フェスタの訪問者
そして迎えたフェスタ当日。
大勢の人たちが外国からやってくる、しかし相変わらず人種はあまり変わらない、もしかしたらこの大陸全体この人種しかいないのかもしれない、だが服装はさすが外国だけなあって、変わった物が多い
特に目立ったのが、中世のヨーロッパ軍のような派手な軍服である、スーツに黄色やら赤やら、いろいろラインがあってかなり目立つ。
それ以外は鎧だったりとか、ドレスだったりとか。
俺の店は相変わらず・・・いやもうハッキリ言って酷い状態だ、客が並び過ぎて、俺が避けたかった一時間待ちになってしまっていた。
もう俺が整理しないと収集が付かなくなっていて
無理に出したアイス屋がかえって整列の邪魔をしていて、どっちに並んでいるのか分からない
「フジヤマにご来店の方は左に!!アイス屋の方は右に整列して並んでください!!」
列が多すぎて、通行路を塞ぎ始めた。こうなると運営側から、何とかしてくれと、言われてしまう・・・仕方ない整理券配布始めるか・・・
俺は店舗へと戻り「アステア!!整理券を頼む!」
アステアがレジの会計と同時進行しながら「はいこれ!!」
俺がかごを受け取ると列に向かって「すみません!!列が多すぎるので10組以降の方には整理券をお配りします!この券に書かれた番号をお呼びするので、列をいったん崩して、通行人の妨げにならないようお願いします!」
この券は外国人も驚いていた「すごい管理の仕方だな、これなら列に並ばなくとも、正確に順番を守れる」「この国も進歩していますな」
褒めてくれるのは嬉しいけど、さっさと、移動してくれねぇかな、整理券効果は大きく
その間に近隣に店で時間をつぶしてくれるため、近隣の店からも喜んでもらえそうだな
これで列の問題は解決っと・・・アオユリも申し訳ない事に猫の手でも借りたい状況なので
整理券番号の書き上げと、リリアとのアイス製造に回ってもらい、ガウとテトラは料理を作りまくる
しばらくすると城の方から音楽隊がやってくる。
あぁ、いよいよ国王様のパレードか
これが始まると人は大道路に集まるので多少は人も減るか・・・
大きな派手な馬車に牽引され、国王が国民達に手を振っている
俺も国王様に一例すると、「いつも迷惑かけてます」みたいな苦笑いをした
大変だな国王様も
パレードが終わりひと時の平穏も、激務に変わり夕方になると、外国人たちは宿を取りに行くので
俺たちもいつも通りの客量になる
これで捌いていけると思った時
どこかで悲鳴が聞こえる
ロウウェンと俺はすぐに異常事態だと気づき「ロウウェン!」
「はい師匠!!」俺はロウゥエンにつかまり屋根へと連れてってもらうと
人が血を流して倒れている
誰かが無差別に殺している、黒い服に、黒頭巾・・・黒服団か
俺がそいつの元へと歩くと俺に突っ込んでくる
俺が無表情でそいつの頭を掴み握力でメキメキと頭蓋骨にヒビを入れると
「アガッアガガガっ!!」苦しそうにもがく。
俺がニッコニコで「お前たち、皆の祝杯の時に何やってんだ?何が目的だ?言わないとこのまま握りつぶすぞ?ア?」
「こ、国王の誘拐だっ!!黒服団リーダー、ミランダ様がっ!国王を狙っている!!」
俺はニコニコのまま「そう、ありがとう」俺はそのまま手でソイツの顎と後頭部を掴み
グリンッと回してゴキッと首の骨が折れて死ぬ
ロウウェンがはしゃいで「すごい師匠っ!そんな技もお持ちだとは!!」
俺がロウウェンに「そのミランダって奴をぶっ殺すぞ、国王様の周囲の雑魚は任せた、フェスタを邪魔されたんだ、皆殺しにしていいぞ」
ロウウェンは笑い、ナイフを腰から抜き舌でナイフをなめると「了解しました師匠」
俺は人混みを走り抜けて国王様の元へと急ぐと遅かったようだ、国王様の姿はなく
雑魚が兵士と応戦している
「国王様を奪還せねば・・・」
兵士と黒服団の剣と剣がぶつかり合い拮抗していると
俺がスッと横に入り黒服団の首をへし折る
「ガッ!!」悲鳴を上げる間もなく泡を吹いて地面へと倒れる
俺は次々黒服団の奴らを始末して、全滅させたら「兵士達、国王様はどちらへ?」
兵士は北北東に指をさして「あっちです!」
俺は頷いて「お前たちは国民達の避難指示を、もう居ないとも断言できん」
兵士達は敬礼して「分かりました!!あとタクトさん・・・ミランダは黒服団でもナンバーワンの拳法使い、タクトさんの体術でも厳しい相手かと思います、注意してください!」
俺は笑顔で、強い・・・?ニタァと笑い、高速で北北東を目指す
兵士達がゾクッと震えて
「い、今の笑い顔見たか?」
「こえぇ・・・なんか・・・本当タクトさんってシルバーファングとかも捕まえるぐらいだし・・・俺達と違って大事なネジがどこか取れているんだろ」
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俺は走り続け、街はずれに国王様を抱えて走っている奴を見つけた、長いポニーテールの黒髪に拳法使いなのかアーマーはほとんど無い、スリムでスタイルも良い美人だ
俺が殺気を放つとすぐに察知してきた
俺が近づくと走るのをやめて「ただならぬ殺気・・・お前か、私たちのメンバー達を捕まえ、シルバーファングも出し抜き、私たちを追い込んでいたクソッタレは」
声も若く綺麗な声だが、俺とっちちゃどうでもいい、目の前に強い奴が居て、俺と同じ格闘使い
これほど血が滾るのは久々だ
俺は指をバキバキならして「なぁ嬢ちゃんもシルバーファングみたいにチビって萎えさせないでくれよ・・・こちとら強い奴が久しく来なかったもんでね・・・」俺は殺気の笑顔を見せると
ミランダはゾクッと震えて「ふっ・・・私も格闘技を使う強者とは初めてだ、期待に応えてみせよう」
俺が笑って高速で間合いを詰め顎にめがけて高速でアッパーを繰り出すとミランダは反応が遅れたのか、アッパーは受けるが俺がすかさず、関節を掴もうとした所で、弾いてくる
「いいねぇ、いいねぇ、いい感じ、もっとテンションを上げさせてくれよ・・・」さっきよりもさらにキレの良い速度で接近して、腹部にパンチしようとすると、受け止めて相手は俺の顔面に、平手で押し込む
俺は顔面ギリでバチンッと手の甲ではじき、しゃがみ回し蹴りで、足をすくい上げると
俺はじャンプしてかかと蹴り
ミランダは崩れた姿勢から足で回し蹴りして俺のかかと落としの軌道をそらす
地面がかかと落としで少しヒビが入る
ミランダは威力に驚き「す、すごいわね・・・まともに食らったら内臓破裂だけじゃ済みそうにないわね・・・あんた何者なの、見たことない技に、そのスピードほんとに人間なの?」
俺は笑い「ハ・・・ハハ・・・ハハハハ!!いいねぇいいねぇ最高だね!!俺と戦ってこれだけ生き延びた奴は久々だっ!!もっともっと、攻め込めるぞ!!本気を出せるぞっ!!アハハハっ!!」
ミランダは俺の笑い方を見て「やっぱりあんた・・・大事なネジをどっか落としてるよ・・・っ!!」
俺が間合いを詰め顔面に一発ストレートをかまして、ミランダがぶっ飛び、態勢を立て直そうと地面に足を踏ん張り、耐えようとすると、俺の追撃が彼女を襲う
次は左腕をがっちりと手でつかみ、関節の逆方向へと無理やり回す
ミランダは骨が折れないよう、ジャンプ回転して俺が掴んでいた腕して関節を守る。
俺は笑みを浮かべたまま、握力でミランダの骨を握りつぶす
「あぁぁぁぁぁっ!!なっなんて握力・・・関節を狙うと見せかけて・・・本命は力を入れる箇所を探っていたって事・・・?」
俺は笑ったまま「理屈なんてどうでもいい・・・お前がここに居て俺がここに居る・・・それだけだろ?なぁ嬢ちゃん・・・骨一本折られたぐらいでギブアップなんてしないでくれよ・・・」
ミランダは腕を構えるのをやめて足を回す
今度はミランダが俺に間合いをつめて足で俺の首を狙う
今度は一撃で俺の首をやるつりらしい・・・だったら
ミランダの足の甲が俺の首の骨へて当たる瞬間
俺はしゃがんでミランダ上げた足の下へと回り込み、
背後を取り、両腕でミランダの背中をブラックホールのように吸い込み、捕まえる
「デスブラックホール・・・ミランダちゃん・・・楽しいひと時をありがとう・・・」
ミランダが気が付いた時には首が90度に曲り
「しく、じっ・・・た」
口から泡を吹いて倒れる
俺は目を瞑り顔を上げ、クールダウンして「いやぁ・・・久々にまともにガチでやり合える相手に出会えて楽しかったわぁ、ミランダか・・・名前は憶えといてやるよ」
国王様がガクガクブルブルして俺を見ている
「国王様?」俺が問いかけると「ヒィィィィィィ!?」
俺はいつもの笑顔で「大丈夫ですよ、国王様、終わりましたから」
国王は確認するように震えた声で「タ、タクト殿か・・・?正気に戻っただな?」
俺は苦笑いすると国王様はホッと胸をなでおろし
「改めて、助かったよ、それにしても・・・君は悪魔にでも憑りつかれているのかね?さっきの動きといい、君の顔といい、人間ではなかったように見えたぞ」
俺は後頭部に手を当てて苦笑いして「いやー・・・なかなか本気出せる相手が無くて時々、戦闘が楽しくない時があるんですよー・・・だから久々に本気を出せる相手にはしゃいじゃっただけです」
俺は白目向いて泡を吹きながら死んだミランダを見てそういう
国王様は苦笑いしたまま「そ、それでは、街に戻るとしようか、君には褒美を与えないとな」
俺は手を振り「もう満足ですよ、こんなに良い敵と会えた事だけで十分です」
国王は笑い「君は本当に望む物が少ないな、ハハハ」
俺も同じように笑って
アズール王国へと戻る
ロウウェンが黒服団の死体の山を築きあげていて、「あっ師匠お帰り!どうでした?」
俺は満足した顔で「いやーミランダって奴本当気に入ったわぁ、俺も久々に本気が出せる相手でついテンションが上がっちゃったよ」
ロウウェンは残念そうな顔で「いいなぁ師匠の本気見たかった」
俺はロウウェンに指さしして「お前俺の本気でチビってたろ、お話しなんないね」
ロウウェンはガーンとして「酷いっ!!」
俺は店の方角を向いて「本当は外国人にいろいろとドラゴンになる方法聞いて回りたかったたんだけどな・・・今回の事件で外国人たちは飛ぶように逃げちゃったなぁ・・・・」
思っているとリリアや皆が走ってきて「だ、大丈夫ですか!?タクトさん!」
リリアの問い笑って「あぁ、大丈夫だよ、むしろ、楽しかった。」
リリアは不思議そうに「た、楽しいかった?・・・とりあえずお店に戻ってください!」
俺は頷いて「はいはーい」
ロウウェンが黒服団の死体の山から飛び降りて「っあ、待ってくださいよー」
と後を追ってくる
ドラゴンになる方法聞きそびれちゃったけど・・・こいつらが居ればまぁいっか。
そう思って俺は店へと戻っていく
氏名:アステア
性別:女
種族:人間
年齢:21歳
詳細:経理が恐ろしく早く、美人で頼れるお姉さん、だが、体力面に問題ありありで、1時間も立っていられない、そのため小売りエリアで椅子に座り、その美貌と経理で金勘定してくれる、頼れる人