どうしよう・・・
本日も読んでいただきありがとうございます。
「ドルトムン様、クロフォード様。申し訳ないのですが殿下は急用が入り本日はお二人と会うのが出来なくなってしまいました。ですので、申し訳ないのですが本日はお引き取りをお願いいたします」
アレン様が怒って部屋から飛び出した後、怒らせた原因が私にある為。
私は、戻って来たアレン様に謝罪をするつもりだった。
早く謝罪をしたかったが、アレン様はしばらく戻られなかった。
30分くらい待っただろうか、ようやく部屋の扉が開きアレン様が戻ったと思った私は扉から視線を外せなかった。
しかし、部屋に入って来たのはアレン様ではなくアレン様付きの使用人マーフィスだった。
しかも驚いていたのが、部屋に入って来たマーフィスが言った言葉だった。「アレン様が急用で今日はもうこれ以上会えない」と言うではないか、しかも帰れだと。
ここで帰ってしまったら、アレン様に謝れないではないか。
「マーフィス。少しでもいいのでアレン様にお会い出来ないでしょうか?」
「申し訳ございません、ドルトムン様。本日は殿下ともうお会い出来ません」
「私も、お会い出来ないのでしょうか?」
「申し訳ございません。クロフォード様も同じく本日はもうお会い出来ません」
今日はもうアレン様に会うのは無理みたいね。
「せめて挨拶をしたいのですが・・・それも難しいのでしょうか?」
「はい、申し訳ございません」
私は諦めたにクロフォードさんはまだ諦めていないみたい。
「そうですか・・・ならアレン様によろしくお伝えください」
「かしこまりました」
クロフォードさんも諦めたみたいで、帰りの準備を始めた。
「貴女がアレン様を怒らすからこんな事になったのよ」
アレン様の部屋を出て、王宮の外に出るまでの間クロフォードさんと一緒だったのだが、クロフォードさんから小言を言われた。
『やっぱり根に持つわよね』、こう思われるのは仕方ないと思っていたけど実際に言われると心に来るものがあるわね。
「すいません。クロフォードさん私のせいで」
「まぁ今回はこういう事になってしまったのだから、今度アレン様にしっかりと謝罪しなさい」
「はい」
私はただ謝る事しか出来なかった。
王宮の外に出た私達は、自分の家の馬車に乗り帰路に着いた。
屋敷に着いた私は、初めてアレン様宛に手紙を書いた。
内容は謝罪文となっている。
初めての手紙が謝罪文とは、なんとも情けないわね。
でも、仕方ないわね。これは、私が悪いのだから。
私は手紙を送った。
2日後にアレン様から手紙が返って来た。
書かれていた内容は、怒ってはいないから気にしなくてもいいとだけ書かれていた。
私は安堵した。
『良かったアレン様、怒ってないのね』、私はまたアレン様に手紙を書いた。
手紙では怒ってないと書いてあったけど、でも一様会って謝罪をしたいという気持ちが私の中にあり、手紙にはアレン様に会いたいという内容の手紙を書き送った。
『おかしいわね。前までのアレン様からは考えられないわね』、私が書いたアレン様に会いたい手紙の返信がきた。
アレン様からの手紙の内容が、しばらく会えないと書いてあった。
私が知る前までにアレン様なら、すぐに会おうという事になっていたはずなのに・・・まさかの会えないとくるとわ。
これだと、やっぱり少し怒っていたのかなと思ってしまう。
会って確かめたいけど、会えないから確かめようがない。
「どうしたのですか、お嬢様?」
私が悩んでいる事に気づいたエマが話かけてくれた。
私は王宮での出来事と、最近の手紙の事で悩んでいる事をエマに話した。
「お嬢様、それは恐らく殿下は怒っているのでは」
「やっぱりエマもそう思う?」
「はい、思います」
「エマ、私どうしたらいいと思う?」
「そうですね・・・殿下が会えないと言うのでは会えないわけですから、しばらく時間をかけて様子を見てはいかがでしょうか」
「それで問題になったりしない?」
「そのくらいの事で問題にすることはないでしょう。ここは、殿下の気持ちが落ち着くまで待ちましょう」
「そうね・・・それしかないわよね」
私はエマの意見を聞き、待つことにした。
それから数日間待ったけど、アレン様からの連絡はない。
代わりにクロフォードさんから手紙が届いた。
手紙には「今度、クロフォード家でお茶会をやるから参加しなさい」と書かれてあった。
えっ!?このお茶会、強制参加なの?。
でもまぁ、クロフォードさんには迷惑をかけてるから改めて謝る事を考えてお茶会に参加すのは全然ありね。
私は、すぐにクロフォードさんに返信の手紙を送った。
すると、クロフォードさんからお茶会の日時が書かれた招待状が届き、私は3日間後にクロフォードさんの屋敷に赴く事になった。
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