48 遭遇、殺人鬼
申し訳ありませんが、これからいつまでかわかりませんが更新が遅れます。
本当にすいません……。
ロンドの街 夜
「……霧が深いな。」
夜霧の街の通路で一人、傘を差して歩く女性が呟いた。ロンドの街は夜は霧が深いが月光の光が女性の銀髪を薄く照らす。
銀色の腰下まで伸びた長髪、雪のように白い肌、妖しい銀色の羽織と幽玄な白銀の着物。
彼女、風魔十六夜は夜霧の街を一人で歩いていた。
もちろん彼女は月詠結晶で女体化した風魔だ。
理由は女性ばかり狙う殺人鬼を捕まえる為に風魔が囮になっているのだ。
「さて…向こうは来るのかねぇ…。」
その時だった。
反対側の通路から人影が見えた。
紅汰の情報では殺人鬼は身長二メートル超えとか聞いたのだが、あれは子供ぐらいの身長だ。
ゆっくり、ゆっくりと距離が縮まる。
霧が深くて顔が見えない。
だが、お互いの目にお互いの顔が映ると、向こうから話し掛けてきた。
「お姉さん、こんな夜中に散歩?危ないよ。」
少女だ。ロリだ。殺人鬼じゃねぇ。
風魔は一安心すると、少女の質問に笑顔で返した。
「えぇ。そういうお嬢さんは?夜中に子供がうろつくと危ないよ。」
風魔が笑顔で返すと、少女は元気いっぱいに答えた。
「大丈夫だよ。ジャック・ザ・リッパーは美人しか殺さないんだよ。そう、」
この時、何故か辺りの霧が一層深くなった。
「お姉さんみたいな人しかね。」
少女の懐が一瞬光った。風魔はそれを見逃さず、少女の両手を掴んだ。
少女の右手には大人の頭ぐらいある巨大なナイフが握られていた。
「残念だったな。お嬢さん。危ないのはあんただぜ。」
「フフフ…………なんか変だと思った。でも今夜は楽しめそうね。なんせ、貴方綺、」
少女の言葉が最後まで言われる事がなかった。
風魔が少女の額に頭突きを食らわせたからだ。
少女が数メートル吹っ飛ぶ。
「んな事は捕まってからじっくり聞いてやる。だから、さっさと観念しろ。展開的には短いが、まぁ、この小説なら充分の長さだ。出番そうそう悪いが、取りに行かせてもらう。」
風魔は立ち上がる少女に急接近、顔面に強烈なパンチ。
少女が再び、今度は数十メートル吹っ飛ぶ。
立ち上がると、その白い額から血が流れている。
「貴方は…私の事嫌い?」
突然聞かれた。戸惑いながらも返答してやる。
「別に、会って数分だし。仲良くなれば嫌いにはなんねーと思うが。」
「あの女は…私が嫌いだから、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して、殴って、蹴って、殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殴って蹴って殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して…棄てた!!!!!!私達を、自分の子供も、あの女は……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………してやる。………………………………………ろしてやる。……………………………………………………………………………………………………………殺してヤルッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
あぁ、ヤバイ、こいつ、病んでるんじゃね?
その時だった。
風魔の着物が紅く染まった。
ナイフが腹部を貫通した。