49 番外編 ハロウィン
注意事項
今回の話は今の本編の状況を無視して書いた者です。
時間は一切関係ありません。
ペンドラゴン王国 夜
トントン、部屋で小説を読んでいた俺は自分の部屋がノックされると、しおりを挟んで、返事をした。
「はい?」
「すいません、ドアをあけてくださいますたー。」
ん?この声はグングニルか。
朝からいないと気づいていたが、今帰ってきたのだろうか。
俺は疑問を抱きつつ、ドアを開けた。
「えーと、お、おかしをくれないといたずらするぞー!」
「いたずらするぞー!」
メイド服のグングニルとレーヴァテインがドアの前に立っていた。
「………………………………………………………なんだ、新手のテロか?菓子をくれないとそいつの家にガソリンまいて放火するのか?それともC4爆弾でも投げつけてやるのか?」
十秒固まった俺はとりあえず二人に質問した。
「ちがいます!ますたー。きょうははろうぃんですよ。」
「ハロウィン?……あぁ、あれだろ。子供が吸血鬼とか狼男とかに仮装して、近所の家を回る。そして菓子を要求し、相手が要求に菓子を持ってこなかった場合その家を爆破する。一方、大人達も仮装し、本物どんびきの格好でそこら辺を怪しげな呪文唱えながら歩いて、悪霊退散のいけにえの儀式をするっていうアレか。」
まだ別の世界にいた頃はそんな行事があった気がする。
もちろん興味はないが。
「ちがうよ。子供がお菓子を貰うイベントだよ。」
レーヴァテインの訂正。
だが、俺には効果がないようだ……。
「で、結局は菓子が欲しいのか。」
「はい。」
「うん!」
「………ちょっと待ってろ。」
俺は台所に向かい、保存している菓子を幾つか取り出す。
チョコと飴で充分か。
俺はチョコと飴の袋を抱え二人に渡した。
「こんなモンで良いか?」
「はい!ありがとうございますますたー。」
「ありがとう!風魔!」
二人は嬉しそうに笑うと、次の部屋へと走っていった。
「ハロウィンか……………………。」
紅汰でもからかってみるか。
俺は早速、ウィルの携帯に電話した。
ウィルの番号はこの前のT-ウィルス事件で登録しておいた。
「やぁ、こんばんは。」
ウィルは電話にすぐ出た。
「よぅ。あのさ、今日ハロウィンじゃん。」
「あぁ、そういえばそうだね。」
「俺も仮装して紅汰をからかいたい。」
「なるほど。それで、どんなのがお望みかな。」
「えーと、俺月詠結晶使うから女体化するからなるべくエロいのがいいな。ま○ゆうの魔王みたいな。」
「分かった。じゃあ今から衣装を送るよ。」
俺はウィルに礼を言って電話を切った。
瞬間、俺の机に段ボール箱が現れた。
結構便利なウィルの力、おかげでPCもタダでくれるしゲームもタダだ。
俺は段ボール箱を持って風呂場に入った。
おのれ……女性用下着かサラシ、どちらを着けるかに十分かかった。
俺は月詠結晶を使って女体化し、送られた衣装で見事、東○の小悪魔っぽくなってた。
胸元はほぼ全開。腹の部分もしっかりと露出している。髪はウィルの力で真っ赤に染まった。
足も結構長い真紅のロングスカート。
なんか俺じゃない気がする。
俺は鏡に写る自分の姿を見て、ニヤニヤした。
我ながら中々可愛い。
俺は上機嫌な足取りで紅汰の部屋へと向かった。
紅汰の部屋の前
部屋に来る途中までに八人の騎士にナンパされた。軽くあしらったが。
ドキドキしながら、俺は紅汰の部屋のドアをノックした。
「はい。」
紅汰の声だ。
「すいませーん。ちょっとお尋ねしたい事が。」
可愛いらしい女性の声で答える。
「今開けまーす。」
ガチャとロックが解除され、紅汰がドアから出てくる。
「………………………。」
紅汰は唖然として俺を見詰めた。
俺は色っぽく言ってやる。
「お菓子をくれないとーお姉さんイタズラしちゃうぞー?」
「は?え、な、な何?」
状況が理解できないのか紅汰は混乱する。
俺は胸を強調しながら再び色っぽく言ってやる。
「お菓子をくれないとーお姉さん、坊やにイタズラしちゃうぞー?」
「え、あ、お菓子ですか。ちょっと待っててください。」
紅汰は慌てながら引っ込んだ。
フハハハハハハハハハハハハハハハ!実に愉悦だ!なんとなくAUOの気持ちが分かるわー!!ハハハハハ。
紅汰は数十秒経って、俺に大量の菓子を持ってきた。
「ど、どうぞ。」
「フフ、ありがと。坊や。」
菓子を受け渡しする際、紅汰の視線が俺の胸に釘付けだった。
やっぱり男はそういうものだな…。
俺は色っぽい笑顔で紅汰に礼を言い、去ろうとしたが、その肩を誰かに捕まれた。振り向くと、
「貴様、中々に美しいではないか。私と少し、遊ばないか?」
忌羅さんんんんんんんんんん!!!
なんで居るんだよー!?
「ごめんなさい。私、先約があるので、」
「拒否権はない。来い。」
俺はそのまま引きずられ、紅汰の部屋に入った。
忌羅にベッドに押し倒される。
「フフフ、安心しろ。抵抗しない限り快楽を与えてやる。」
忌羅の舌が俺の首筋をなめ回す。
「ちょっ、止め、痛っ!!?」
抵抗する俺の腹に忌羅の拳が食い込む。幸い軽傷だが。
「抵抗するなと言ったが?次は貴様と■■■■■とか■■■■■して■■■■■■■■からの■■■■■■■■■■■■して■■■■■■■■させ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■と、色々な事をするぞ?」
忌羅の両手が俺の胸を揉む。
「あう!?ちょっと、助けて!誰かー!ひゃうあ!?」
結構揉まれた俺。そして忌羅は遂に俺の服を剥ぎかかろうと両手を服にかけた瞬間、
忌羅が吹っ飛んだ。
吹っ飛ばされた忌羅はベッドから転げ落ちた。
「おい。忌羅、テメーみたいな女たらしがこんな美女を手に掛けて良いと思ってんのかぁ!?この低脳が!!」
忌羅を吹っ飛ばしたのはLだった。
Lは笑顔で俺に笑い掛けた。
「大丈夫か?お嬢さん。」
俺は嬉しくて何度も頷いた。
「じゃあ、いっただっきまーす!!」
突然Lが俺の顔向けて、自分の顔を近付けてきた。
それを忌羅が吹っ飛ばす。
「貴様の無能さには呆れるな。この女は抵抗しなかった。なら同意だろう!」
「バーロー!テメェが脅迫したんだろ!!大体、テメェに■かれるより俺に■かれた方が良いと『L方程式』の計算が結論付けてんだよ!」
「貴様の無能方程式などアテにならん!!ここはどちらがこの女を先に落とせるかで貴様と決着を付けてやろう!」
「あぁ良いぜ!じゃあまず俺は胸を頂く!」
「ならば私は唇を、」
「いい加減にしろこの変態どもがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!!!!!!!!!」
ブチギレた俺は二人の鼻穴に両手の二本指を突っ込み、窓ガラスを割って投げ落とした。
○フックデストロイヤー
禁断の俺の奥義。
ガラスをパリーんと割って二人は城の七階から地面に落下した。
ちくしょう。
ふざけるとろくなことにならねぇ。