表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/137

プロローグ


 こんな話を知っているだろうか?

 世の中には科学で解決できない事は無いと言う。あるのだとしたら、まだ科学がそこまで発展していないだけで、この世の全ては科学で表せるそうだ。


 例えば、墓場に現れる狐火。

 あれは、人体の骨から出たリンという……リン自体が何か俺は分かっていないんだけど、ともかくリンが発火して起きた現象だということを小耳に挟んだことがある。

 実際は確かめたことが無いから分からない。


 他にも、空飛ぶ円盤や、オレゴンの渦とかどういう原理なのか分かっていないものも、いずれは科学で証明できるらしい。


 だからと言って俺が検証してみようとは思わない。

 そう言うのは分からないのが良いっていう浪漫思考もしていない。

 ただ、興味が無いからどうでも良いって言うのが正解。


 俺は一介の大学生。

 そう言うのを専攻しているわけでもない。俺は「ばけがく」も「かがく」も苦手だ。


 なら、なぜこんな話をしているのか。

 それは昨日、俺が所属しているサークルで話が上がったからだ。

 今時珍しいオカルトサークル……って名だけの合コンクラブだ。俺は名前だけ貸している状態で、そのサークルの会費も払っていないし、顔も滅多に出さない。

 昨日は、たまたまサークルの人に用事があったからでいただけだ。


 そりゃあ、俺だって小さい頃はヒーローってものに憧れたものさ。

 男の子なら誰だって通る道。やれ地球防衛軍だとか、やれ悪の秘密組織だとか。そんなものが夢物語だと気付いたのは親の何気ない一言。

 どんな言葉だったのかは忘れたが、俺はその一言でヒーローなんて存在しないって気づかされたんだ。


 まぁ、そんなことは置いといて、俺がそんな超常現象を信じていないってことは分かったと思うんだ。

 そのことを踏まえて聞いてほしい。


 俺の足元に開いた大穴が、気のせいだと思いたいんだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ