表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺と神様の異世界冒険記  作者: サイトゥー
第一部 始まりに至る物語
73/113

79 神が考えた最強のチート医者

今回はシーゼVSバビロニア王国精鋭部隊二人です。ついにシーゼの真の力が…………………

今回ジョジョネタ多いよぉー

バビロニア王国 王城 庭


何故か鯉の池がある和風な庭を白衣の青年は歩いていた。彼の右腕には金色の小判が巻き付けられている。

そして笑顔。この状況を楽しむかのように彼、シーゼ・ディストは庭を歩いていた。


「おやおや、随分と楽しそうだねぇ。」


ふと背後から声が掛けられた。シーゼは驚きもせず、笑顔で振り向いた。


「貴方が、精鋭部隊の人ですか?」


シーゼの背後には男が立っていた。

金髪に何故か紫の着物。耳にピアス。目の下に鮫の刺青。そして甘い顔立ち。それらがこの男性が『チャラい』と説明していた。


「そう。名前は「シャーロット・カルロタさん、ですか?」


男性が言い掛けた言葉をシーゼの言葉が遮る。男性の表情に驚愕が露になり、次の言葉を紡ぐ前にシーゼが


「次に貴方は『どうして俺が名前が分かったんだ?』と言い、銃を発砲します。」

「どうして俺の名前が分かったんだ?……なっ!?」


名前を当てられたシャーロットは懐から二丁の拳銃を取りだし、シーゼに銃口を向け撃った。が、銃口から発射された弾丸は何故かシーゼの背後を抜け、木に食い込む。シーゼ本人は無傷だ。


「次に貴方は『なんで弾があたらねぇんだ!』と言います。」

「なんで弾があたらねぇんだ!………!?」


シーゼは踵を返し、シャーロットに向き直る。そして満面の笑顔で言い放つ。


「残念ながら貴方の時は僕の物です。」


そして笑顔が一気に絶対零度の笑顔へと変わった。池の水が凍り付く。静かにシーゼは言い放つ。


「お前の全て、崩してやろう。」


その時、シャーロットは見た。目の前にいる医者の両目に黒い渦が渦巻いていた。全てが凍り付く。筋肉も心も全て。シーゼがゆっくりと歩くだけで気温が二十度ぐらい下がりそうだ。

シャーロットはそれでも防衛反応が働き、銃の引き金を絞る。銃口が火を吹き、弾丸がシーゼの額を貫こうとした瞬間、弾丸がシーゼの背後を通り抜ける。


「次に貴方は『なんで!なんであたらねぇんだ!?』と言います。」

「なんで!なんであたらねぇんだ!?………!?」

「全ての時は僕の物です。貴方の時もね。人間として何の力も持たない者が『神が創りだした最強の黒魔術師』勝てると思いで?ならとんだ馬鹿ですね、あ!そうだ、貴方の精神を崩壊させ

て王様の前につき出してみますか♪」


シーゼの言葉一文字一文字が『絶望』と『恐怖』を含んでいるような圧力がシャーロットにのしかかる。シャーロットはついに目の前にいる青年に自分は勝てないと悟り、逃げ出そうとした。


「逃げられませんよ?貴方はこのまま絶望と恐怖に包まれて上半身の皮を剥ぎ歯を全て引き抜いた後口に絶対零度の氷をいっぱいに入れて口を針で縫ったあと髪を引き抜いてありとあらゆる関節にごっすん釘ぐらいの氷の針を突き刺して『死』が訪れる前に時間を戻してゆっくりと腹を裂きましょう。そして臓器が壊れないように針でいじりった後今度は時間を掛けて全身の骨を釘で砕き、最後は全身をゆっくりと絶対零度の氷が包み込み『セイシンホウカイ』させて氷付けにして王様の前につき出しましょう♪」

「ひぃ………ひぃあぁっ!?」


悲鳴を上げ、逃げ出そうしたが足の感覚が消えていた。自分の足下を見ると凍り付いていた。氷がシャーロットの足を包み込み、まったく動けない。

ゆっくりシーゼの口が絶対零度の言葉を放つ。


「アナタハココデシヌサダメ♪」


悲鳴が虚空の空に響いて突然消えた。










「………おぉ、見事に『精神崩壊』してますね。廃人決定おめでとうございます。貴方の絶望、頂きました♪」


シーゼはシャーロットの首の後ろから小判を見つけると踏み砕いた。やはりその表情は満面の笑顔。




「ん?………ほぉシャーロットが破れたか。中々やるな。」


何処かで王が呟いた。









「さてと……あとはお酒でも頂きましょうかねぇ……。」

「残念ながらそれは無理です。」


シーゼが何処からか声を聞き、辺りを見渡した瞬間、シーゼの目の前で飛んできたナイフが凍り付き、地面に落ちて砕けた。


「…飛び道具は効かないか。」

「残念ながら。」


今度は目の前に細身の女性が現れた。服装は此方も先程のシャーロッドと同じ和風の着物。その顔は黄金で出来た骸骨の仮面で覆われていた。


「バビロニア王国精鋭部隊、セシリア・チュチリア。参上。」


するとセシリアはまたもナイフを投げてきた。数は十本。だがすぐに凍り付き砕ける。


「…女性が相手だと本気が出せませんね……。」

「本気でこい、シャーロッドの仇を取る。」


今度は接近戦にするのか女性が両手にナイフを持って切りかかってきた。

ナイフが残像を残す程のスピードで振るわれるが、シーゼには当たらない。


「……うーん。すいません、壊すのは可哀想なので…ぐちゃぐちゃに、潰してあげましょう♪」


シーゼは振り掛かるナイフを凍らさせ、ニヤリとドス黒く笑い呟く。


「時よ止まれ。」


時が止まった。シーゼ以外の全ての時が。目の前にいるセシリアも揺れる木々も風も空も全て。静止した時間の中でシーゼは両手に氷のナイフを作り、動かないセシリアに投げる。

当然、ナイフの時間は止まる。

さらにそれを繰り返す。




気付けばセシリアの三百六十度全方向に氷のナイフが配置されていた。それら全てはあと1mm動かせばセシリアの体に突き刺さる。

さらにシーゼは空中に浮き、両手にロードローラーぐらいの大きさの正方形の氷の塊を造る。そして、再びドス黒く笑う。呟く。


「時は、動き出す。」


ザシャァッ!!グチャ!!と耳を塞ぎたくなるような音と共に数えきれない数のナイフがセシリアの体に突き刺さる。さらに上からロードローラーぐらいの氷の塊が落ちてきた。

抵抗も無く華奢な体の女性は肉塊となり無惨な姿でゲームから脱落した。


「精神が崩壊するより此方の方がだいぶ楽に死ねますよ。もっと別の殺され方をご志望なら診療所までいらしてください♪嫌と言う程殺してあげますよ♪」


上機嫌な足取りでシーゼは精神崩壊した男性と女性だった肉塊を置いて、その場を去った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ