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オタクな令嬢はヒロインの原作改変に異議を唱える  作者: リィズ・ブランディシュカ
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第5話 攻略対象達の様子



 後日。

 私は町に繰り出した。


 私はさっそく攻略対象達を観察することにしたのだ。


 まず観察するのは、正統派アニキ。


 面倒見の良いキャラで、ヒロインの世話をすすんで行うおせっかいともいえる人物だ。


 表向きには明るい人間に見えるが。

 しかし、原作のその人物の過去には、暗いエピソードがあった。


 彼には、自分の力を暴走させて、妹をなくしてしまうという話がある。


 それから長い間、自分の力のコントロールに苦心する事になるのだが。


 けれどこの世界では、ヒロインが行動した結果、妹は生存。


 暗い過去がなくなって、力のコントロールに悩まされる事もなくなった。


 視界の先では、兄弟仲良く買い物している姿がある。


 行きつけの店の中で、和やかな雰囲気で話をしていた。


 その仲の良さは、へたな恋人よりよっぽど甘々な雰囲気。


「もうっ、お兄ちゃんったら。私にばかりかまってると彼女できないよ」

「別にいいさ。俺にはお前がいるし。誰が手間のかかるお前の面倒を見るんだよ」


 おっと、これは使えそうだぞ。

 私は、今の発言を心のメモ帳にストックした。







 さて、次の攻略対象をみはろう。


 とあるピアノ教室の内部の様子を、窓からこっそり監視。


 その攻略対象は、年下系甘えん坊少年だ。


 庇護欲をかきたてる童顔少年は、遠くからでも目立つ目立つ。


 けれど、ピアノを弾いている時の真剣な表情が、クールで良いと人気だった。


 とても絵になる。


 目の保養だ。


 ととっ、癒されている場合じゃない。


 もっと、しっかりチェックしなければ。


 そんな彼は過去のトラウマから、趣味のピアノが弾けなくなってしまうはずなのだが。


 これもヒロインの改変で、そんなトラウマを負う事なく生活している。


 活躍を妬んだライバルの策略によって、手に傷を負う事がなくなったのは良い事だが。


 童顔少年が先生に対して何かを話している。


 もっと窓に近づかねば。


「先生、他の事に気を回している余裕なんてないですよ、僕はピアノの事をしっかり考えてコンクールで名前をあげていかないと」


 よしきた。


 この発言を使わせてもらおう。



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