうに見守るのだった。















「秋、不憫な性格してるわね・・・」



「ん?何が?」



今はボクらは文化祭に向けて衣装やセットの作成をしている。美術部出身のボクと現役の優花・和美・明実は当然中心となって作っていくのだが、その出来栄えが気に入らなかった。



「だって、秋が一番怖がるのはわかりきっているのに、こんな凝った衣装や背景まで作っちゃうんだもの。」



「だって、ボクは中に入らないんでしょ?ボクは受付って決まってるもん♪」



ボクは鼻歌を歌いながら、グロテスクな仮面に色をつけて行く。



「はぁ・・・当日が思いやられるわ。」



「ん?何か言った?」



「何でもないわ。とにかく、がんばって作りましょ。男子が看板を作ってる間に、衣装を仕上げて、衣装合わせもしなきゃ。」



「そうだね。といっても、もうほとんど出来上がっちゃってるから大丈夫だよ。」



そうなのだ、今仮面に色を塗っているが、それを済ませれば、おおよそ人数分の衣装は完成する。明後日の文化祭前までに衣装合わせを済ませたかったこともあり、ボクがみんなから依頼を受けて、今日までに作ってきたのだ。



「衣装だけなら、怖くないの?」



「うん。お化け屋敷だって、前ほど怖くはないんだよ。中学校の時に竜と一緒に何度か入ったこともあるしね。」



「そうだったの。じゃあ、何であんなにも嫌がったの?」



「それはね。本物のお化けが和美の後ろにいるからだよ。」



「きゃ〜〜〜〜!!」



和美が振り向くと、そこにはボクが今作っている仮面の前に作った目玉が飛び出しているお面をつけた明実がいた。



「もう、脅かさないでよ。びっくりしたじゃないの。」



「だって、クーちゃんが怖がる様子を見たくて毎日脅かしているのに、脅かす前に気付かれてちっとも面白くないんだもの。」



「明実もしてたのね。というか、クラスの子全員がきっとしてるわ。」



「そうなんだよね。自分で作った衣装や仮面で驚くはずがないじゃないか。それに、みんな気配で何となくわかっちゃうんだよね。」



その時、ポンポンと肩を叩かれた。ボクは後ろを振り返る。



「あ・・・」



バタン!!















「秋!秋!起きて。」



「ん?ボクはどうして?」



「すまん。まさか気絶するほど驚くとはおもってへんかってんて。」



「竜??なんでこんなところにいるの?」



ボクが起きると、そこには心配そうにしているクラスメイトと、何故か隣のクラスの竜がいた。



「こっちのクラスでおもろいことしてるって聞いたから、見に来てんけど、秋が作った仮面があったで、つけて秋を脅かしたんや。そしたら、秋が気絶するし、びっくりしたわ。」



「び、びっくりしたのはボクだよ。なんでそんなことするかな!!」



「い、いや。ちょっとした悪戯やないか。そんな怒るなや。」



「ひ、ふええぇぇん。」



ボクは羞恥心と先ほどの怖さとで涙目になり、教室を抜け出すと、屋上へと駆け出した。



「秋、待って。」















「落ち着いた?」



「うん。」



屋上は今、ボクと和美の二人きりだ。和美はボクのことを後ろから抱き締めて、頭を撫で撫でしてくれている。



「どうしちゃったの?私達がいくら脅かしても、平気だったのに、竜くんの時だけは急に気絶しちゃうんだもの。びっくりしたわよ。心臓も少しだけど止まってたんじゃないの?」



「また短かったとはいえ、臨死体験したのかな?これで、10回目?」



「そうね。ついに二桁に突入しちゃったわね。それよりも、どうしたの?あの仮面も秋が作ったものでしょ?」



「うん。さっきね。竜の存在が、見えなくなったの。なんとなく、希薄で、ここにいるはずなのに、つかめないような。なんだかとっても怖い気分になったの・・・」



「そうなの。秋にとって竜くんは本当に特別なのかもしれないわね。」



「ごめんね。和美にこんな話、辛いよね?」



「そうね。時々嫌になることもあるわ。でもね。やっぱり私は秋が好きよ。世界で一番大好きなの。秋以上に愛せる人を今はまだ見つけられていないわ。」



「和美・・・」



「ねぇ?わがままは言わないわ。こうして抱きしめてあげたいの、時々で良いから私に甘えて、そうしたら、私はいつでも秋が泣きやむまでギュッとしていてあげるわ。」



「ありがとう。でも、ちゃんと和美にも素敵な恋人ができるはずだから、ボクはいつまでも甘えてはいられないよ。」



「そうね。その時はちゃんと心友として向き合いましょ。」



「うん。」



ボクが落ち着き、和美がボクの体を離して立ちあがった時に、屋上の扉が開いた。



バタン!!



「大変!!」



大慌てで走ってきたのは、明実と敦君と優花だった。



「どうしたの?三人ともそんなに急いで?」



「クーちゃんと和美ちゃんの会話、全部教室で流れちゃった。」



「へ?」



「そのフェンス。前に壊れたでしょ?そこに森君が盗聴器を仕込んでたのよ。それで、屋上にむかったみたいだから、ひょっとしたらって思って、スイッチを入れたら声が拾えたの。



興味本位で私たちも途中まで聞いていたけど、やばいと思って、駆け付けたの。」



「明実はどこまで聞いてから走ったの?」



「臨死体験の話よ。とにかく、今ミーちゃんが森君に電源をきってもらってるはずだから、大丈夫だとは思うけど、それでもクラスのみんなが聞きたがっていたからわからないわ。」



「とりあえず、ここから離れよう。あそこに隠れよう。ミーちゃんには、クラスをどうにかしてもらうように、できれば口止めしてもらえるように電話するね。」



無理だろうな。森君も周りから言われたら弱いし、ミーちゃん一人でクラスの全員を説得できるとは思えない。



ボクはケータイを取り出すと、ミーちゃんに手早く電話をかける。同時にここにいる全員で美術室へと避難する。



「もしもし?ミーちゃん。事情は明実から聞いたよ。ボクも動揺してて、失敗したみたいだね。」



「あなたの責任ではありませんわ。今やっと、盗聴器の受信機をクラスの男子からとりあげたけど、ほとんどの話は聞かれてしまいましたわ。」



「そうか、とりあえず、全員に口止めをお願い。本当は今すぐ教室に行ってみんなを説得したいけど、ボクの場合それも危険が伴うから、しばらく避難することにするよ。おって連絡するね。」



盗聴器から離れたとはいえ、美術室に行くことなど詳しい内容は口にしない。動揺をしていてミスをするなんて、ボクはサイテーだ。和美が隠していたことを、ボクが直接言いふらしたわけではないが、みんなに知られてしまった。

















「和美。ごめんね。」



美術室につくと、一番に和美に謝る。



「ううん。秋が悪いわけじゃないわ。あんなことがあった後だもの、誰だって動揺して周りが見えなくなるわ。それに、盗聴器なんて秋くらいしか見つけられないのよ。その秋が見つけられなかったんだもの、仕方がないわ。」



そんなことはない。ボクは前にも盗聴器を発見できたじゃないか。なんで今回に限って見つけられなかったんだろう。



「盗聴器の内容を最後まできかないでうちらは走ってきたから、どんな秘密をいっちゃったのかわからないんだけど、結構やばいことなの?」



「そうね。私も盗聴器を止めるか、もっといい方法があったかもしれないんだけど、ごめんなさい。」



「おいおい、待てよ。どんな状況になってるんだ?」



「簡単に説明しようか?」



「「え?」」



ボクらは美術室の奥の準備室から現れた人物に驚く。



「何を驚いているんだ。今日と明日は文化祭の準備日だろ?美術部の部長が美術室にいてもなんにも不思議じゃないだろう?」



「そうですね、花梨部長なら、不思議じゃないかもしれません。今回何があったのか分かっていますか?」



「もちろんだとも、私に君のことでわからないことなんてないんだよ。」



「じゃあ、花梨部長への説明を省きますね。敦君・優花聞いてね。」



ボクはここで一呼吸置く。花梨部長はボクが軽く無視した形になったことに眉を寄せるが、それ以上に緊迫した雰囲気に口を挟まないでくれた。



「まず、ボクは竜と付き合ってるのは知ってるよね?これは真実だよ。」



「え?あ、うん。」



「和美、ここにいる人ならきちんと説明していいよね?」



「いいわ。どうせクラスにはばれちゃったんだし、きっと学校中に噂が広がるわ。」



ボクは渋々ながら頷くと、説明を再開する。



「だけどね。ボクのことを好きと言ってくれている子は他にもたくさんいたの。それは男の子だけじゃなく。女の子も沢山いたんだよ。」



「まさか・・・」



「そうよ。私が好きだったのは竜くんじゃないわ。秋よ。私は秋に告白しているわ。さっきも、屋上でその会話をしてしまって、おそらくクラス中の人がそれを聞いてしまったわ。」



「ずっと、隠していたんだけど、前に明実にはバレちゃったのよ。その時も、事故があってボクは死にかけているから、きっと今回も危険だと思うわ。」



明実・敦君・優花の三人が押し黙る。明実は以前の事故を思って、他の二人は新たな事実をしって考えてしまったのだろう。



一番最初に声を出したのはやはり優花だった。



「うちも、敦と出会って無かったら、たぶんツン先生に惚れてたと思う。だって、優しくって、頼りがいがあって、うちのことをいっつも気にかけてくれてたし・・・色々なこと教えてくれたんだから。」



「そうね。実際、屋上から落ちた私を抱きしめて命を救ってくれたわ。入学してすぐだって、危険から守ってくれたし、いつだって私たちはクーちゃんに守られていたもん。」



「ボクがいなかったら、無かったかもしれない危険だよ?」



「そうとは限らないでしょ?本当に偶然起こった事故から守ってくれたかもしれないじゃないの?」



「その考えは正しいな。実際に君たちはこの子といることで、かなり救われている。それこそ、エンマ様が頭を悩ませるくらいに死ぬはずだった人を救うことも多いだろう。」



「エンマ様は大袈裟だと思いますよ。花梨部長からそんな非現実的な言葉がでるとは意外ですね。」



「そうかい?私には君の方がもっと非現実的なことを言っているような気がするんだが?君のせいで誰かが危険になる?



そんなはずないじゃないか、君は毎回偶然にも危険な場所に居合わせているだけで、それを君が救っているようにしか私には見えないが?」



「そうだったらいいんですけど、実際に、ボクがいなければ起こらなかった事故はあったんじゃないですか?」



「この前の事故があったフェンスを実は調べてみたんだ。何物かによって細工された跡があり、壊れやすいようにされていた。」



「え?細工?」



「そうだ。つまり、君の気づいていないところで、何者かが、君が屋上から落ちるように色々と画策をしていた人物がいるかもしれない。」



「そ、そんな・・・」



「じゃあ、誰かが、秋の命を狙っているかもしれないということですか?河合部長。おしえてください。」



「私だって、確証はないさ。だけどね、君が危険なことに出会うのは、君だけが悪いわけじゃないんだよ。むしろ、君は人の命を救えることに喜びはしても、危険に出会うことに劣等感を感じる必要なんかないんだよ。」



「そう・・・ですか。」



ボクは頭の中がぐちゃぐちゃになってきた。そういえば、以前の臨死体験後から、なぜかボクは自分が生きていることに不安があり、自分がいなければと思うことが多かった気がする。



「ふむ・・・全く、あいつらときたら・・・」



「花梨部長。ボクはどうしたらいいんですか?」



「胸を張って生きなさい。こんなにも君を愛してくれる仲間がいるんだ。きっとこれからも君ならみんなも守っていけると信じて、自分の運命から逃げないことだ。」



「運命から逃げない・・・」



花梨部長の言った言葉は、奥が深く、理解できない部分も多かったが、自信を持つことはできた。きっと、これからも不幸なことが起こるかもしれない。



でも、そんな事故や事件から逃げずに立ち向かうことができるだろう。



「さて、みんなが状況を理解できたことだろう。次にすべきは、クラスの生徒の説得だな。といっても、完全に防ぐことはできないだろうから、和美ちゃんには逆に自分の秘密を隠さないことをお勧めする。」



「隠さないですか?でも、そうしたら、余計な混乱が生まれませんか?」



「そうでもないさ。君のことを愛してやまない女性なんて星の数ほどいるんだ。和美ちゃん一人が苦しむ必要なんてないんだよ。」



「いや・・・それはそれでなんだかすっごく不安なんですけど・・・」



ボクらは花梨部長の送り出されて教室へと帰ることになった。少しだけ不安な気持ちが安らいだとはいえ、やっぱり怖い。



教室に着くと、クラスのみんなが、神妙な顔つきでで席に座っていた。



「ただいま。」



とりあえず、何を言うかを話し合ってこなかったボクらは、挨拶をしながら入っていく。



「おかえり。あなたたちが雲隠れしている間こっちは大変でしたのよ。」



「ごめんね。ミーちゃんに全部お願いしちゃって、じゃあ、クラスでどんな話し合いになったのか教えてもらってもいいかな?」



「そうね。簡単に言ったら、女子専用のファンクラブを立ち上げることでみんなが納得しましてよ。」



「「は?」」



ボクらは一斉に唖然とした顔をしたことだろう。特に敦君なんて、理解しきれずに固まってしまった。



「やっぱりそうなったのね。じゃあ、ファンクラブの代表は私がしてもいいのかしら?当然昔から、私が一番秋のことを好きだったんだもの。今だって、こんなに愛してるのよ♪」



和美に後ろから抱き締められ、ボクは復活する。



「ちょま。どういうこと?」



「要するに、男子は、敵が増えて、女子には可能性ができたってことですわ。あなたも大変ね。」



「えええ?ボ、ボクはノーマルだよ?」



ガタン!!



教室の女の子が一人、大きな音をたてて立ちあがった。



「関係ないわ。蟹津さんのこと見ていたら、そんなことは百も承知だもの。それでも、私たちは好きなの。長田さんも言っていた通り、好きって気持ちは止められないわ。」



「えっと、どうしよう?」



「認めるしかありませんわ。そうすれば、あなたの心友の長田さんはクラスでもちゃんとした地位を認められるんですもの。」



「いやいや、なんだか拒否権がない気がするんだけど・・・」



「そんなものは、最初からありませんわ。中学の時に存在したファンクラブを森君が調べてきた結果。



女性も多数存在していたものの、確約した地位がなかったことに危惧していた女性たちが立ち上がったんですもの。」



「そんなぁ。ボクはノーマルだぁ・・・・・」



教室内にボクの奇妙な声がこだまするも、男子とは別のファンクラブの成立に待ったをかけることは叶わず、和美を中心に、またクラスのメンバーを幹部としたファンクラブが設立される運びとなった。



「女性同士でしかできないいろんなことをしましょ♪」



「え、、、遠慮したいんだけど・・・」



「もう、そうやって照れる所も可愛いわ♪」



「アキは人気ものでぇすね。わたぁしの故郷にも、こんな人がいまぁした。」



ケイティ・・・絶対に状況を理解してないよね?ただの人気ではなく、恋人としたい人の集まりだよね?どう考えても・・・



「クーちゃん。私、みんなに負けないように頑張るね。」



「明実、そこはみんなからボクを守ってくれると解釈していいのかな?」



「もちろんよ。二人っきりでデートにもいきましょ♪」





「ちがぁぁぁぁう!!」





結局、変な雰囲気のまま、決着してしまうことになった。ボクってある意味不幸かも。



「蟹津さん。わ、私が会員に入るのは、あくまであなたに負けないためであって、変な勘違いをなさらないでくださいね。」



「ボクに勝ちたいなら、ミーちゃんのファンクラブを作ってよ。」



「わ、私にはそのようなことはできませんことよ。女性にまでこんな理由で人気を獲得するなんて、人間技では不可能ですわ。」



おいおい、だったらやっぱりファンクラブに入らないでくれたらいいのに、お化け屋敷のことはほとんど出来上がっているのでそっちのけにしてしまった。



女性のためのファンクラブの話し合いでクラスの女性陣が盛り上がり、ボクは男子をまとめて衣装合わせなど、文化祭の準備をする。

















これで良いんでしょうか?いいはずがないですよね・・・・

秋の彼女というタイトルをつけた瞬間は、秋に臨死体験をしていただくために作ったはずなのに、和美の秘密をバラす際に使ってしまったため、クラスでのけ者にされるのも微妙であることが判明。

じゃあ、どうするか・・・・

“女性専用・蟹津秋ファンクラブ設立”となってしまいました(汗

今回のテーマは〜和美の秘密〜です。どうやって和美の秘密を暴露するか悩みに悩んだ末に、明実に口を滑らせてもらうという案と森君の盗聴器の案が出現し、結果このような形になりました。ついでに、秋のクラスのファンクラブ会員加入率は100%でございます。優花・和美は当然のことなのですが、明実もちょっとそれっぽいオーラが今まで垣間見えたとおりに、秋に惚れてしまっており、美香に関しては竜という前世の恋人なんて完全に放置でございます。

こんな話でいいのでしょうかと思いながらも、自分自身に良いのだと言い聞かせながら執筆しております。

まぁ、秋も竜も本当に浮気をする気はございませんので、そこら辺はご安心を、では、次回は、秋が女性にモテてしまったことによって、竜との関係が・・・!!


次回もお楽しみに

ここまでお付き合いくださって本当にありがとうございます。


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