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俺と神様の異世界冒険記  作者: サイトゥー
第一部 始まりに至る物語
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80 轟く雷、男の戦い

気持ち悪いので学校休んで投稿します。今回は修羅とガウェイン、ランスロットメインです。こうたとふうまも少し出ます。

黄金の城の庭を青年と九尾の男性が並んで歩く。さっきまで晴れていた空はいつの間にか暗雲が覆っていた。


「すいません、修羅さん迷惑掛けちゃって。」

「何、気にする事も無い。今回は君の為でもあり姉上の為でもあり月詠の為でもある。」

「え?」

「君が死んだら姉上が病んで発狂し兄上が出る羽目になる。そして月詠から君を頼むと言われた。それに、私は自分の利益の為に動いているに過ぎん。」

「母さんから…?」

「うむ。死ぬ前に私の部屋に来て………………………。」

突然修羅の頬が赤くなる。月詠と何かあったのだろうか?

「……………君には話しておくか。今は忌羅も姉上もいない。」

「え?」

「私は……月詠が好きだ。」

「えぇっ!?」

「過去に色々あってな。彼女に魅せられたよ……この言葉はもう伝えようがないがな。」

「…じゃあ俺もはっきり言います。」

「何をだ?」

「俺は父さん、アークが大嫌いです。」

「……無理も無いか…ウィルから聞いただろう。私も正直会った時から嫌な予感はした。」

「……あんなのが父さんなら忌羅さんか修羅さんが父さんの方が良いです。」

「良いのか?そうであったら君は今頃兄上を超える九尾になっていたぞ?」

「別に。……尻尾があって格好いいじゃないですか。あと兄上って忌羅さんじゃないんですか?」

「あぁ、阿修羅と言ってな。姉上より遥か年上だ。君もいずれ会うだろう。」

「へぇ、どんな人ですか?」

「悪。」

「え。」

「阿修羅の能力『この世全ての悪と(ワールドオールヴァイス)』が阿修羅の全てを表している。何、性格は私以上に穏やかだ。」

「はぁ…………凄そうな人ですね。」

「昔、西洋大陸を創ったと聞いた。もはや神だな。」

「西洋って、ここ何処ですか?」

「んー、君の世界の大陸とこの世界の形はほぼ同じだからな。私達がいる此処は例えるとブラジル辺りか。阿修羅は例えるとユーラシア大陸を創った。」

「………凄い……。」

「ふむ。神話に登場するからな。大陸を創るなどは簡単なのだろう。ところで来たぞ。」

「え?」


二人が延々と話している間に敵兵に囲まれていた。全員重装備だ。


「十六夜、耳を塞げ。」


囲まれても動じない修羅が静かに風魔に告げる。風魔は何かを覚り、両手で耳を塞ぐ。一応『鼓膜耐久の限界』を超える。

風魔が耳を塞いだのを確認すると修羅は首を左右に曲げ、敵兵に告げる。


「さてと、虐殺は好まん。命が惜しい者は去るが良い。」


修羅の警告にも敵兵は誰も応じず、一斉に武器を振るう。


「愚か。消えろ。」


修羅の口元が忌羅そっくりに邪悪に歪んだ瞬間、風魔の視界全てが真っ白になった。


轟音。爆音。空気を裂いて何かが落ちた。



「終わったぞ。大丈夫か?」


修羅に声を掛けられ、風魔は覚醒する。何が起きたか分からない。ただ、二人の周辺にいた敵兵が全て消えていた。周囲は草が焦げた跡。


「さてと、邪魔者は灰となった。話の続きをするか。」


何事もなかったかのように修羅は歩き出す。風魔も後を追う。


「中々の出来だ。私の力は健在だな。」

「あの…一体何が………?」

「雷を落とした。」

「雷?」

「うむ。私の能力『神羅万象(ザ・ワールド)』で雷を発生させた。具体的に言うと『神羅万象』は世界の天候、大地、海、自然全てを司る能力だ。それを使って先程から暗雲を発生させ準備を整えた。いつでもこの国に何度でも雷を落とせる。」

「チートですね。最早。」

「チート?前にもLに言われたな。どういう意味だ?」

「簡単に言うと反則って意味ですよ。」























同時刻。ランスロットとガウェインは二人の敵と対峙していた。




トイレの中で。


「「「「誰かぁぁぁぁ!!紙をくださいぃぃぃぃぃ!!!」」」」



状況は簡単だ。ランスロットとガウェインは二人の精鋭部隊と対峙した。

が、戦う前に両者腹痛が発生しトイレに籠ったのだが……紙が無い。


「くっそぉぉぉ!敵を目の前にしてたかが紙一枚で身動きが出来んとは!」

「ガウェイン、落ち着け。騎士の誇りは紙一枚で揺るがぬ。此処は冷静に紙を探せ。」

「まったく、敵ながら同情する。まさか紙一枚で動けんとは。私もだが。」

「紙がなくとも我等は戦うぞ。あ、やっぱ無理。」

「そういえば紅汰殿は?」

「無理だ。元々別々に行動していただろう。」

「フフン、味方にも捨てられたか哀れなやつだ……ぐっ、やっぱり王の手料理がヤバかったか………。」

「無理もあるまい。だがそれも今日まで。王の后の手料理は旨いはず。」

「おのれ…姫の手料理を食して良いのは夫の紅汰殿だけだ!」


四人はトイレの大の方に閉じ籠っている。紙が無い限り戦闘は始まらない。


「ペンドラゴンの騎士共よ、此処は紙が手に入るまで協力しないか?」

「馬鹿が。何故敵と組む?私達には心強い味方がいる!」

「その味方が来ないのならば意味が無いな。」

「く………………ん?おぉ!?」

「どうしたランスロット?」

「神が………神が降臨した!ありがとうございます!このご恩は一生忘れません!骸骨仮面殿!」

「は?」

「ガウェイン、受けとれ!」

「こ、これは……神!」

「何ィ!?一体何処から!」

「とにかくこれで復活だ!貴様も受けとれ!」

「何!?」

「な…!?一体どんな風の吹き回しだ?」

「いくら憎き相手でも丸腰の相手を斬るのは騎士道に反する。さぁ、尻を拭いて剣を抜け!」

「敵ながら感謝するっ!いくぞ!」


四つのドアが蹴り飛ばされ、四人の男が現れる。そして雄叫びと共に剣を降りかざす。


「「姫ぇぇぇぇぇ!!!!」」

「「王ぅぅぅぅぅ!!!!」」

























同時刻の紅汰。


「あ……ヤバイなぁ…迷った。人生初迷子。」

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