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異世界で柔の道を行く  作者: パド
序章
5/16

5話「初めての戦闘」

「フッ」と一回鋭く息を吐き、哲也は構えた。

 ただ、その手は突きを放つために握り固められているのではなく、無駄な力みがなく開かれて、体の前にそろえられている。足は左足を前に出して、軽く開かれている。膝には余裕を持たせて、とっさの攻撃にも反応できるようにしている。

「何だテメェ、やろうってのか!」

「何だその構えは?人の殴り方もろくに分からないのか?」

と馬鹿にしたようにデコボココンビが近づいてくる。

「人を殴るっていうのは、こうやるんだよ!!」

とでかい方が、さきほどと同じように右手で大振りのパンチを顔面に向かって放ってきた。

 その遅いパンチを、哲也はバックステップで躱す。

「へ~ 少しはできるみたいだなっ!」

と、今度は左手で、ボディを狙ってきた。

 それを哲也は、右手で当てて軌道をずらし、外させた。

 なかなか攻撃が当たらないことにイライラした、相手が痺れを切らし、全体重をかけた右のパンチを放ってきた。

 哲也はこれを待っていたといわんばかりに、そのパンチの軌道の内側から自分の左手を当て、パンチの軌道を自分の後方へとずらした。それによってがら空きになった相手の懐に体を反転させながらもぐりこむと同時に、自分の右肩で何もない空間を殴って伸び切っている相手の右腕を担ぎ、一気に自分の体を伸ばし、相手を持ち上げ、前方へと投げた。


『一本背負投』


それがこの技の名前である。

全体重が、前へと伸びているので、投げるのにさほど力はいらなかった。

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