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俺と神様の異世界冒険記  作者: サイトゥー
第一部 始まりに至る物語
34/113

37 決戦の三日前 『限界突破(オーバーロード)』

これを含めてあと三話ぐらいで紅汰と風魔の決戦にしようと思います。

天魔の部屋


「し、しし失礼しましたぁ!!」

風魔は部屋を飛び出し、凄まじい勢いでドアを閉めた。

危なかった。

色々言えない事情があって即効で逃げた。


そして、天魔の部屋の前を丁度巡回していた女性の天狗と会った。

「こ、こんばんは。」

挨拶すると女性も優しく返してくれた。

「こんばんは。どうかなされましたか?」

風魔の落ち着きのない表情に心配そうに訪ねる。

「い、いえ!なんでもありません!」

風魔の慌てた返事に天狗の女性は天魔の部屋に耳を傾ける。

「あぁ、L様がいらっしゃってるのですね。」

「へ、は、はい。」

風魔の返事で天狗は覚った

「………なるほど。十六夜様、いつもの事ですよ。」

それだけ言うと、天狗の女性は巡回路に戻っていった。

風魔はその背中を唖然とした顔でしか見れなかった。
























「そ、そーなのかー……………。」






















次の日 鬼の館 裏庭 闘技場

「L、あたしと勝負だ!!」

「…………眠い。」




風魔は朝、体内時計で目覚め、メイド服のグングニルに朝食を作ってもらっていた所、突然刹那がやってきて、

「乱季とLが戦うらし…………………………………………おのれ、今度天魔に料理を習わなければ……。」

メイド服のグングニルを見て呟いた刹那の言葉に、和風かなぁと考えた風魔

だった。


そして天狗の館と隣で一段低い山の上にある鬼の館の裏庭の闘技場で風魔、刹那、天魔、あと真っ黒な服装で骸骨の仮面を付けた男性、その他天狗、鬼のギャラリーに囲まれ、乱季とLは闘技場の真ん中でお互いを凝視していた。

乱季がLを指差す。

「今度は負けないよL!」

気合いたっぷりの乱季に対して、Lは面倒に耳をほじっている。

「あのなぁ、前回の俺は本気じゃなかったんだよ。だからもう少し学習しろよ。」

「あたしは強くなったよ!」

拳を鳴らす乱季。

「しゃあねぇな。…………今回は本気でいくか。」

Lの表情が変わった。

少なくとも、先程の面倒そうな気はない。


つまり本気だ。


「こい、乱季。俺とお前の差を見せてやる。」

「よっしゃ!いくよ!」

乱季が動いた。瞬きの一瞬でLの正面に移動し、右拳でLの左頬を殴ろうとした瞬間、Lがボソリと呟いた。

「『アクセル ワールド インフィルニティ』。」

その瞬間、

世界が青く染り、停止した。

だが、その世界で風魔とLだけは動いている。

「へ、え、えぇ!?」

驚く風魔を無視して、Lは止まった乱季の拳を体を少し動かして避けると、

まず突き出した乱季の右手の手首を掴み、力任せに曲げる。

グギャリと鉄が砕けるような音がする。

その時、止まっているはずの乱季の顔に驚きの表情がゆっくりと浮かんでいく。

どうやら、Lは自らの動きを速めているらしい。

だから『加速する世界(アクセルワールド)』なのだ。

そして通常の何百、何千倍と速く動くLにはほとんど攻撃が通用しない。

相手にとって一瞬なのだ。

しかしその一瞬がLにとっては何分いや、何十時間も経っているかもしれない。

乱季の右手首をへし折ったLは余裕で乱季に向き直り顔面、腹部、胸、脚部、あらゆる箇所に拳を打ち込む。

乱季も蝸牛のようにノロノロと反撃するが、加速しているLに簡単に避けられる。

そして最後の一発、Lは乱季の腹部に掌打を打ち込んだ。

「『アクセルアウト』。」

そして『加速』の世界が終わりを告げる。

青い世界が元の色に戻った。

同時に掌打を打ち込まれた乱季が吹っ飛び、闘技場の壁に激突した。

「…………天魔、今何があった?」

「…………わ、私にも何があったか、さっぱりです。」

乱季は加速していたLのラッシュと掌打のダメージで頭や口から鮮血が流れていた。頭の上ではお星様が円を描いて回っている。

「俺の加速世界でなんともなく動いた?……………………ウィル、お前はとんでもない奴を拉致ってきたな。」

Lがボソリと呟くと、風魔の方を向いた。

そしてまた

「『アクセルワールド トリプル』。」

世界が停止し、青く染まった。

「おい、十六夜とか言ったかお前。」

問いを投げられる。

「は、はい。」

風魔の返事を聞くとLが表情を歪めた。

「………………………まさか、『アクセルアウト』。」

加速世界が終了する。

Lが風魔の方に歩いてくる。

ちょっと怖いな。この人信用できない

何をしでかすか分からない。

「おい十六夜、俺の声を真似しろ。」

「は?」

「いいから早くしろ。」

鋭い目で睨まれ、たじろぐ。

でも言われた通りLの声真似をする。

「私はLです。」

今、明らかに風魔の声でもなくLの声でもない声が出た。

「L違いかよ!…次はアレだ。竜の玉の主人公。」

「……オッス!オラ、風魔!」

今も別の声が出た。刹那までもが驚く。


「………………。」

Lは数秒考え、腰の鞘からジャックナイフを引き抜き、自分の手のひらを二センチ切った。

「この傷に触れてみろ。」

触れてみる。すると、Lの傷が塞がった。

「なんだ、この能力。見たことがねぇ。」

Lが呟く。

「私なら分かるかもしれません。」

そう言って、風魔の前に出てきたのが、骸骨仮面の男性だった。

「誰だ?」

刹那が殺気の目で睨みつける。

慌てて男性は自己紹介する。

「申し遅れました。私はハサン・ハッバーサと申します。けっして怪しい者ではありません。」

骸骨の仮面着けて、全身黒衣の男性を怪しいと言わない奴の方が怪しい。が、やっぱり怪しい。

だが、風魔にはハサンという名前に聞き覚えがあった。

「ハサンて『山の翁』の?」

「そうです!私、山の翁四十二代目当主です!」

ハサン・ハッバーサ

暗殺者の元となったと言われる人物だ。

暗殺組織『山の翁』に所属していたといわれる。

「私の能力は『能力図書館(アビリティライブラリ)』。触れた者の能力と詳細が分かります。私がその青年に触れれば能力が分かります。」

ハサンは右手の人指し指で少しだけ、風魔の肩に触れた。

その時、ハサンの表情が険しいものになった。

そうとう風魔の能力はヤバい物らしい。

「なるほど、読めてきましたね。」

ハサンは指を離し、風魔に告げた。

「貴方の能力の詳細は『ありとあらゆる限界を越える』。そして、能力名は…………………。」











































































































































「『限界突破(オーバーロード)』。」

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