12 時々、弟がうざくなって妹がほしいと思うことがある。
実は書いてた原稿が拙者のミスで吹っ飛んだので更新が遅れました。
ルーシャ 私室
「どうぞ。」
紅汰の手前のテーブルに甘い香りが漂う紅茶が置かれる。飲もうとしたが熱い。
「私は着替えてきますので。」
「あぁ、分かった。」
軽く返事をするとルーシャは別の部屋に入っていった。
「…………遅い。」
ルーシャが部屋に入ってからおそらく勘で一時間ぐらいだろう。
紅汰は席を立ち、ルーシャが入った部屋をノックする。
「ルーシャ?」
返事がない。さらに紅汰はしつこくノックする。
「ルーシャ?」
へんじがない。ただのるーしゃのようだ。
紅汰は心配になってドアノブを回し、部屋の中へと入る。服が沢山ある。どれも高そうな物ばかりだ。
「ルーシャ?」
「はい?」
ルーシャが振り向く。康太の視界に映ったのは金髪の髪、驚くルーシャの顔、鎧を着ていたからよく分からなかったが、下着姿だとよく分かる豊満な胸、スラリとした腰。
下着姿のルーシャがいた。
「「え?」」
バッチリ目があった。
紅汰の顔が青ざめていくのと反比例にルーシャの顔がどんどん紅潮していく。
「きぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
ルーシャが近くに置いてあった黄金の剣を抜刀し、紅汰を斬りつける。
「危なっ!?」
間一髪で避けるが壁にぶつかった。
「痛っ!」
衝撃でワイシャツのボタンが弾け飛び、紅汰の白い胸板が露出する。
「どうなされました!姫!!」
「どうした紅汰!!」
ルーシャの悲鳴を聞いて駆けつけたガウェインと風魔が部屋に入る。
二人の視界に入るのは下着姿で顔が真っ赤のルーシャに胸板が露出している紅汰。
ガウェインは全てを悟った。
「……失礼。ごゆっくり。」
ガウェインは一礼し、状況が把握できない風魔を引っ張る。風魔は反論する。
「ちょ、まっ、これってどうゆう状況なの!?」
「いいですか風魔殿、お二人は我々には気付けぬ恐ろしく速い速度で大人という名の階段を駆け上がっているのです。我々は邪魔をしてはなりません。」
さらに状況が理解できなくなった風魔。
「え?つまり何が起きるの!?」
「二人はこれから一緒にねr」
「たりぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
言いかけたガウェインの顔面にルーシャのドロップキックが命中した。
「ぶべらっ!!」
ガウェインは間抜けな声を上げ、吹っ飛び壁に激突した。
「本当に申し訳ありませでした!」
土下座で謝る紅汰、未だにさっきのガウェインの言葉が分からず、壁に寄りかかって思想を働かせる風魔、顔中に殴られた後が残り気絶しているガウェイン。
青い蝶っぽいイメージがあるドレスを着たルーシャ。
「……風魔、ガウェインを連れて、部屋から出て行ってくれますか?}
「あぁ、分かった。」
殺気百点満点ルーシャスマイルも風魔には効いていないらしい。動揺が見られない。
風魔はガウェインを引っ張ってルーシャの私室から出て行った。
「さて……他に言う事はありますか?」
まずい、殺される!!紅汰は刹那と会った時以上の危機感を感じていた。
「えぇと、すいませんでした!!なんでも言う事聞くんで許してください!!あと殺さないで!」
「その言葉、本当ですね?」
「はい!!」
ルーシャは数秒黙った。
「分かりました。顔を上げてください。」
今まで放ってした殺気が消えた。紅汰は言われたとおり顔を上げる。まだ顔が紅いルーシャがいた。
「今から私の言うことに正直に答えてください。」
無言で何度も頷く。選択肢はない。
「その……見ました?」
どうやら見た、見てないについては本人から聞きたいらしい。
「はい、バッチリ。」
あの光景はいつまで経っても忘れないだろう。ルーシャの下着姿はしっかりと目に焼きついている。
紅汰の返答に落ち着きかけていたルーシャの顔がまた紅くなっていく。
「あの……どうでした?私の……」
恥ずかしくて言えないらしい。そうゆう所は昔から変わってない。が、紅汰には何を言いたいか分かっている。ルーシャの下着姿を見て紅汰はどう思ったかと聞きたいのだろう。
「結構、良いスタイルだったよ。」
紅汰の発言で顔が林檎のように紅くなってしまったルーシャは後ろへと倒れる。
「危ない!」
咄嗟に身体が動いた。倒れるルーシャを抱きとめる
「!!?」
ルーシャと顔が急接近しあと三cm、どちらかの顔が動けばお互いの唇が触れ合うだろう。
その時、ルーシャが顔を紅汰へと近づけた。
(嘘!?)
いろんな意味でまずいと思った紅汰だが、突然首にかけてある十字架のペンダントが紅く光った。
「私のお兄様と何してるの!?」
突然、ルーシャと紅汰の間に紅髪の美少女が現れた。
ルーシャ、第二のヒロインだね。