私の誕生日パーティー
今日も投稿できました。
クロフォードさんとのお茶会は無事に終わった。
最近のアレン様の状態はお茶会に後から来た、令嬢の方々から教えてもらう事になった。
アレン様の事を教えてくれた令嬢の方々も最近アレン様と交流したらしく、やはりアレン様は色んな令嬢の方々と交流しているとの事。
それでお茶会は「また、一緒にお茶会をしよう」と言う事でお茶会は終わった。
屋敷に着いた私は、改めてアレン様の事について考えていた。
アレン様がこのまま女遊びを続けると、私の知る俺様殿下になる。
そうなると、現実が私の知るゲームの世界に近づいてくる。
私の破滅エンドが現実感を出してくるのを感じる。
正直アレン様に最初、会った時は私が知っている俺様殿下では無かったからアレン様に対しては安心していたけど・・・でも、現実は確実にゲームの設定通りのキャラになりつつあるって事よね。
もっと危機感を持った方がいいわね。
でも、私攻略のキャラ5人の内残り3人に会ってないんだよね。
ヒロインにいたっては、3人とも会ってない。
まぁ学園に入ればイヤでも会えるけど、でもなるべくなら早めに会っておきたい。
難しいなら攻略キャラだけでもいいから会っておきたいわね。早めに会っておけば対策も取りやすいし。
だけど問題がある。それは他の攻略キャラ達に対して私は合うための口実がない。
理想はアレン様の誕生日パーティーの時に会っておきたかったけど、でも実際に会えたのはノルン・アボットさんだけだった。
恐らく他のキャラもパーティーには来ていたとは思うけど、あれだけの人数がいる中で特定の人を探しだすのは無理だと思うから仕方なかったと思うしかない。
『どうやって会おうかしら?』、なにかきっかけがあれば・・・。
どうやって会うか考えていた私に、一つの可能性が出来た。
それは、夕食の時に出た話題で私の誕生日パーティーをやろうと言う話からだった。
以前もこの話が出ていたが、私は目立つのがイヤだったから一度断ったのだけど。世間の事を考えるとやはり、パーティーはやった方がいいという事になった。
私は正直イヤだったけど、これをプラスに考えると私の誕生日パーティーで他の攻略キャラに会える可能性がある。
どうせやらないといけないなら、こういった目的があった方が私もやる気がでる。
で、5日後に私の誕生日パーティーをやる事になった。
招待する人達はアレン様のパーティーに参加していた方々と同じらしいので、今回は会えそうね。
パーティー当日、アレン様の時と同じですごい数の人達が来ていた。
今回は私がパーティーの主役だから、パーティーに来てくださった方々全員に挨拶をすることになっている。
以前のパーティーで挨拶した方々が大半を占めており、以前よりも早く挨拶は進んでいる。
そして挨拶をしているなかで、私が目的としていた人達に会う事が出来た。
「本日は招待いただきありがとうございます。ドルトムン様。」
「おぉスコット、久しぶりだな。以前の殿下のパーティーでは会えなかったからな。おっ!横に居るのがスコットの息子か?」
「はい、そうです。息子のルイ・バートンです」
伯爵家のルイ・バートン。攻略キャラの一人でクールキャラ。
私は、苦手なキャラだった。攻略中も何を考えているか分からなかったから、選択肢を選ぶのに苦労した。
「初めましてルイ・バートンさん。私はソフィア・ドルトムン。よろしくお願いします」
「ご丁寧にありがとうございます。改めまして、私はルイ・バートンです。ソフィア・ドルトムン様、本日はお誕生日おめでとうございます」
「ありがとうございます。バートンさん」
「ドルトムン様が私なんかにさん付けなどしなくても大丈夫ですよ」
そう言うルイ・バートンに同意するようにスコット・バートンさんが頷いていた。
「いえ、でも私は気にしていないので・・・」
「ならこうしませんかドルトムン様?私の事はルイとお呼びください。そうすれば解決しますよ」
「分かりました。ならルイさんとお呼びしますね」
「ドルトムン様。ルイですよルイ!」
先ほどよりも私に近づいて、力強く言ってくるルイさんにたじろいでしまった。
「えぇ。でも、殿方を呼ぶとき呼び捨てにするのはどうも苦手で」
「なるほど、ドルトムン様がそう言うのでは仕方ないですね」
「そうだ、ルイさん。私だけ名前で呼ぶのも悪いですし、ルイさんも私の事を名前で呼んでください。ソフィアと」
少し驚いた表情をしていたルイさんが、徐々に笑顔になる様子を見た私はワァーストコンタクトは上手くいったと確信した。
「わかりました。恐れ多いですが。ソフィア様とお呼びさせていただきます」
「はい。これからもよろしくお願いしますねルイさん」
今回の目的だった攻略キャラと一人と会う事ができた。
『残りは2人ね』。
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