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俺と神様の異世界冒険記  作者: サイトゥー
第一部 始まりに至る物語
82/113

88 私はLです

どうもー。久しぶりの投稿ですね。今回はLがメインですよー。

風魔の部屋


「うぅ………見事に見られた……。」


風魔(女体)は銭湯から部屋に戻り、シーツに身をくるめて落ち込んでいた。

修羅に裸を見られた羞恥心と、見たのに特に動揺しない悔しさ。

その2つが完全に風魔を落ち込ませていた。

その頃、空では暗雲が渦巻いていた。




そして全員が銭湯から上がり、それぞれの部屋でくつろいでいた。




その夜、事件は起きた。






ウィルの部屋前


「ウィル?ウィールー?そろそろ夕食の時間ですよー?」


ウィルの幼馴染みである凛はウィルを呼びに部屋まで来た。しかしノックしても返事は一向に返ってこない。聞こえるのは雨と雷の音だけだ。


「ウィル?寝てるのですか?」


声を大きめに出して問いかけてみるがやはり反応がない。


「ん?あれ、閻魔さんじゃねーか。どうしたんだ?」


丁度、通りかかったLが凛に話しかける。その手には携帯電話と炭酸飲料らしき物が。


「Lさん、でしたか?ウィルが部屋から出てこないのです…。」


凛の言葉にLは眉を歪め、携帯電話を閉じる。炭酸飲料を飲み干し、ウィルの部屋をノックした。


「ウィル!おい、ウィル!!」


返事が無い。


「おい、ウィル!大変だ、リヴァイアサンが出てきたぞ!」


Lが嘘で誘うが、ウィルの部屋からは一向に音が聞こえない。


「……閻魔さん、少し離れてくれ。」


無言で頷き、凛はドアから数歩下がる。凛が離れたのを確認すると、大きく息を吸った。


「はぁぁっ!!!」


そして体を半回転させてからの回し蹴り。蹴りによって見事にドアは固定する金具ごと吹っ飛ばした。Lは注意を払い部屋に入る。部屋に明かりは点いておらず、よく見えない。


「ウィル……?おい、ウィ……」


Lの言葉が途切れた。凛も部屋の入り口から、部屋を覗いた。瞬間、雷が落ちた。目が見開かれた。



部屋で血を流して倒れる男性の体を照らしていた。


女性の悲鳴が船内に響いた。



「どうしたんですか!?」

「何事だ!」

「悲鳴でめっちゃびくったんですけど!!」

「如何なされました?」


凛の悲鳴を聞いて、全員がウィルの部屋の前に集まってきた。だが部屋はLがドアで塞ぎ、中を見せなかった。


「………ウィルが殺された。」


Lの一言で全員が言葉を失った。


「なんだか分からねぇが、殺された事は確かだ。」

「誰にだ?」

「んなもん分かるか。とにかく………。」


Lは一旦、目を閉じてそして開けた。


「私が犯人を探しましょう。」


Lの雰囲気が一変した。




PM:19:10

大食堂


Lは大食堂にフランシスを含む乗客全員を集めた。


「まず、皆さん…午後6時から午後7時まで何をしていたか教えてください。」


Lの視線が紅汰に向けられる。紅汰から始めろと言うことだろう。」


「俺は部屋でルーシャと爺ちゃんとルシュさんとレーヴァと藍でトランプしてました。」

「俺は風呂出たあと、部屋でグングニルと刹那さんの三人で喋ってました。」

「私は部屋でダンテと電話で話していた。本人に聞けば分かる。」

「私も忌羅と同じく部屋で電話をしていた。相手はハサンだ。」

「僕とセナさんは部屋でイチャイチャしてました。」

「私、は…………………ウィルを…部屋で、待っていました……約束の時間になって…ウィルが来ないので…部屋に行ったら……。」

「あたしは四階の船長室で舵を見てたよ。」

「………なるほど。」


Lがテーブルに置かれた船の構造図に全員の名前を書き込む。


「…………………………………。」


黙りこんで、数秒考えた。


「………………ちょっと、失礼。」


Lは席を立ち、大食堂から飛び出した。足はゆっくりと動いたが、考えれば考える内に気がつけばLは走っていた。


再びドアを蹴飛ばして部屋に入る。

部屋の中央には倒れたウィルの遺体。

近付いて傍で膝をついてウィルの後頭部を触る。


「やはり………。」


今度は部屋の中を見渡す。そして壁、床、天井、家具をくまなく探す。


犯人が残したはずの証拠が。



「見つけた……!!」


Lはウィルの部屋で見つけた証拠を持って、食堂に戻った。



PM:19:45

大食堂


「では、早いですが真相に迫りましょう。」


Lの言葉で場の雰囲気が改まる。


「今回の事件の真相ですが。犯人の動機は不明です。ですが、証拠があるので言い逃れはできません。さて、まず最初にウィルの殺害方法ですが頭を貫かれていました。これが致命傷でしょう。しかも10mmの穴が空いていました。そして私の推理が正しければ…犯人は…………。」



































「フランシス・ドレイクさん、貴女だ!」

「それは面白いね、なんであたしがウィルを殺したんだい?」

「まず貴女はアリバイがない。他の人は誰かといたり、電話をしていた。しかしドレイクさん、貴女だけ一人だ。皆さんはドレイクは四階のドレイクがどうやって一階のウィルを殺したか不思議でしょう。簡単です、この船は広い。しかし良く見ると至る所にエスカレーターがある。これらを上手く使って四階から一階までの移動時間は五分。さっき実証しました。早いですね。ドレイクさん、まず貴女はある方法でウィルの気を失わさせた。そしてエスカレーターを使って五分でウィルの部屋に到着。そこでウィルを殺害。マスターキーでドアを閉めて四階に戻る。これで犯罪成立です。」

「…………いまいちだね。ウィルは頭を撃たれたんだろう?あたしは銃を持ってない。」

「…!……今、撃たれた、と言いましたね。不思議ですね。私は一回も『撃たれた』などとは言ってません。何故貴女が知っているんですか?」

「あっ。」

「実際は『撃たれた』ではありません。『貫かれた』です。ウィルの後頭部には10mm程度の円形の穴。銃で撃つなら普通9mm弾です。10mmは改造でもしない限り無理です。さらに銃で撃ったなら部屋の何処かに弾痕が残っているはず。しかし弾痕はなかった。何故?答えは簡単、ウィルは剣で貫かれたからです。この場で剣を使う人は何人かいますが、10mmのエペ(中世ヨーロッパで使われた決闘用の剣)の剣を使う人はいません。ただ、貴女を覗けばね。ドレイクさん。以前ウィルに聞きましたが、貴女のエペの腕は相当なモノだそうですね。貴女はエぺでウィルの後頭部を貫いた。どうですか?」

「…証拠は?」

「船の構造図を見ると、船長室の換気扇のパイプはウィルの部屋へと通じている。貴女は換気扇を壊しこのパイプに燃えたモノを落とした!そして蓋を閉め有害なモノが船長室に入らないようにした。ウィルの部屋の換気扇パイプの空気を取ればわかるでしょう。燃えたことによって発生した二酸化炭素と一酸化炭素がね。つまり、この船の構造を一番良く知ってる貴女が犯人だ!」


Lがかっこよくドレイクを指差す。


すると、


「さすが、だね。L。」


パチパチと拍手しながらウィルが大食堂に入ってきた。

全員が驚愕する。


「なんで生きてるのって?だってこれ、僕たちが立てた芝居なんだよ。本当は君たちに解決してもらいたかったんだけど、Lがいたしね。あっさり解決だね。いやぁ…Lはさ、事件が起こると必ず別人みたいになってさ…………………え、待って、皆……なんで武器構えてるの?Lまで………。」

「心配かけないでください。」

「殺人起きたからルシュが泣いた。」

「十六夜との大切な時間が消えた。」

「ますたーとのたのしいおはなしができなくなりました。」

「心配かけないでください。」

「私の時間を無駄な事に削ったな?」

「テメェの性で余計疲れたわ。」


その後、ウィルがどうなったかは言うまでもない。

今回はLの推理ということで書かせて頂きました。推理モノは書くのが難しいですね。時間掛かりました………。

さてと、ご視聴ありがとうございました。感想等をお待ちしております

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