カルボナーラ 深夜のおっさん風
貴方は深夜に腹が減ることはないだろうか。もちろん、ない人もいるだろう。そういう人は寝ているのだ、そうに違いない。ということは、深夜に起きている誰もが腹が減っているのだ。
今の私である。
深夜に軽食をとるのはいささか不健康である。カップラーメンの買い置きが無いのは幸いである。カップラーメンなんぞ不健康が具現化したものであるがゆえ、不健康に不健康を掛けても健康にはならないのだ。不健康は加算されていくものなのである。
とか不健康の考察を行ったところで空腹には勝てぬ。今から台所に立つのであれば、時間帯から手軽に作れるものにすべきである。ならばパスタだ。なんといっても、茹でてソースかければできあがりである。何がパスタだ。スパゲッティと言え。昔勤めていた会社で、東欧のオフィスから出張で来た社員はパスタと言っても伝わらなかったぞ。無駄にお洒落な言い方に変わったのが20年前後前だろうか。うるさい、スパゲッティと言え。
閑話休題
だが、どういうことだろうか。1分ほど食料庫をごそごそして悟る。パスタソースが無い。ミートソースやナポリタンなどのレトルトパウチがあった気がしたのだが、既に消費した後のようだ。
しかし気にしない。初老を過ぎたおっさんの独り暮らしとなれば、主食にあたるものさえあれば、何とかなるものなのだ。ごまかす技術は若者に負ける気はしない。また、男の一人暮らしというのは、いかに食費を抑えるかという事に思案する時期があるものなのだ。少なくとも、8 割方がそうであった(私調べ)。そんな時によく利用されていたのがパスタなのだ。ふにゃふにゃになるまで茹でればうどん代わりになるぞ(なりません)。
と、どういう味付けでいこうかと思案している時間を雑談とさせてもらった。
最近、見たレシピで、フライパン1つでパスタを完成させるというものがあった。しかし、そのレシピを使おうにも材料が足りない。なので、パスタを茹でるところだけ真似することとする。
フライパンに約 500ml の水を入れ強火で沸かす。沸騰まで行かなくともそこそこ熱くなったところで 1人前のパスタ(一束 100g)を投入する。直径 1.6mm で 7分茹で上がりの良く売っているタイプである。そのままだとフライパンに収まりきらないのだが、パスタを箸やヘラで湯に押し込んで軟らかくし、全部がお湯に浸かるように沈める。これで少量のお湯でパスタが茹で上がるのだ。パスタを茹でるときは、大量のお湯を使え? クソ食らえである。あらやだ、私ったら。食べ物を作っているときにクソだなんて。
パスタがお湯に浸ったら、コンソメキューブを 1個投入する。よくパスタを茹でるときに、塩で下味をつけるのが普通なのだが、ここではコンソメを使う。コンソメを入れるのであれば、茹で汁を捨てるのがもったいなくないか? と思われる方もいるだろう。しかし、茹で汁は捨てず、煮詰めて仕上げる。つまり、コンソメは下味どころかメインの味付けなのである。
さて、ここから具材を用意する。
まずはソーセージ。2本ほどを斜めに輪切りにし、そのままフライパンに投入する。たまたま冷蔵庫にあったのがソーセージなだけったのだが、お好みでベーコンやハムでもいいだろう。また、本来であれば、炒めたほうがより香ばしく旨味がアップするかもしれない。しかし、細かいことは気にしない。どうせ食うのは己だ。それよりも、洗い物が少なくなることを重視すべきだ。
次は玉ねぎ 1/2~1/4 ほどを櫛切りにし、これまたそのままフライパンに投入する。切って直ぐだとばらけていないだろうから、箸やヘラでほぐしつつパスタを煮込んでいく。軽く混ぜつつ、パスタが茹で上がる待つのだ。
茹で汁が半分以下になったら、好みのタイミングでオリーブオイルを大匙1 ほど加える。茹で上がりの寸前に入れるとオリーブオイルの香りが引き立つ。私はオリーブの香りが強いのは苦手なので茹で汁がまだある状態で投入する。ここは好みだ。入れなくてもいいけど。
よくパスタのレシピを見ると、パスタのゆで汁を加えて炒め、乳化がうんぬんというものをよく見る。正直、おっさんの料理は細かいことは気にしない。何が乳だ! 俺も乳化する! おっぱい! というものである。しかし、残念ながら料理上の乳化というのは、油と水が分離せずに混ざった状態のことをいう。乳房とは関係がないようだ。私は乳房も好きだよ。
ちなみに、このレシピは多少かき回しながら煮詰めると、ほっといても乳化する。パスタから染み出たデンプン質がうまいこと作用しているようである。科学的にはよくわかってないが。まぁ、乳化を気にするのはペペロンチーノのほうである。
ここまでで約 7分。最初から最後まで強火でOKである。茹で汁がほとんどない状態になるとパスタも茹で上がっているだろう。茹で汁がほぼなく、パスタがしっとりとしているぐらいが目安である。ここで味見と茹で加減の確認の時間である。パスタを一本つまんでみよう。十中八九、硬さは問題ないはずだが、もし芯が残っていたら「私はアルデンテ派ですが何か?」と威嚇しよう。誰も見てないのに。まだ茹で上がってないのであれば、水を加え更に煮込むことになる。味が薄く感じた場合は塩を加えよう。
味や茹で加減に問題がなければ、ここから一気に仕上げる。
火を止める。フライパンにピザ用チーズを軽く3つまみ・・・20g 程度だろうか?指3本でかるくつまんだ量を3回ぶち込む。そしてチーズが完全に溶けるまでかき混ぜる。もちろん、増量しても怒られない。チーズ好きであればたくさん入れよう。
このピザ用チーズというのがなかなか曲者で、一人暮らしであればなかなか減らず、気が付いたら冷蔵庫でカピカピになっており、使い切ることが稀なのだ。チーズの袋にチャックがついていないし、どうしてくれよう・・・と思ったのだが、袋のままチャック付きのフリーザーバッグに入れればいいのだ、というのに最近気づいた。使用後は、なるべく空気を抜いてチャックを閉じれば、次使うときにも乾燥することはない。こんなことを思いつくなんて、私は天才ではないか? と思ったのだが、私でも思いついたのだから、きっとどこかで紹介されているだろう。
と、ここまで読むまでもない間にチーズは溶け切っているだろう。なかなかいい見た目になってきている。
次に、卵1個を割り入れ、すぐさまかき混ぜる。あまり時間をかけると卵が固まってしまうので一気に仕上げるのだ。そういえば、卵はまだ殻の状態。つまり、スーパーで売っている状態。玉子となると、調理済みの状態であるらしい。つまり、生卵、厚焼き玉子、というような使い分けらしい。ゆでたまごはどちらだろうか?
ちなみに、チーズも卵も冷蔵庫から出してすぐでいい。常温に戻す、などという面倒なことはせず、冷たいままで大丈夫だ。なんせ、パスタは数秒前まで強火で炙っていたんである。
いざ実食となったときに、くっそ熱くて食いづらい、ということにならぬように。チーズである程度温度を下げ、卵を一気に混ぜて適温にしようということである。
あまりにも温度が高いと、卵が固まってしまう。たまごが固まったカルボナーラなんざ、目も当てられない大失敗なのだ。いや、味はそんなにかわらんけど。
さて、あとは盛り付けだ。皿にパスタを移す際に、トングでねじってオシャレにしてもいい。トングは100均で買える。挟む部分が樹脂製ならとてもいい。すべて金属製のものは、鍋やフライパンが傷つくからな。金属製のものは、屋外でのバーベキュー用でいい。
いや、どうせすぐ食うんだから、そこまでがんばらなくてもいいんだが。
最後に、粗挽きの黒コショウを振り完成である。
さて、ここで一気にフライパンを洗おう。なぜなら、チーズをフライパン上で和えたので、冷めると洗いづらいのだ。食べる前の一仕事だ。スポンジで一気にチーズを洗い流すのだ!
■材料
水 500ml
パスタ 1.6mm 100g(一束)
コンソメキューブ 1個
ソーセージ(またはベーコン) 適量
玉ねぎ 1/4~1/2個
オリーブオイル 大匙1
ピザ用チーズ 20g 程度
卵 1個
黒コショウ(粗挽き) 適量
■手順
1. フライパンを火にかけ(強火)、水を 500ml 入れる
2. 湯が沸いたらパスタを入れる。すぐには全部浸からないので、湯に浸かったところから曲げていき、全体を浸らせる
3. コンソメキューブを加える
4. 櫛切りにした玉ねぎ、斜めに輪切りにしたソーセージを加える
5. 茹で汁が若干残っている状態でオリーブオイルを大匙1加えかき混ぜる
6. 茹で汁が無くなったら火を止める
7. チーズを加え溶かし混ぜる
8. 卵を割り入れ手早く混ぜる
9. さらに盛り黒コショウをかけ完成
いかがだったろうか。思った日が吉日とばかり、一気に作れる割りにはなかなかの味であると自負している。正直、1人前で 100円かかっているかどうか、という感じではないだろうか。材料を見ていただいてわかる通り、一番値が張るのがソーセージやベーコンである。ここは、一番安いベーコンやハムを少量で十分である。さらに言うなれば、肉類抜きでも、更には、試作時にチーズ抜きでも十分美味しかった。
まさか、玉ねぎ抜きで、コンソメの卵とじ状態でうまいのでは? と、さらなる引き算を考えてしまうが、あまりにも貧乏パスタだと悲しくなるのでここまでにしておく。
お昼に作る際は、是非サラダなぞを添えて健康に考慮してほしい。