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第1話 神様(偽)が残酷すぎた

「さぁ、スキルと武器それぞれ一つずつ選んでくれ。一応言っとく、僕は神じゃないから。」


 そう告げた目の前の偽神は、神々しさも欠片もない服装であった。というのもこの人は、神ではないと自分で言っている。 なぜこんな事態になったのか、今までの経緯を説明をしよう。


 一時間ほど前、僕は学校という名の牢獄に登校していた。僕の名前は天竺響一(てんじくきょういち)


ふん、平和すぎて退屈だ、と独りごちていると、僕の右に、見慣れない道があった。


「はて? こんな所に道なんぞできておっただろうか。何やら不穏な風が吹きそうな予感!」


 興奮してしまい、思わず声が出てしまった。その為か、周りの視線が少し痛いが、そんなことを気にしてはいられない。僕のオアシスでもある小説と構図が似ている。


「早速異世界の道へ突撃ー!」


 と謎の道へ突き進んだ。ある程度行くと、周りには白い霧が濃く漂い、あっという間に視界が真っ白になった。


 そして霧が晴れていくと同時に、僕は期待に胸を踊らせた。小説と同じなのか、美少女女神か、それとも唐突に異世界か。僕の目の前には、座った姿をしたシルエットが見えた。だが、その姿を現したのは男の人であり、自分と同じく青年のようだった。僕は内心舌打ちをした。だが、すべての神が女性というわけでもないだろう。運が悪かったと自分に言い聞かせよう。


 そして今に至る。僕の目の前には武器のような絵柄が入っているのと文字が書かれており、先程言っていたものだろう。


タロットのようなカードがそれぞれ4枚ずつある。かれこれ5分は経っており、沈黙と化していた。


「あ~気持ちはわかるが、手短に選んでくれるかな。君がラストなんだ。」


 とても出ていって欲しそうな雰囲気ではあった。だがしか~し!そんな運命に左右されるような決断をさっさと終わらせるようなことはさせない。意地でも悩んで悩みまくってやる!と、決心した。この人は、神ではないと言っていたが一体何者なのだろう?早速聞いてみることにした。


「さっき、神ではないと言っていたが名は何という?」


「まっ、会うこともないだろうし、いっか。 俺の名前は久我山 陸斗(くがやま りくと)。主に職業は魔法使いだ。何でここにいるかって? 神に借りがあってな、で、その借りを解消中って訳だ。」


 主に魔法使いというのは少し引っかかるが、もしかして「主に」ということは、別の顔もあるのだろうか? そんなことはどうでもいい。誰もが憧れる出来事、()()なんてロマンがあふれるだろう。実際見てみたいという感情が高ぶり、居ても立っても居られない。


「この場で、魔法見せてくれ!!」


「今?」


「今!」


 それを聞いた久我山という男は、ーパチッと右手でスナップした後、彼の周りには無数の火の玉が現れた。僕は、見た瞬間驚きのあまり声が、出なかった。手品でもない、人が何かやっていることもない正真正銘の魔法だと思った。尊敬の眼差しを向けていたら、久我山は口元をわずかに動かし、何か言っているように見えた。


(やはり、お気楽すぎる。どうせマンガやアニメのファンタジーやら異世界やらで見たものにあこがれる気持ちはわからなくもない。しかし、異世界はそんなに甘くはない。現実を見ないといざって時に何もできない後悔をさせない為に。)


「それでは、君にテストをしよう」


 そう言うと、また指でスナップした。僕は次も魔法を期待したが、久我山は先程の呆れ顔を消し去り、冷徹な表情で立っていた。そして僕の左に魔法陣が出現し、炎や雷などを発動する代わりに、そこから人の姿が現れた。その人は、あまりにも悲惨な姿であり、手を拘束され、目を隠され、更には所々にミミズ腫れのようなものが見えた。一瞬誰がこんな事をしたのかと、思ったがすぐに分かった。あいつだ。正体が掴めた瞬間、背筋が凍った。


(こいつが神ではないにせよ、人間がこんな所業を行うのか)


 僕も同じ様にされるのではないだろうか。一体なぜこんなことをする、彼が何をした。考えれば考える程、謎と恐怖が込み上げてくる。恐怖よりも先に怒りが込み上げた。 動揺をしていると、奴は口を開いた。


拳銃(これ)を使って右にいるやつを殺せ。」


僕の目の前に拳銃を放り込まれた。一体何が狙いだ?


「この人を殺せってのか? この人が何をしたんだ!!」


「まぁ、無関係の人を殺すって言うのも性に合わないかぁ。だが、これは神との契約だ。 選べ。お前の世界の常識なんぞ、この世界では何の役にも立たん。ここで行動を拒否すれば、お前は無力な傍観者だ。悪を選ぶか、手を汚してでも生きる正義を選ぶか、選んでみろ」


そう言うと、何処かへと闇の中へ消えていった。


「おい! 待て!!」


 力強く言ったせいか、雑音すらないこの空間に響いた。ただ先程言ってたことに引っかかっている。殺れば正義、何言っている?こんなにも見窄らしい姿の男性を殺るなんてど畜生にも程がある。こいつはやばいサイコパスだ。この男性と一緒に脱出しよう。だが、この場所に脱出口があるのだろうか。まずは、この人の拘束を解こう。


「大丈夫ですか? 今拘束を解きますので、一緒に脱出しましょう。」


「必要ない」


弱々しい声ながらも、強い意思のようなものが感じ取れた。


「何故です? こんなにも酷いことされたのに。」


「ああ、この赤い傷だろう。だがそれ以外の傷跡はやつの仕業ではない。仕事で受けた傷だ。」


 それを聞きながら拘束されていたものを解いた。さっき言っていた、『仕事で傷を受けた』に僕は引っかかった。一体どのようにしてこんな痛々しい傷を受けたのだろうか。まさか強制労働ではないだろうか。いや、きっとそうだ。でなければ説明がつかない。そう色々考えていたら、彼から口を開いた。

最後まで読んでいただきありがとうございます!


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