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第1章 青年時代の暮らし

暑い陽射しを浴びながら白水修一はとうとうと考えた。己の人生において芸術・文学とはなんであったか。

修一は幼いころから、稚拙ながら物語を書くことが上手かった。中学校の教師が修一の書いた作文をよく褒めた。

1957年から1958年の間。NHKラジオからの「新諸国物語 オテナの塔」には少年ながら、現実離れした物語に惚れ込んだ。勉強を途中で止めて、ラジオにかじり付いた。あの時のラジオからの語りが、幼い修一に空想力を養った。

オテナの塔を聞くことと、物語を読むことが好きな少年だった。この頃から自身への自意識を強く持っていた。

小学生時代から両親が読む雑誌と配達される新聞をよく読んだ。雑誌を読んでいるところを母親に見つかるとビンタをくらった。

中学生時代は、学校の図書室から小説を借りてよく読んだ。

高校生になると、親や友人たちの心理や感情を観察することが習慣になった。放課後、クラスメイトたちから或る宗教を信仰する者と対談を遣らされた。

次第に友情と恋愛についての心のあり様に強い関心をいだいくようになった。図書館にある関係しそうな図書を読みあさった。

高校時代同級生の或る女生徒に好意を抱いた。しかしながら内気な性格が邪魔し、想いを伝えることなく初恋は終わった。

しかしながら真理、善と悪などの言葉についての学習は真剣に続けた。

さらに社会や世界での出来事についての関心が増して行った。知的な友人たちと機会があるたびに、それらを包括的に議論した。


人間というものを学ぶために小説がもたらすテーマ(すなわち小説家が描きたい人間の感情、心情、思想、態度、セリフ、行動など)を鋭く考察して読み進んだ。

修一は、それらを事実と想像を織り交ぜた虚構として読みあさった。

これらの概念と行動の結果としての集大成である小説。

それらからたくさんの啓蒙を期待し、感動をもらい、かつ楽しみながら余韻に浸らせる小説を愛好する人生を若い頃から送った。 

特に修一は大学生になり、知的向上心から有名作家が書いた「小説」をたくさん読むようになり、今日まで来た。しかし文芸評論家が書いた「評論の専門誌」はまったく読まずに来た。小林秀雄、伊藤整、江藤淳、吉本隆明ら有名な評論家の作品評論の本は読まずに自己流の理解で文学に馴染んで来た。

単行本や文庫版の最後にある本多秋五、吉田健一らの解説欄を読み、「物語の背景」と「小説家の生まれ育ち、境遇と思想」を理解する手助けとした。

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