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領地にて

昨日は投稿できなくてすいません。


 ドルトムン領に来て3日経ち、屋敷の大きさにも慣れ始めた。

 『もうそろそろ屋敷の外に出てみたいわね』、私が外に出てみたいと言って父が了承してくれるかは分からない。

 せっかくドルトムン領に来たのだから外を見て回りたいし、この領地の特徴は何かも気になる。

 『今日の夕食の時にでも父に聞いてみるかな』。


 「お嬢様、どうかなさいましたか?」


 私の傍で控えていた使用人が話かけてきた。

 使用人もとい彼女の名前はエヴァ。私がこの屋敷に来てから周りの世話をしてくれている。

 

 「うん、ちょっと外に出てみたくて・・・」

 「屋敷の外にですか?」

 「そう、せっかくドルトムン領に来たからここの事もっと知りたくて」

 「そうなのですね。なら一度、旦那様に聞いてみてはいかがでしょうか?」

 「そうね、今日の夕食の時にでも聞いてみるつもりよ。そうだエヴァ、ここの領はどんな特徴があるかしら?」

 「特徴ですか?そうですね・・・ドルトムン領は広い台地と海に面している土地がら漁業や農業なのどは、他の領と比べるとかなりすごいですね」

 

 なるほど、農業と漁業ね。確かに広い台地と海に面していればその二つが盛んなのは分かる。

 

 「商業とかは、どうなの?」

 「商業などは他とあまり変わらないと聞いた事がありますが、詳しくは分かりかねます」

 「そうなのね」

 「はい。力になれず申し訳ございません」


 そう言って深々と頭を下げるエヴァ。

 

 「エヴァは悪くないわ。頭をあげて」


 私は慌ててエヴァに駆け寄った。

 そして、そのまま私はエヴァを起こした。


 「申し訳ございません、お嬢様」

 「そんなに謝らないでエヴァ」

 「はい」


 弱弱しく謝るエヴァを見ていると申し訳思ってしまう。

 その後エヴァと世間話を楽しんだ後、私は自室に戻り夕食の時まで待つことにした。

 

 ドルトムン領の屋敷に来てから夕食は、父と二人でしか食べていない。

 王都の時は、父、母、兄、私の四人で食べていたからここでの夕食は寂しく思う。

 

 「ソフィア、ここに来てからどうだい?」

 「ようやく、ここの屋敷の広さに慣れてきたところ」

 「そうか、そうか。そろそろ王都に戻りたいと思ったりはしていないか?」

 「いえ、むしろもっとここの事が知りたいくらいよ。それでパパ、お願いがあるの」

 「お願い?どんなお願いかな?」

 「ドルトムン領を見て回りたいの」

 「見て回りたいとは、街に行ってみたいとかかい?」

 「うん、それもあるけど・・・農業の区画や港など働いている人達を見てみたいの」

 「ソフィアが見ても楽しいとは、思えないが・・・そんなに見たいのか?」

 「うん」

 

 私は力強く頷いた。

 父は私を見た後、天井に視線を移し深く考えているようだった。

 

 「・・・分かった。そんなに見たいなら連れてってあげよう」

 「本当!?パパ?」

 「あぁ本当だ。でも、一つ条件がある」

 「どんな条件ですか?」

 「条件とは、私の傍を決して離れない事。これを守れるなら連れてってあげるよソフィア」


 改まって条件など言うから、一体どんな条件かと思ったけどそんな簡単な事なら全然問題じゃない。

 

 「分かったわパパ。その条件はちゃんと守るわ」

 「よし!なら明日連れてってあげよう。私も明日、各地を回る予定だったから丁度いい」

 「ありがとうパパ」

 「いや、いいよ。ソフィアの笑顔が見れてパパは嬉しいよ」


 無事に明日は父と二人で領地を見れる事になった。

 夕食を食べ終わった私は、軽い足取りで自室に向かった。

 

 「お嬢様、良かったですね」

 

 私の後ろを歩くエヴァが話かけて来た。


 「うん、とても楽しみよ」

 「明日は素敵なお洋服を選らばなくてはいけませんね」

 「そうね、それはエヴァに任せるわ」

 「はい、ご期待に応えられるよう頑張ります」

 「うん、おねがいね」

 「はい」


 とここで私は思った。領地を回るのなら動きやすい服装の方がいいのでは?。

 途中で疲れて見れなくなるのは困るから、その方がいいわよね。


 「ね、エヴァ?」

 「どうしました?お嬢様」

 「明日のお洋服なんだけど・・・動きやすい服装がいいと思うの。何かいい服はあるかな?」

 「そうですね・・・探してみますね」

 「うん、お願い」


 自室に戻った私は、早めに休む事にした。

 明日の事を考えて、少しでもいいから体力を蓄えたい気持ちが出てしまった。

 異世界の街並みを歩いて見れる。

 それが今の私にとっての楽しみにしている事だ。

 『だってこの世界、ゲームの世界のくせにゲームが無い。しかも、テレビも無いしあまつさえ漫画も無い。前世の記憶がある私にとっては楽しみが少ない。だからこういった異世界の世界を見て体感する事が、今の私にとって一番の楽しみになっている』、明日になれば楽しみにしている事が待っていると思うと自然と口元が緩くなる。

 

 

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