ゴブリンギルド?2
あれから数週間が経ち、建物や道作りも順調進んでいる。シグルドも数日経った後にきちんと戻ってきて、族長の娘が無事に回復した事、リザードマン達が、こちらに移動してくるという事を報告しに来た。ただ、一部は、向こうに残るらしい。
ギルドの事も説明したが、やはり決定権は族長にあるため、参加するかどうかはみんなが移動した後に決めるという事になった。
狐人の村についても、道を作る事、護衛をつける事、村人にも剣術を学んでもらう事を了承してもらった。いくらゴブリンやリザードマンが護衛をするといっても、自衛ができなければ話にならない。
いざという時に対処できるようにしておかなければ意味がないからだ。
ギルドについても話はしてあり、まずは様子見になるであろうとはいっていたが、ギルドの設置自体に反対はでなかった。
村人達に了承を得るために、ボタンさんには相当負担をかけてしまったのはいうまでもない。
魔族の村については、ガイゼルさんに話はつけてあり、全て了承済みである。
セリアさんもギルドに乗り気で「面白そうね。」とすごく食いついてきた。
そして、そのままギルド長になってもらう事にした。魔王にはなりたくない癖に、そういうのにはなりたいらしい……。
基本的に魔族は、飲み込みが早く、順応力が高いため、ある程度の基準を作っておけば、勝手に進めていってくれるだろう。
問題はどちらかというとゴブリンの方だな。どこまで対応してくれるかってところだ。
ゴブリンの街のギルド長は当然タツヤにするつもりだ。ちなみに、狐人の村のギルド長はボタンさん。「お役に立てるのであれば喜んでやります!!」とのこと。
「ということで、だ。タツヤここのギルド長を頼む。」
また、みんなに集まってもらっている。今回は前回のメンバーとシグルドも参加している。
「ギルド自体は面白そうだが、また大変そうだな。他の村とも連絡を取り合わないといけないんだろ?」
「まあ、当然そうなるな。狐人の村のギルド長はボタンさんだ。それに、魔族の村のギルド長はフィリアの母、セリアさんだ。どちらもかなりの美人だと思うが?」
「ぐっ!!確かに、ボタンさんは美人だった。セリアさんには合っていないが、フィリアさんの母親と言うからには、これもまた美人だというのは想像に難くない……。
……わかったよ。やればいいんだろ。どうせ職業を付けるしかやることないしな。」
うまく食いついてくれたタツヤ。連絡は取り合う事になるが、仲良くなれるかまでの責任は取れない。
「そのギルドって具体的に何をやってどうしていくんですか?」
フィリアがもっともな質問をしてくる。
「今考えてるのは、村人達の要望や護衛を聞く事をメインに考えてる。ギルドに申請をして、通ったものを掲示板に張り出す。こなせそうなものを選んでもらうって感じかな。
難度によって、ランクを決めて、ギルドポイントみたいなものを貯めれるようにしたい。一定のポイントごとに、パーティやソロのクラスも上がるようにして、貢献するほど、何かしらの優遇を受けれるようにしたりね。
それから、ギルドコインを発行したい。まだ価値はないし、浸透させるまで時間はかかるかもしれないけど、共通の通貨として使えるようにしていければいいなと。
通貨を使いたくなる価値のあるものや施設も作っていかないといけないけどね。
あとはやっていきながら調整していくって形になると思う。」
「なるほど……。」
「や、やる事いっぱいありますね。私達もギルドに所属するんですか?」
「そこはまだ悩んでる。しばらくこの辺りにはいるつもりだけど、また旅に出るつもりだし……。」
「アキノはほんとに色々としたがるな。どこかに落ち着いて、妾と一緒に暮らそうではないか。」
「ツバキはまたそういう事をいう……。アイリスを助ける方法も探さないといけないし、セリアさんとの約束もあるから落ち着くのは当分先だな。」
「ありがとう、お兄ちゃん!!」
アイリスに関しては責任もあるしな……。
しばらくはギルドを定着させるために動くか。
ギルドの建物自体はすでにある程度形になっている。簡単にいえば、大きな酒場だな。カウンターがあって、料理や飲み物の注文もできる。これには、ギルドコインを使えるようにしてある。まずはコインを使える場所を作らないと普及などするわけがない。
もちろん、料理も飲み物も値段に応じて味や魔力量などが変わるようになっている。
カウンターは何種類かに分かれており、飲食の他に、依頼の受付、報酬の受け取りなどができるようにしてあり、依頼用の掲示板も用意してある。
魔物の討伐や、食材としての持ち込みも、ギルドコインの交換の対象となるようにしてある。もちろん、魔物の強さや数に応じて、コインやランクポイントが増えるようにしてある。
これにより、食材が尽きるということは防ぐことができる。まあ、自生している野菜を食べれば、問題ないといえばないが、どうせ食べるなら美味しいものが食べたくなるだろう。
美味しいものを食べるために生きる。これも1つの目標といえるだろう。これにより、美味しい食材を求める者、味を探求する者なんかもでてくるかもしれない。
また、依頼する側も、相応のギルドコインが必要になる。戦闘だけではなく、自分の得意とする事を活かし、依頼をこなしていくことで、コインを稼いでいけるようにしていく。始めは皆ゼロスタートなので、誰でも簡単にこなせる依頼をギルドから発行、こなした者に順次コインを渡していく予定だ。
簡単にいえば、チュートリアルだな。まずは簡単な説明とやってみることでこういうものだという事を理解してもらう。
なんでもやってみないと身につかないし、分からない。
チュートリアルが終了した時点で、コインを配布。ついでに、料理もご馳走する。また食べたいと思えば、気合も入るだろう。
……課金ゲームと違い、ガチャはないからコインを貰っても、リセマラは不要だ。
隣には、ランナーの獣舎があり、コインによりレンタルもしていく予定だ。馬車…この場合は鳥車か?まあ、呼び方は馬車でいいだろう。馴染みがあるし。これも作ってみようと思う。
車関係は得意分野である。道が完成すれば使えるはずだ。
流石に動力まではすぐに作れないだろうが……。
……ん、趣味の自転車も役に立つか?MTBとロードバイク、クロスバイクみたいな物も作ってみるか……。この世界に使いやすいようにカスタマイズしていって……。でも、部品の精度はどうする……?ああ、駄目だ、妄想が止まらない。
「アキノさん〜、どうしました〜?すごく楽しそうですけど〜。」
「い、いや。なんでもない。ちょっと考え事してた……。」
しまった、顔に出てたか……。気をつけよう。
……とまあ、こんなところか。
とはいえ、ある程度の人数を集めて実際に見てもらわないと難しいかもな。チュートリアル前にデモンストレーションでもするか……。




