公爵家の令嬢・・・
最近筆の進みが悪い・・・。
入って来た女の子は、少しウェーブのかかった長い茶髪が印象的で今着ている赤い服が似合っていた。
どこかで出会った事があると思うが、どこで出会ったのか思いだせない。
ここは私から挨拶したほうがいいのだろうか?と迷っている内に茶髪の女の子が先に挨拶してきてくれた。
「お久しぶりです、ソフィア・ドルトムン。パーティー以来ですね」
やはり、会ったことがあるのね。パーティーってことは、アレン様の主催だったパーティーよね。パーティーはあれしか出たことがないから。
私のこと知っているってことは、あのパーティーで挨拶した人になると思うけど・・・思い出せない。
『失礼かもしれないけど、ここは正直に名前を聞いた方がいいわね』、ここは丁寧に丁寧して。
「申し訳ございません。私、あなた様のお名前を知らないのですが?お伺いしてもよろしいでしょうか?」
「あ~そうでしたわね、パーティーでは挨拶していなかったですね。私は公爵家ルーカス・クロフォードの娘アメリア・クロフォードです。よろしく」
私はゲームのテキストを思い出していた。
アメリア・クロフォードって確か私と同じで公爵令嬢で、ヒロインを虐めていたキャラだったわね。
ゲームでは名前しか出ていなかったから印象がないのよね。立ち絵も無かったし。
でも、この子もヒロインを虐めていたのに私と違って破滅しなかったのよね。
羨ましいわ。
それにしてもこの子、『へーアメリアってこんな見た目だったんだ。以外と可愛いわね。でも、目がつり目だから成長したらかわいい系ではなく綺麗系になりそうね。』私は失礼だけどじっくりとアメリアさんを見てしまっていた。
「私の顔に何かついてますか?」
私が見すぎてしまったせいで、アメリアさんにへんな誤解が生まれそうね。
「いえ、そう言うわけではなくアメリアさんって可愛いなって思いまして」
「そんなの当然のことでしょう」
まさかの答えが返ってきた。
『今この子、当然って言った?言ったよね。私はてっきり謙虚な返事が返ってくるって思っていたのに。ビックリね』。
「すいません。私も改めてご挨拶を、公爵家エイベル・ドルトムンの娘ソフィア・ドルトムンです。よろしくお願いしますアメリアさん」
私は改めてアメリアさんに挨拶をした。
すると、アメリアさんは私に冷たい視線を向けてきた。
「あまり気安く名前で呼ばないでくれるドルトムン」
「えっごめんなさい」
初対面で名前で呼ぶのは馴れ馴れしかったわね。
「それでドルトムンあなたはいつもアレン様と会っていますの?」
「いえ、いつも会ってはいませんよ」
「あら、そうなの?私は最近アレン様と毎日会っていますのよ」
なぜか勝ち誇った顔をしているクロフォードさん。
「それは、クロフォードが勝手に来ているからだろ」
「あらアレン様、私が来ては迷惑なのですか?それと私の事はアメリアと呼んでくだいと何度も言っているではありませんか」
「いや、流石に毎日は迷惑だろ。あと異性を名前で呼ぶのは躊躇うだろ」
『えっ!?お前がそれを言うか、前まで毎日のように私の家に来ていたくせに。それに私の事は名前で呼んでるじゃん、ってことは私の事を異性として見てないってことか。』。
なぜか少し私はイラっとした。
「ってことはアレン様は私の事を異性として見ていないって事ですか?」
「それはどういう事ですの?」
私の言葉に反応してすぐさまクロフォードさんが聞いてきた。
「いえ、アレン様は私の事をヴぃんっえあ」
アレン様が急に私の口を手で押さえてきた。
『な、なにごと』、私は急なことでビックリしてしまった。
すると、アレン様が私の耳元まで顔を近づけて何かを囁いているみたい。「すまないソフィアその事は黙っていてはくれないか」、っく耳が。
バッ!!
私は思わずアレン様を突き飛ばしてしまった。
『ヤバい・・・何だか顔が熱い。しかも、心臓の鼓動が早くなってる。な、なんで?』。
「大丈夫ですかアレン様?」
突き飛ばされたアレン様にすぐさまクロフォードさんが駆け寄る。
『あっそうかアレン様を突き飛ばしてしまった事で焦っているんだわ私、だから顔が熱くなったんだわ』、私も少し遅れてアレン様の元へ駆け寄った。
「あぁ大丈夫だ」
「申し訳ありません、私ビックリして」
「いや、ソフィアが謝る事はないよ。突然近づいた僕が悪かったのだから」
『良かった気にしてないみたい』、私は胸をなでおろしていた。
「ソフィア?今アレン様ドルトムンさんを名前で」
「あっいや、咄嗟に呼んでしまっただけで」
『アレン様それだといつも名前で呼んでいるって宣言しているようなものでしょ』。
私は呆れてしまった。
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