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異世界に召喚されたので、ドラゴンになる夢を追います  作者: グランディア
すべては金っ!金から始まるっ!
4/21

伝説の調味料

参考書:

醤油の作り方、ミソの作りクックパット

うどんの打ちクックパット

俺はリリアと出す商品について考える。

卸業者や、調理場もあるため事前に準備するべき事が多すぎる。


俺は頭を抱えて、何の料理にするか考えていた。

この世界に存在する料理は、イタリアンと、洋風って所だ、もちろん和食なんて存在しない。

イタリアンや洋風のカレーやステーキ、ハンバーグなども食べているならば舌は比較的肥えているはず、健康に良い和食が合うかどうか・・・


俺はとりあえず和食で美味かったもんを一通りリストを書き上げる。

リリアも見た事のない名前で興味深々だ

「ねぇタクト、このてんぷらって何?」

「天ぷらってのは、大量の油で小麦粉を卵で溶いた衣って言うのを浸けて、カラっと揚げるのさ、中はフワフワ、表面はサクッとした感じになるのさ」

言葉の表現だけでもリリアが想像してヨダレが垂れている。


あとは天ぷらとか寿司とか、うどんもいいな、そばもいいな、すき焼きもいいな、ポンポンとメニューが浮かんでくる。

きっと市場とかで材料も見ていればさらに思いつくだろうな。


だが大きな問題なのが、それに必要な材料の醤油が存在しない。

醤油が無いんじゃお話にならない、うどんもダシをとっても配合する醤油が無ければ、様にならないし、そばもそうだ、すき焼きだって汁は醤油ベースだ、何とかして醤油を作らねば。


俺は醤油が大豆と、塩と、こうじ菌である事を知っている、なぜなら実家が酒屋だったためだ。

お米から作られる菌で構成されている事は知っていた、だが醤油なんてスーパーでどこにでも手に入った代物だ、作るなんて考えた事もなかった、時間のかかる作業だし、発酵する期間は7ヵ月か6ヵ月はかかる。


俺がメモに書き上げて、月の単位で考えているとリリアが

「ねぇ、発酵ってひょっとして、菌を増やして培養する奴?」

俺が驚いて「なんで知ってるんだよ」

リリアは当然の事を言うような顔をして「私達魔法使いは薬品調合の分野でも色々やっていた頃があるの、それで菌を発酵させて作る薬品が一時期流行った事があったのだけれど、菌の増殖を促して、発酵期間を調整できる魔法があるの」


マジか!?都合が良さすぎる、これは実験せずにはいられない。


俺とリリアは早速市場で米探し、イタリアンレストランでリゾット等も見たので穀物は絶対あるはず

しばらく探してあったものの、果たしてこの世界でこうじ菌を作れるかどうか


俺はとりあえず大豆と似た豆と、塩を買い。宿屋へと戻り、調理を始める

「うっし!やるか!!」お米を水で濡らして漬ける


リリアが驚いて「っえこれだけ!?」

俺は苦笑いして「これで済んだら俺も万々歳なんだけどねぇ、しばらく水に浸さないと駄目なんだよ、その間だけど、どうせなら、うどんの麺とかも作ってみるか」


俺は暇潰しに買ってきた小麦粉を使い、水で混ぜて、ひたすらこねる。

しばらくこねて粉がつかなくなったら、15分休ませる。

伸ばす道具が欲しい所だがなんと、ピザ用に便利なのがあった。コロコロ伸ばして後は、うどん用の麺打ち包丁が欲しい所だがそんな物ないので包丁で頑張り、麺ができる


リリアが不思議そうに手を出したので俺が叩いて

「煮てから食うんだ」

沸騰したお湯に麺を入れてグツグツ煮込み、ざるで水切りして完成


まぁ汁が無いから仕方ねぇか


リリアが麺をつまむと「!!こんなモチモチの食感になるなんて!!でも味が……」

俺は頭を抱えて頷いて「そうそれが問題なんだよ、それでさっき水に浸けて置いた奴がいい頃合だな」


俺はさっきの米を水切りして、鍋に布をしいて蒸らす。

何度も何度も開いて、蒸らし加減を確認していい感じになったら、布で包んで30度キープで培養開始!


「リリア菌を増やしてくれ」

リリアが頷いて「分かったわ」リリアは買ってやった杖を使い、俺の分からない呪文を詠唱すると、甘い匂いが一気に部屋中に広がる、栗のような甘い匂い発酵した証拠だ。


ま、まさか俺が恐る恐る、布を取ると綺麗に菌が発酵して固まり、こうじ菌の出来上がりだ

リリアが不思議そうに見ていて「こんな塊何に使うの?」俺は気分上場で

「まぁ見てろって」


大豆と小麦を水に浸けて、一晩染み込ませる必要があるけど、リリアの魔法で時間短縮

それを綺麗に砕いて、先程作ったこうじ菌を入れて、リリアの発酵で、白っぽかった粉が黄色に染まって行き、後はその発酵した粉を密封できる樽に入れて塩水を入れる。


「リリア、7ヵ月分ぐらい発酵させてくれ」

リリアが驚いて「い、いいの!?そんなに経ったら……」

俺が笑って「試しにやってみろ」

リリアは頷いて樽に魔法をかける

樽に魔法陣が現れて、菌を増やす。


部屋中にブワッと醤油の匂いが充満する

リリアが驚いて「な、なに!?この嗅いだ事のない優しい匂いは!?」


俺は樽を開けるとなかなか、凄い色になっているが、このカスの下に醤油が溜まっているはず。

俺は別の木製の容器に布を敷き、そこへ少し黒みがかった醤油のカスを入れる、そして布を強く絞り、1滴ずつポタポタと垂れて、醤油が出来上がる

俺は恐る恐る舐めて見ると……

「ううぅぅぅぅうん!!!これぞ、ザ・醤油!!」


俺が喜んでいるとリリアも舐めてみると驚いて「これは凄い……こんな調味料初めて」


俺が醤油を水で割り、さっきのうどんをリリアに食わせる「何この味!?美味しすぎる!!ほのかなしょっぱさとモチモチの食感!スルっとしたのどに通って・・・幸せぇ!」


俺はガッツポーズをして

売れる!リリアと俺が居れば売れるぞぉぉぉ!!


それと大豆でここまで上手く行けるなら味噌も行けるはず、俺は大豆を水に浸して、浸け置きして、ふやかして、煮て、大豆が潰れるほど柔らかくなったら、叩いて潰していく。

潰し終えた後にこうじ菌を入れて塩と混ぜる

練って、硬さが程よくなったら、あとは密封できる樽に強く押して入れていく、ギュウギュウに詰め込んだら、リリアに頼んで発酵させてもらう、味噌の匂いがしてきた。

俺は味噌を取り出して、具なしの味噌汁にしてリリアに渡す


「こ、これスープ?すごく優しくて暖かい匂いだけど……」

「あぁ、試しに飲んで見てくれ!」


少しすするとゴクゴク飲んでいき「すごく良い味!こんなの初めて!」

完璧、味噌もあれば完璧な和食だってできる。


さてこの世界で調味料は確保できると分かった所で、後は材料を毎日定期的に運んでいる業者を調べる必要があるな。

リリアを連れて市場を歩いて飲食店でどこから仕入れているのか聞いて回る


俺が小麦粉や、小麦、大豆、米を、買った店の店主に聞く「すみません、これ卸してる業者ってどこですかね?」


店主は笑って「それは、行商会だよ、国と国を行き交い商業のすべてを掌握してる大商会さ」

なるほど行商会ねぇ……「それでその人達とコンタクトするにはどうすれば?」

店主は指差しして「あっちの方角に支部があるから、そこでいろいろと注文するといいよ!」


俺は頷いて「ありがとうございます!っあ後足りなくなったらここからも仕入れるので、今後ともよろしくお願いします〜」

店主のおじちゃんは笑って「あぁ、頑張れよ!新人店主さん!」


俺が店主になるって知ってたんだな……

まぁいいや行商会の支部へ行こう。


行商会の建物もかなりしっかりしたレンガ建築で金持ちだってのと大手企業だって事が分かる


中へと入ると、社名が入った服を着た社員が「いらっしゃいませ!えっと、国王様がお店を与えたという、タクト様ですね?卸売の件でよろしいですか?」


もうお得意様になると想定して準備していやがった、用意良すぎだろ!


俺は戸惑いつつも商談を始める

椅子へ座りリリアもこの世界について詳しいので嘘や指摘をがんがんしてもらいたい

「まず第一に大量に必要になるのが、ロメ豆(大豆)が欲しい」

行商会は驚いて「あんな安くて、家畜に使うような餌を何に使うのですか?」

っえ、家畜用なの?確かに生で食えば大した事ない味だし、栄養価も高いから家畜向きっちゃそっち向きだけど、発酵させるという概念がそもそも無いのかもしれない。

リリアも発酵させるのは医療品や、クスリの配合素材として作る時ぐらいだって言ってたし。


俺は頷いて「あ、あぁ、とりあえずそれを、そうだなぁ……米俵こめだわら4個ぐらい用意して欲しい」

行商会の商人も驚いて「そ、そんなにですか!?ま、まぁ要望なら運びましょう、えっとそれ程の量となりますと、金貨15枚と言った所ですかね」

流石家畜用の餌、普通に米が米俵こめだわら4個になると40金貨ほど取られるのだが、この程度で済むとは。

後はこうじ菌用にお米がかなりの量必要になる、天ぷらなどに米も合うため食用、発酵用と、2つ用意しなければならないため最低でも米俵は8つか9つは必要だそうなると、金貨90枚か

「米も米俵8個で頼む」

行商会の商人は「わかりました」とメモに書いてリストを作っている。

後は天ぷらと、うどん用の小麦粉をいくつかと、卵や、肉など、それと調理道具も


合計で4000金貨近く消費してしまった、10万金貨というと多そうに聞こえるがここから、従業員やら、税金やらでがっつり引かれていく。


俺は商談が終わり外に出て背伸びして夕日を見ると、リリナは嬉しそうに「これからお店の開くと考えるとワクワクしますね!」


俺も頷いて「そうだなぁ、まぁ営業は嫌いじゃないけど、本目的はドラゴンになるための資金稼ぎの基盤を作る事だからな」

リリナは呆れて「またそれですか、いくら貯めるつもりなんですか?」

俺は夕日に向かって指差しして「100万金貨!」

リリナが呆れて手を振り「何年かかる事やら」


俺はリリナに呆れらた事に指を指して

「見てろよ〜そのセリフ稼いでギャフンと言わせてやる!」


リリナはクスクスと笑い「楽しみに気長・・に待ってるわね!」

ひどいなぁリリナの奴も

ちなみに王国の名前について記載がなかったので追記


アズール王国、水と森の資源に囲まれた豊かな土地にたたずむ王国


5大国家の中心にある事から様々な人や物資が流れる、物流の絶えない素晴らしき国

だが土地がその分高く、商売しようと現れては消え、現れては消えを繰り返す商売激戦区

商売に失敗し、敗れた者は貧困層となり膨大な借金を抱える事になる

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