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入隊祝いです!

「ショートケーキとチーズケーキ、後フルーツタルトと、あ、プリンと、シュークリームも」

ユリが何が好きか分からないから色々買ってみたけど、買いすぎたかな?今日はローリングがユリを騎士団内部の案内や規則の説明などで動いてくれてる。午後にテラスでユリの入隊祝いをしようと朝、話したら まるで自分の事の様にはしゃいでいた。余程ユリを気に入っているみたいだ。表向き入隊祝いとは言ったが真夜中の非常識訪問のお詫びが何かしたかった。

「アーサー!」

声を掛けられ振り向く。

「やぁ、フィール」

にっこり笑いながらケーキの箱を持って、そそくさと店を出る。捕まったら長くなると早足で立ち去ろうとするが

「ま、待って」

ヒールを脱いでドレスをたくし上げ、回り込まれる。

「ごめん、人と約束してて

遅れちゃうから」

笑顔を崩さない様に更に足早に移動する。

「ちょっ、話が、アーサー!」

叫ぶ声にも振り返らない。女性に泣かれるのは本意ではないが その気のない女性に必要以上に優しくはしない。その点では僕も兄と同じだ。

テラスに行くと2人はテーブル越しに向き合い楽しそうに笑っていた。

「お待たせ、ユリ」

ケーキの箱をテーブルに置くとローリングが

「箱でかっ!」

と突っ込んできた。やっぱり買いすぎたかな?

「ユリが何が好きか分からなかったから」

箱を開けて中身を見せると

「こんなにたくさん!わぁ!どれにしよう!?」

嬉しくてたまらないと頬を染めて喜ぶ姿に、つられて笑ってしまう。

「苦手な物はある?」

「ない!全部大好きっ!」

「それは良かった、って何?ローリング」

僕の顔を覗き込む様に見てきた友に何かと聞くが

「な、なんでもないわ・・・無自覚なのかしら?」

とか言ってるが何の事だろう?

ちなみにあまったらどうしようと思っていたケーキはユリが残さず全部たいらげた。

パンパンになったおなかをさすりながら

「今生に悔いなし♪」

と幸せそうに笑った。




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