特別任務!?
少し短いですが、できるだけ毎日投稿しようと思います。
上陸してはじめに持った感想はここが本当に中国なのかというものだった。同じ隊の他の人たちも同じことを感じているらしい。私語はないけど、どこか釈然としない雰囲気が漂っている。
その雰囲気の中、私たちは兵舎の中に入った。そこで私たちの部隊が当面行う作戦を伝達されるはずだった。
なぜだ。部隊の中で女子だけ集合させられた。結構少ない。全員合わせて10人くらいだ。
「君たちには中尉の護衛について貰う。」
???
中尉の護衛ってなんだ?
「まず君たちを2つの班に分ける。」
名前が呼ばれ私たちは2つの班に分けられた。私の班は5人だった。
「君たちには潜入捜査を行ってもらう。」
はっ?いやいやいや、特殊訓練も何も受けてないぞ。何を考えてるんだ、このおっさん。
「そこまで難しい任務ではない。君たちにはこれから1ヶ月にわたって特殊訓練を受けてもらう。この特殊訓練は昼夜を問わず行われるものとなっている。それに当たり君たちの宿舎は一般兵と異なる場所に用意した。話は以上だ。」
さすがにもう少し事情を説明してほしい。
「軍曹どの、質問です。ここは本当に中国なのですか?」
「中国?いや、ここはベトナムだが。」
当たり前のことを聞くなという雰囲気で答えられた。そうか、中国と交戦中だからといって中国に全部隊がいく訳ではないのか。新しい発見だ。
「もう1つ質問させていただきます。なぜ私たちが選ばれたのか教えていただいても」
「確かに気になるだろう。それは君たちが資質があると判断されたからだ。これ以上の質問は無用だ。」
途中で台詞を奪われた。しかもそれ答えになってない。こいつわざとごまかしたな。いろいろ思うところはあるけれど、軍である以上質問を重ねることはできない。黙ったまま私たちは兵舎に連れていかれた。
「ここで寝るの?」
思わず呟いてしまったのは私だけではない。隣でも仲間が同じような呟きをもらしている。目の前に広がっているのはまっさらな大地だった。
「いいか、作戦遂行中どこで寝ることになるかわからない。最悪寝ることが不可能な場合もあるだろう。したがって諸君は今後1ヶ月野営を行う。トイレは穴を掘って行うこと。また、風呂は専用車両で済ませるように。では、諸君の訓練を担当する教官を紹介する。」
「篠留軍曹こちらに。」
「了解。」
なんか怖そうな人だ。気を付けておこう。
そう思ったところで目が覚めた。
この子たち生きていけるのかな