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皐月



いつものようにコンビニで、朝食代わりに買った甘いカフェモカが飲み終わる頃に職場に着く。


見た目は白く清潔な雰囲気を醸し出している大きな建物だが、陰謀が渦巻く伏魔殿といってもいいだろうか。中二病な言葉が挟んでしまったので簡単にいうと、ブラックかつ不倫が流行している普通の病院だ。


「ありす、おはよー!」


振り返ると同僚の伊藤 皐月が白いワンピースをなびかせ笑顔で立っていた。

今から白い服を着て仕事だというのに私服も白とは。


「おはよ。朝から元気だね。」


私は皐月の服を見ながら答え、エレベーターへと乗り込む。


「そりゃあね。今日のカンファレンスに夏目先生が来るんだよ。メイクも気合い入れてきたんだから。」


皐月は目をぱちぱちとさせアイメイクを頑張ったと言わんばかりに強調させてくる。


私はあえてつっこまずに


「へぇ、、。夏目先生ね。」


夏目先生とは、この春研修医として入ってきた。目鼻立ちがはっきりとした…まあいわゆるイケメンだ。


私は夏目先生に興味がない。普通にかっこいいとは思っている。だが、不倫が横行しているこの病院で彼氏をつくろうなど考えていない。ましてや顔がモデルやアイドルにいそうな先生を狙おうなど難易度が高すぎて私のレベルが追いついてないほどだ。


「ありすは夏目先生に興味なしだよね。おねえ様方(先輩)も狙ってるみたいだし、今日のカンファレンスで印象残さないと。」


皐月がんばるなぁ。女の園で印象を残すなんて至難の技が必要だ。


私と皐月は白い伏魔殿、女の園で働く看護師だ。


腕時計をみる。


「てか時間!カンファレンスに間に合わなくなるよ。」


私は皐月に声をかけ、ロッカールームへと急いだ。



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