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傷だらけのGOD 樹海の怪 地獄のサバイバル!  作者: 吉田真一
第4章 オーラ
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第7話 無我の境地

「お前......私の可愛い部下達を随分可愛がってくれたみたいだな。この落とし前ここできっちり付けさせてもらう。覚悟しろ!」


大門なる男にそう言い放ったエマの顔は、怒りに顔が紅潮し、目は鬼のように吊り上がっている。全身から発せられる殺気は、無数のナイフのごとく、大門に突き刺さっていった。


「おう、おう。威勢がいい姉ちゃんだ。お前本当にそのちっこい体で俺とタイマン張るつもりなのか? まぁ、いいだろう。不意討ちで倒された貸しもあるからな。どっからでも掛かっておいで。指1本でも俺に触れる事が出来たら誉めてやるぞ。ハッ、ハッ、ハッ」


大門は声高らかに笑い始めた。そしてそれは大門の笑いが収まる前に起きたのである。


バキッ!


「のうわぁ!」


突如、左の中指に激痛が走る。瞬きする前には、目の前に立っていた女の姿が今はどこにも見えない。気付けば女は自分の左腕に全身でしがみ付き、左中指を180度折り曲げているではないか!


なっ、何だと!......


大門は激痛に耐えながら、素早く女の身体を掴み込もうとするが、脳がそれを身体に命令した時には、すでに女の身体はそこに無かった。


それは正に一瞬の出来事......この女と戦う時は、1回の瞬きが命取りになることを大門が自覚した瞬間だった。


「どう......触れたぞ。早く褒めろよ。自分で言ったんだからちゃんとやれ」


大門の指は皮膚だけでだらんとぶら下がっていた。骨折している事は明らかだ。大門は顔を歪ませ、肩で息をしながら口を開く。


「一つだけ聞いておく。お前達は一体何者なんだ? それから何であのガキを守ろうとする? 今ならこれ以上お前達を傷つけたりしない。あのガキをこっちに寄こせ......これは最後の警告だ」


「あたしはEMA探偵事務所の代表 柊恵摩ひいらぎえま。青年を守る理由はお前達が青年を捕まえようとするからだ。私達が青年をお前達に引き渡す事はない。以上だ」


「忠告しておく。もしここでお前達がガキを渡さなければ、とてつもなく大きな組織を敵にまわす事になる。そうなればお前達は必ず皆殺しに合うだろう。それでもいいんだな」


「別にいいよ。私達死なないから」


「そうか......残念だ。ではまずお前から死んで貰おう」


大門はそう言い放つと、両の足を大きく広げ、直ぐ様戦闘モードに切り替わった。


ヌォ......!


奇妙な声で雄叫びを上げると、全身に力が加わり、紅潮したその顔は国士無双呂布にも匹敵する程の迫力を見せる。


「フンッ」


それに対しエマは目を瞑り、無我の境地に入っていく。


「何だか面白くなってきたぞ! あのか細い女と大男のタイマンが始まるみたいだ!」


「ちょっと目がおかしいのかな? 何だか二人共、体の回りに雲みたいなのが掛かってないか?」


「えっ、お前も見える? あれってもしかしてオーラ?」


俄にざわめくギャラリー衆。いつしかその人数は30人を超えていた。


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