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俺と神様の異世界冒険記  作者: サイトゥー
第一部 始まりに至る物語
37/113

40 決戦 『混沌世界(カオス・ワールド)』VS『限界突破(オーバーロード)』

なんか感想で『リア充末長く爆発しろ!!十六夜!』というのがあった。

…………嫉妬?


視点は紅汰なので、紅汰から見た風魔の状態なので、右とか、左が混乱すると思いますが、御了承下さい。

妖怪の山 鬼の館 闘技場




遂にこの日が来た。風魔は心の中で一粒の涙を出す。

刹那に誘拐され、早一ヶ月。

よく天魔や刹那に食べられなかったと思う。

入浴中に刹那が入ってきたあの日、

天魔の部屋から脱出した時足折れなかったあの日、

ウィルに能力覚醒の薬を飲まされたあの日、

自室で入浴中に刹那が入ってきたあの日、

ハサンと何故かダンスをしたあの日、

天魔の媚薬入りの手料理を食べたあの日、

Lと天魔がエロ本を読んでいたあの日、

刹那と乱季に『究極紳士(アルティメットジェントルマン)』を発動してしまったあの日、

全て無駄だった気がする。



まぁ今では良い思い出なのかもしれないが…。

とにかく、絶対………勝つ!!!








遂にこの日が来た。紅汰は風魔と同じく心の中で大量の涙を流す。

魔界に来て一ヶ月。

つい勢いで言ってしまった魔界修業。

湖で二足歩行の巨大魚と戦って喰われたあの日、

ルーシャに剣道でボコボコにされたあの日、

メフィストの着替えに出くわしドラゴンで追いかけられたあの日、

ホラー映画を見てルーシャが絶叫して首を絞められて半分昇天しかけたあの日。

能力発動で閉じ込められたあの日、

全てが無駄だった。断言してもいい。

とにかく…絶対勝つ!!








二人は再開しても言葉を交わさず、目線で気持ちを伝えた。

((絶対…俺が勝つ!!!!))







二人の装備


紅汰

黒剣

レーヴァテイン

防刃服

魔神結晶×2

魔天結晶×1


風魔

二刀忍者刀

鬼神槍オーガ・グングニル

究極紳士結晶×2

月詠結晶×1

防刃服

額鉢金


結晶についての説明

結晶は使用者の意思で発動可能。

能力、ステータスが強化される。

強化時間は五分間。

所持数は計三つまで。

なお、究極紳士結晶は発動すると風魔が究極紳士状態になる。



ルール

・観戦者は勝負に手を出さない

・観戦者は助言をしない

・どちらかが降参、気絶した場合即時終了

・降参、気絶した相手を攻撃しない

・相手を殺してはいけない

・全力を尽くす

・どちらかが勝利した場合風魔は解放

・引き分けは無し

・目を攻撃してはいけない


観戦者

刹那、乱季、天魔、ハサン、鬼達、天狗達、魔界神、魔界神の妻、サタン、ルーシャ、メフィスト、レヴィアダン

灰色の髪のイケメン男性、銀髪の美女

風魔と紅汰は闘技場の真ん中に立つ。

睨み合い中紅汰から、

「負けねぇよ。」

風魔も、

「こっちもだ。」

ニヤリと笑みを交わし、数メートル距離を取って構える。

開始の合図はサタンが鳴らす大砲。


「始め!」

ドーン!!と大砲が発射され、遂に紅汰と風魔の決戦が始まった。

「行くぞ!」

風魔の戦意が風によって頬に伝わる。

紅汰は黒剣を抜刀し、瞬きした。


紅汰の視界から風魔が消えた。

「なっ!?」

左右を確認する。風魔の姿は確認できない。

その時、左肩に激痛が走った。

左肩を見ると風魔の踵が食い込んでいる。

風魔は一瞬で空中に移動し、紅汰に踵落としを決めたのだ。

風魔は踵落としを決めた態勢で後ろにジャンプして紅汰と距離を取る。

だが、紅汰も激痛から立直り風魔の着地地点に『魔神七炎(セブンフレイム)』の黒い火球を飛ばす。

着地した風魔は特に驚いた様子もなく、黒火球を避ける。


その回避時間が速すぎて瞬間移動しているように見える。

紅汰は『魔神七炎』で炎の壁を作り、風魔がどう出るか様子を見る。

それが間違いだった。


炎の壁が裂け、風魔が現れる。

その姿は火傷ひとつ負ってない。


完全に対応し遅れた紅汰の胸に風魔は渾身の拳を撃ち込んだ。

「がぁっ!!」

吹っ飛ぶ。そして壁に激突した。

胃にあった物が押し出される感覚を味わう。


口から微量の血が吹き出す。

まずい…圧倒的に不利だ。

『魔神七炎』はさっきの壁で並みの温度では通用しないと分かった。

紅汰の反応能力も風魔の前では通用しない。


(なら………………次は『混沌世界(カオス・ワールド)』を使う!!)

紅汰の切り札『混沌世界』

この世界の中にいる紅汰以外の者は能力、ステータス、反応速度、反射神経全てが低下する。

この世界の中で自由に動けるのは紅汰だけだ。


流石の風魔でもあの世界の中なら簡単には動けない。

痛みを堪え、立ち上がる。

風魔は立ち上がる紅汰を見て、微笑する。風魔もこの程度でやられるとは思っていないらしい。


紅汰は黒剣を握り直す。

こい!心の中で叫んだ。

その叫びが届いたのか、風魔が消える。

そして目の前に現れた瞬間、

「『混沌世界』!!!」

世界が黒く染まり、消えた。


目を開ければ、いつもの荒れ果てた草原。

風魔は突然の事に混乱したのか、詰めた距離をジャンプで離す。

「おぉっ!!」

風魔に急接近し、その左肩を斬りつけようとしたが、

風魔に左手で黒剣の刀身を掴まれた。

「何!?」

風魔は左手に力をこめ、黒剣をへし折った。


黒い欠片が宙に舞い、荒れた地面にゆっくりと落ちた。

唖然とする紅汰とは反対に風魔は左脚で紅汰の横腹を蹴った。

「うわっァ!!?」

その威力に横腹の骨が砕けた気がする。蹴っ飛ばされた威力で地面を転がる。

おかしい。『混沌世界』の中で自由に動けるのは紅汰だけのはずだ。

それなのに風魔は紅汰の黒剣を掴み、へし折った。


ピンチだ。切り札の『混沌世界』でも風魔に一傷と負わせられない。

こうなったら…………使うしかない!


風魔に混沌世界が効かないと分かる紅汰は魔力の無駄だと結論付け、混沌世界に終焉を告げさせる。

世界がまた黒く染まり、消えた。


目を開ける。

元の世界に戻っている。

闘技場だ。


風魔は数十メートル先で構えている。

紅汰は折れた黒剣を投げ捨て、心の中で叫んだ。

(魔神結晶…発動!)


一つ目の結晶を発動した。

紅汰の身体の傷が瞬時に回復した。

ダメージを受けた肩、腹、胸の痛みも感じない。

(反撃開始だ!!)


『魔神七炎』を足元に発生させ、ブースター代わりにして直線の移動速度を上げ、風魔に急接近する。


右拳に黒炎を纏い、風魔の左頬を殴った。

だが、大したダメージを与えてないらしく、風魔からのお返しの一発が左頬に命中する。


だが、ここで怯めば隙が出来る。

紅汰は痛みに耐え黒炎を纏った拳で風魔を殴る。

風魔も負けずと殴り返す。



それが、二十分続いた。

当然、魔神結晶の効果は切れている。


拳を受け止め回避しカウンターする。

拳での喧嘩に慣れている紅汰にはそれが簡単に出来たが、風魔は身体で受けてカウンターだ。

当然、ダメージには差が出る。


だが、拳の打ち合いも不利だと考えた風魔の掌打が紅汰をまとめて、闘技場の地面ごと、吹き飛ばした。

「くっ!!」

体を瞬時に反らして掌打の直撃は回避する。

しかし、掌打によって発生した突風にバランスを崩した。

その隙を風魔は逃さなかった。

紅汰に急接近し、その額に全ての体重を乗せた一撃を放つ。

負ける……。

紅汰はこれからくるであろう激痛に目を瞑った。


が、いつまで経っても拳が紅汰の額に放たれる事はなかった。


おそるおそる目を開けると、

「レーヴァ!?」

なんとレーヴァテインがペンダントから現界し、その華奢な体で風魔の拳を受け止めていた。

「お兄様はやらせないよ!!」

「チッ!」


軽く舌打ちした風魔は、後ろに後転し再び距離を取る。

「観戦者は勝負に手を出さない…か。考えたな。でも、相手が幼女だからって俺は今回ばかりは手加減しない。」

風魔は首に掛けてある槍のペンダントを外した。

ペンダントが紅く光り、1.7メートル程の長さの槍となる。

「レーヴァ、ありがと。」

紅汰が礼を言うとレーヴァテインはクルッと振り向き、紅汰に抱き付いた。

「お兄様~!頑張ってね!」

「……あぁ。」

その頭を優しく撫でる。

なんとなくルーシャからジェラシー(嫉妬)の目線が感じられるような気がする。

レーヴァテインが紅く光り、1.5メートル程の剣と化す。

レーヴァの想いを受け取り、真っ直ぐ風魔を見る。

「究極紳士結晶…発動。」

風魔が観戦者にも聞こえるように、言う。遂に風魔が結晶を使う。


風魔の目つきが途端に鋭くなり、雰囲気も大人っぽくなる。

風魔が観戦席にいる刹那に笑顔で見詰める。

刹那は何か思い出したのか、顔を真っ赤にして下を向いてしまった。

「さて……行こうか。」

紅汰に視線を向けた風魔はグングニルを構え、消えた。

(何処だ!?)

(お兄様、前を見て!)

レーヴァテインの声が頭に響き指示に従い、正面で構える。

指示通り風魔が目の前に現れた。

心中でレーヴァテインに感謝し、風魔が繰り出す槍の突きを紅剣で捌く。

だが完全には防ぎきれず、頬や足に斬られた傷が出来る。

ガクッと、紅汰の足が傷で揺らぐ。

風魔の突きが迫る。

(魔神結晶…発動!!)

傷が瞬時に回復し、突きがくる前に風魔に黒火球を飛ばした。

黒火球がグングニルに捌かれ火の塵となり、散る。

(魔天結晶発動!!)

紅汰は遂に最後のとっておき、魔天結晶を発動した。

紅汰の周囲に火炎柱が発生し、紅汰を包みこむ。

「魔王の力か……なら、俺も紳士の力を見せてやる。紳士結晶発動。」

火炎柱が消え、体中に灰色の炎を纏った紅汰が現れる。

(俺の魔天結晶と魔神結晶をほぼ同時に発動。一方風魔は最初の結晶はもう一分経過している。つまりこっちは十分、風魔は九分、一分差に全てをかける!!!)

レーヴァテインを握り直し、紅汰は炎を使い、五匹の竜を作り出した。

竜達は風魔をその巨大な炎の牙で噛み砕こうとする。

風魔は竜が出てきても動じず、グングニルを投げる態勢になった。

「貫け!グングニル!!」

グングニルを凄まじい勢いで竜の一匹に投げる。

紅槍は竜を貫いたが、竜は塵とならず風魔に襲いかかる。


風魔は回避しようとしたが、紅汰が背後と上空にも竜を作り出したため、逃道が無くなった風魔は竜達に呑み込まれた。


だが、これで風魔が倒せるとは紅汰も思ってない。

さらに竜を作り出し、風魔の攻撃に備える。

瞬間、風魔を囲っていた竜達が火の塵となって宙を舞う。

現れたのは、殺気溢れる紅い翼が生えた鬼神だった。

結晶を使った訳ではなさそうだ。

風魔は髪と目が、真紅となり背中には烏のような紅蓮の翼。

紅魔という言葉がぴったりな状態だった。

「ガァァァァ!!!」

風魔は叫びを上げ、紅汰に襲いかかる。その表情は自我を忘れている。

配備させたいた竜を盾にして迎え撃つ。


だが風魔の拳が竜に触れた瞬間、

竜が塵となって消えた。

「何!?」

(前だよ!!)

レーヴァの助言で前に意識を集中させる。

「ガァァァァァァァァ!!!!」

助言通りに自我を失った風魔が叫びを上げ、右拳を放つ。


勝手にレーヴァテインが動き、迫り来る風魔の右拳を手首から斬り手首から先を切断した。

切断された手首が地面に落ちる。

「ガァァァァァァァァァァァ!!」

風魔は手首されたにも関わらず、体を半回転させた。

(避けて!!)

後ろにステップして風魔の拳が届かない距離まで下がる。


半回転した風魔はさらに回転して紅汰がいた場所に裏拳を繰り出した。

だが、裏拳を繰り出した場所よりも数歩先に紅汰がいたため不発に終わる。

裏拳に発生した風圧が紅汰のバランスを崩した。

「アァァァァァァァァ!!!!」

風魔が地面削って紅汰の目の前に移動し、紅汰に左拳を放つ。

左拳が紅汰の顔面に迫る。

だが、風魔の足元から炎が発生し炎柱となって風魔を包みこんだ。

「ガァァァァァァァァァァァ!!!!」

再び炎が塵となる。

さらに炎柱を発生させ風魔の行く手を遮る。

風魔は振り払うように炎柱を消していく。

その隙に紅汰は態勢を整え、紅剣を風魔の左肩めがけて降り下ろす。

「ガァァァ!」

風魔は翼を使って飛翔し、空中へと退避する。

「ガァァ!!」

風魔が叫ぶと、斬られた右手首が再生し元の姿に戻った。

「何!?くそ……再生するのか…。」

風魔は地面に降り立ち、再生した右手を見詰める。

突然風魔が苦しみだした。

頭を両手で抱え、唸っている。

「風魔………。待ってろ。」


新しい小説を投稿したい…………Lが主人公の……。

まぁ、あと一話で決戦終了です。

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