青い、液体状の物体
それから魚を食べ終わると近くの林から馬を持ってきた。
「佐紀、君そういえば武器とか使える?」
「武器ですか…使ったことないです」
龍鬼は馬の荷物から何かを引っ張り出して佐紀に握らせる
「護身用にもってな、この辺は青いスライムしかでないから大丈夫だとおもうけど」
そういって龍鬼は馬にまたがる。上から手をだして佐紀を乗せる。
「高い…ッ」
「あ、高いのダメだった?。動くからつかまってて」
馬の腹を蹴る
ゆっくりとしたスピードで動いていく。
「大丈夫だよ、この馬は俺が育てた子だからとってもおとなしい子なんだ」
ゆったりとしたスピードに慣れてきた頃余裕が出てきて景色を見る佐紀。
「なんだろ、青いの」
静かにつぶやいたのだが、ソレは龍鬼に聞こえていた
「あぁ、スライムだよ。さっきから囲まれてるんだけどちょっとそのままつかまってて」
そういた次のとたん龍鬼は馬のスピードアップさせる。
「ぶはっ」
龍鬼の後ろにいた佐紀はスピードに負けてしまい腕が外れてしまった。
「バカッ」
片手で佐紀の腰に手をまわして前に座らせる。
「あーっ龍兎居たら楽なのにッ」
片手で佐紀を抱きしめたまま片手を青い物体に向ける。
「俺は呪文派じゃねーんだよッ 凍れッ」
次の瞬間佐紀のまわりの気温が下がり青い物体がいた場所には凍りがある。
「町まで走りきるぞッ」
凍らせた途端龍鬼達のまわりの草木から音が鳴る。
「たっ戦わないんですかっ?」
佐紀が揺れに耐えながらしゃべりかける
「舌かむぞッ、お前を守れる気がしないからな、逃げるが勝ちだ」
数分走り続けると町が見えてきた
馬のまま乗り入れると大声で叫んだ。
「葵ッ」
そうすれば、はいはいはい…と声がして、スーツを着込んで赤いメガネの人が出てきた
「夜中なんですよ、近所迷惑を考えてくださいよ」
龍鬼は葵をムシして馬から降りて佐紀を下す
「葵、悪いけどお前のトコで飯頼むよ。俺は宿に部屋とったらそっち行くから。」
「常連の龍鬼だからだからね、君、俺の店においで」
佐紀の身長に合わせてしゃべる葵。
「あ」
「どうした?」
「葵、龍兎どこにいるかしらねえ?」
「…俺の店でつぶれてる兎が一匹いますが?」
「宿取る前に引き取りに行きます」
即答で答える龍鬼
「さぁ、お嬢様。お手をどうぞ?」
佐紀は直立したままじっとしていた
「佐紀?」
龍鬼はじっと佐紀の顔をみる
「あ、寝てる」
「なら俺が背負うから龍鬼は龍兎を引き取ってよ」
「はーい」