表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/95

ゴブリン村に残された者達



「遅い!!遅過ぎる!!!一体何日戻ってこないつもりなんだアキノ達は!?」


「気持ちはわかるけど、落ち着きなよツバキ。お兄ちゃん達が約束を破るとは思えないし、きっと何か戻れない事情があるんだよ。」


「そうですね〜。でも〜、確かにアキノさん達が出て行ってからかなり経ちますからね〜。」


「アイツらならよほどの事がない限り大丈夫だとは思うが……。ってみんなして思ってるからこの状況なんだろ!?この会話何度目だ!?」


 ツバキにアクア、ネージュにフェルスの4人は、アキノ達の心配をしてはいるが、あの3人なら大丈夫だろうと油断しきっているため、この場所から動けずにいた。そう、ゴブリン村の温泉に。


「いや、しかし確かに遅過ぎる気もするな……。」


「うん、もしかしたら大変な事に巻き込まれてるのかも……。」


「ですね〜。西の森に向かうって言ってましたよね〜?」


「お前らな〜。さっさと上がって、様子を見に行かないか?」


 なんだかんだと言いながら、1番心配しているのはフェルスの様だ。

 本来なら、ツバキ辺りが1番に暴れそうであるし、アクアがきちんとなだめながらも、方向修正していくというのが、いつものパターンというものだろう。だが、温泉のせいでこのざまである。







「ふむ、とりあえず森の方へは来たものの、どうしたものか……。」


「大体の場所はあってるんだよね?」


「ああ、間違いない。アキノ達が出かける時にこの辺りにいた事は確認しておる。」


「なんだかんだ言って〜、気にしてるんですね〜。」


「当たり前だ、アキノは妾の夫になる男だぞ!!」


 無意味に胸を張るツバキ。


「で、その夫になる男は、今はどこにいるんだ?能力でわかるんだろ?」


「ふむ、それがさっぱりわからん。呼びかけも全く返事なしだ。」


「そういえば〜、雪の中でもアキノさん同じような事いってましたね〜。魔力が濃かったり、阻害するものがあると、使えないみたいな〜。」


「って、事は、そういう事だね。」


「居場所がわからない理由はひとまずそれでいいとして、帰ってこれない理由はなんだ?やっぱり何かに巻き込まれたってのが、1番濃厚じゃないのか?」


「まあ、なんにせよ、行ってみないとわからんな。とてつもなく広い森だが、妾とアキノの縁でお互い引き合うであろう。」


「また、根拠のないこと言ってー。でも、探す事については賛成かな。もしかしたら動けない状況にあるのかもしれないし……。」


「私も〜賛成です〜。」


「アタイも賛成だ。ツバキじゃないが、アタイ達なら、アキノ達に会える気がする。」


「フェルちゃんてさ、なんていうか、乙女だよね。」


「うっ、うるさいな!!アタイのどこが乙女だっていうんだよ!?」


 真っ赤になりながらも反論するフェルス。


「そういう真っ赤になって照れるフェルちゃんもボクは好きだよ。」


「な!?…………。」


 何かを言おうとするが、なにも言葉にでず、さらに赤くなって俯いてしまう。




「さて、行くか。」


 覚悟を決めて森に足を踏み入れる4人。だが、森に入って数分歩くと、元の位置に戻って来てしまう……。

 何度か試してみるが、結果は同じ。

 二手に分かれて、一方は森へ、一方は待機をしていたが、結局戻って来てしまう。


「ふむ、入れんな。」


「うん、魔法?結界みたいなものかな?」


「どうしましょうね〜。」


「もしかして、中からも外に出られないんじゃないか?」


「それは〜、ありえますね〜。それで森から出てくる事ができないと〜。」


 刹那、周りの空気が変わる……。

 膨大な魔力がツバキの元で膨れ上がり……。

 どうやら、ツバキが狐火を使おうとしているらしい。


「おいおいおいおい、ちょ、ちょっとまて!!そんなもん使ったら、森がアキノ達もろとも消失しちまうぞ!!」


 ツバキはどうやら本気で放とうとしているようである。

 そして、


「水よ!!!!」


 ツバキの頭上に大量の水が発生し、そのまま一気にツバキへと襲いかかる。……といっても、ただ、水が落下しているだけではあるが。

 当然ツバキはびしょ濡れである。


「これで頭が冷えたよね?ツバキ?」


「うむ、入れないなら吹っ飛ばしてやろうかと思ったが……。」


「フェルちゃんの言う通り〜、森が吹っ飛んじゃうかもしれないですよ〜。結界みたいなのが飛ぶ可能性もない事はないでしょうけど〜。」


「短絡的すぎるんだよ!!」


「まあ、なんにせよ村に戻るか、温泉で対策を考えるとしよう。体も冷えてしまったしな。」


「自業自得だけどね。」






 村に戻り、早速温泉へと入る4人。


「ふむ、どうしたものか……。森へ入れないとなると、探しようもないではないか。」


「そうだね。魔法か結界かそういうのに詳しい人がいればいいんだけど……。アイリスお姉ちゃんがいればなぁ……。」


「アイリスさんは私には助けてあげる事が出来ないけど、森の方のことならなんとかできるかもしれないわ。」


「「「「!?」」」」


「セリア……さん?なんでここにいるの?」


 アクアがもっともな事を口にする。


「ここの温泉っていうの?が気持ちいいって、噂で聞いたのよ。肌にもいいっていうし、広いってのもいいわね。……そんな事よりも、話を詳しく聞かせてもらえるかしら?あの子達絡みの事なのよね?」


「はい……。」


 アクア達は、アキノ達が何日も帰ってこない事、探しに森へ向かったが、不思議な力で中に入れない事をセリアに説明する。


「なるほどね……。立場上、あんまりおおっぴらには動く事は出来ないんだけど、あの子達が関係している以上は放って置くわけにもいかないわ。なにもしなくても、あの子達なら解決して戻ってくるかもしれないけれど。ふふ、また女の子が増えたりしてね。」


「「「「!!」」」」


「ふふ、みんな可愛いわね。冗談は置いておいて、その場所に一度連れてってもらえるかしら?一肌脱ぐわ。って言っても、今はなにも着ていないけれどね。」


 パチンとウインクを決めるセリア。色々と突っ込みどころはあるのだが、どう返していいのか、どう接すればいいのか距離感を掴めないらしく、真面目な返事しかできない4人であった。




「ふーん、こんな感じなのね。」


 早速みんなで、森の入り口へとやってきたのだが、セリアは1人森に入って行き、戻ってきた。


「なにかわかりそうですか?」


「ええ、なんとかなるかもしれないわ。ただし、全てを解除すれば、この魔法を使った者にも気付かれるでしょうし、何か理由があるのであれば、それを消してしまっては何かしらの問題が起こる可能性がある……。

 だから、解除するのは人が通れるくらいの大きさで、一瞬ね。つまり、入る事は出来るけど、何かしらの問題を解決しないと出てくる事は出来ないわ。それに、森に入れたからと言って、あの子達に会えるとは限らない……。

 あなた達にその覚悟はあるのかしら?」


 一瞬の迷いもなく、コクリと頷く4人。


「わかったわ。あの子達をお願いね。あと、これをアキノに会えたら渡してくれる?」


 そう言って、首飾りをアクアに手渡すセリア。


「はい。」


「私に出来るのはここまで。気をつけて行ってらっしゃい。お土産話を温泉で聞かせてちょうだいね。」


「「「「はい!!」」」」

 


早く更新したいのですが、仕事の関係でこの時期は更新が遅れがちになってしまいます。楽しみにしている方すみません。

遅くても更新だけは続けていこうと思っているので、長い目で見ていただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ