35 そして彼らは動き出す
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一話を編集しました。見てみてください。
Lが天魔の部屋に現れる数時間前
Lは見事関ヶ原を焦土へと変えたが、その時には天下を取ることの興味が消えていた。
分かってしまったのだ。
『アイツ』が何者で、何が目的なのか、何を望むのか。
Lはウィルの携帯に電話した。
「………よぅ、俺だ。」
「やぁ、君か。関ヶ原の撮影は終わったかい?」
「どうせ知ってんだろ。失敗だ。」
「そうかい。」
「今、空いてるか?」
「うん。空いてるよ。」
「じゃあ、今からそっち行くぞ。」
「分かった。」
電話を切る。
そしてすぐ別の番号を押した。
000ー0004
すると、Lの目の前が闇に包まれた。
「よ。」
軽く挨拶する。
「やぁ。」
気が付くといつもウィルは椅子に座っている。
周りはウィルの書斎。
そう、此処はさっきの番号を押すことで行けるウィルの家だ。
そしてここは、汚れなき世界『天界』だ。
「座ってくれ。」
ウィルの向かいの椅子に座る。
「さて、何の用かな?」
「…………お前、前に俺にヒント言ったよな。その答えが分かった。」
Lが言うとウィルは嬉しそうに、微笑した。
「フフフ、流石世界一の名探偵かな。……さて、じゃあ答えてもらおうかな。」
「…………まず、人間による核兵器開発と、天界による裏側での人間支配だっけ?簡単だな。妖怪と人間の戦争、『第一次人妖戦争』なんて言われてるな。そして人間は人妖戦争に五十発の核ミサイルを妖怪の山に発射したハズだが、銀色の光が核ミサイルの雨に突っ込むと核ミサイルが跡形も無く全て消えた。さてこの時、疑問が浮かぶ。
俺の記憶が正しければ、人間の核兵器の開発が公式に発表されたのはその二年後。明らかに矛盾するが、俺は単独で人間の最高政治国『フロンティア』
に侵入し、当時の軍部幹部を拷問、じゃない、尋問して情報を得た。幹部の情報では『核開発は既に人妖戦争が始まる十年前から行っていた』と。
でもさらに疑問。
何故人類は『核』を知っていたのか。
アインシュタインの理論すらなかった人類に核開発なんて出来たか?出来ないね。そこで出てくるのが、『天界』だ。天界は人間が妖怪に勝てないと悟ると、人間と取引した。
『特別な兵器の製造方法を教えてやるから終戦後、政治をこちらの指示通りに動かせ。』とな。『成功例』がいる妖怪に人間は勝ち目がない。だから切り札が欲しかった。
要するに全ては天界の仕業ってこと。」
長く喋り過ぎた為に深呼吸する。
そこでウィルが拍手した。
「いやぁ、本当に素晴らしいね。君は人間とは思えない力だ。流石『アルセーヌ・ルパン』の子孫だね。」
「あとお前が知りたい事も俺は知っている。」
「…………へぇ。どんな事かな?」
「『天界児童同時殺人事件』と『未来の破滅』だ。」
「!?」
今、初めてウィルが本心から驚く顔を見た。
いつも余裕ヅラのウィルがだ。
だが驚きの表情はにやけたLを見て直ぐに元の表情に戻ってしまった。
「君は……知っているのかい?………僕が求める『真実』を?……。」
「知ってる。話してやってもいい。」
「是非、話してくれ。」
「………条件だ。ウィル、この弓を何処かで見なかったか?」
そういうとLは懐から一枚の写真を取りだし、ウィルに見せた。
「これは?」
「俺が最も愛用していた弓だ。見た事あるか?」
「…………あるよ。」
「なら………交換条件だな。」
「いいよ。まず僕から。……………この弓を見たのは天界神が持っていたからだ。」
「天界神……だと?………そうか、あの糞野郎が俺を堕としたのか。」
「僕が知ってるのはこれだけだよ。次は君の番だ。」
「……あぁ。まず『天界児童同時殺人事件』だが、ちょっと長くなるので次回にする。」
「え?」
「次回で『真実』を教えてやるから、次回をお楽しみに。」