表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
傷だらけのGOD 樹海の怪 地獄のサバイバル!  作者: 吉田真一
第11章 追跡
90/408

第11話 高鳴り

美緒は脇目も触れずにつかつかと1階のホールを通過していった。ラブホテルに入って最初の楽しみと言えば、まずは部屋のチョイスと言えよう。最近では色々思考を凝らしたユニークな部屋も多く、選ぶのに意外と悩んだりもする。この業界は競争が激しく、部屋も個性豊かでなければ生きてはいけないと言う事だ。


俺はリッチだ!


今日は一番高い部屋を選んでやる!


健介は全ての部屋の写真が羅列されたボードの前で足を止めた。見れば一番ゴージャスで最も高い部屋のみ明かりが消えているではないか。


さてはさっきの高級外車の奴か?


くそっ、先を越されたか!


「あなた、何そんな所でぼさっと突っ立ってるの? 早く行くわよ」


美緒は自分の後に続いて来ない健介に対し、苛立ちの表情を隠せない。


「だって、ここで部屋選ばないでどうするんだ?」


「そんな必要ないの。予約してるんだから。いいから早く着いてきなさい!」


予約???


ラブホに予約???


最近はラブホの制度が変わったのか?


ここのところすっかりご無沙汰とは言え、そんな急に変わる事も無かろう.......


「着いて来ないんならもう帰るわよ」


美緒は更に苛ついた表情を浮かべながら回れ右をする。その体は出口に向けられていた。



「いや分かった。分かったって......」


健介は焦りの表情を浮かべながら、小走りで美緒の元に駆け寄って行った。


「......」


美緒は無言のまま再び回れ右をすると、足早にエレベーターの中へと消えていく行く。そして直ぐ様クローズボタンを押した。


「おい、ちょっと待てよ!」


健介は閉じ掛けるエレベーターの扉に肩をぶつけながら血相を変えて飛び乗った。


コイツ俺を置いてく気か?


それと、フロント寄ってないけど......鍵どうするんだ? 予約してるって言ってたから、鍵は開いてるのか? 何だかよう分からんけど、まぁいいか......ヒッ、ヒッ、ヒッ。生意気な女ほど食べ甲斐があるってもんだ......


健介がそんな妄想に更けている間にも、エレベーターはあっという間に5階に到着する。最上階だ。美緒は赤絨毯の上をつかつかと歩き進め、一番奥の部屋の前で立ち止まるとドアノブに手を掛けた。


ドクン、ドクン、ドクン......


健介の心臓の鼓動が早くなる。


そう言えばゴム持って来て無かったな。多分部屋の中にあるか......


はっきり言ってそんな心配は無用である。そんな事を心配する事自体が茶番と言えた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ