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パート・タイム・バッド・レイディ(日帰り悪役令嬢)  作者: 焼ミートスパ
第一章 婚約破棄された直後に入れ替わったちゃったよ
2/39

2 記憶がない公爵令嬢

目が覚めると窓の外は明るくなっていました


寝過ごしましたわ!


慌ててベッドサイドの台に乗っているベルを鳴らしました




<リンリンリンリンリンリンリンリン!>




「お嬢様、どうしました!」


次女のサラがドアを勢いよく開けて飛び込んできました




もう!


いつもなら起こしてくれるのに!


今日は寝坊でもしたのかしら?


それとも他の仕事が入ったためこれなかったのかしら?


どちらにしてもわたくしを起こせなかったのは問題よ!


学園に遅刻したらどうするのよ!


いや学園ではなく第一王子の代わりの生徒会の仕事ですけど!


なんで生徒会役員でもないわたくしが『婚約者だから助けて当たり前!』などと意味不明な理由で仕事をしなければならないのか判りませんけど!


『やらないと他の生徒に迷惑が掛かるだろ!』と生徒達を人質にされるのでイヤイヤしていますけど!





と色々と文句を言いたいのを我慢して 


~だって一刻も早く学園に行って生徒会の仕事をしないと本当に今日から授業が滞りますから!~ 


「着替えるから手伝いをお願い!」


とサラに悲鳴のように聞こえる命令をしました



しかしサラの動きはなぜだか急に止まりました




わたくしたあわててベッドから出てネグリジェの前側のボタンを自分で外しているというのに!


もう一分一秒が惜しいこの時に!


一体何をやっているのかしら!?




「もう、早くして!学園に遅れるわ!」


思わず怒ってしまいました


八つ当たりなのは判っています


でもつい言ってしまいましたわ


反省は、後でしましょう・・・





いそいで身支度をしていましたらサラは残念な子を見るような目をしていました


そして残念な子に残念なことを言う口調で言ってきました





「お嬢様は昨日、


『今後は学園には朝早くから行くことはないからそのつもりでね』


とおっしゃったではありませんか」





「え?」


思わずネグリジェを脱ぐ手が止まりました





わたくしそんなこと言った覚えがありませんわよ?





<はあ~>


仕える人の前だというのにわざとらしいため息が聞こえました


さすがわたくしが生まれてから17年も付き合いがあるだけことはありますね、と嫌味でも言えばいいのでしょうか?






「そういえば


『言った覚えがないなどとふざけたことを言うかもしれないけど無視していいから』


と言っていましたっけ


何かの遊びなんでしょうか?」



わたしのお育てが悪かったのかしら?と頭を抱える年配の侍女 ~歳を言うと怒りますからね(汗)~ が目の前にいました





仕える人間を前にそんな態度はどうなのか?と問い詰めたい気持ちで一杯です


でもそれよりも聞き捨てならないことを言っていました


わたくしはそんなこと言った記憶がないですよ?


なぜ言ったことになっているのでしょうか?




それよりも学園に早く行って生徒会の仕事をする必要がないってどういうこと?!


もう訳がわかりませんわ!

そりゃ昨日の悪役令嬢の中の人がやらかしたせいですよ(作者)


とはいえ悪役令嬢、もとい公爵令嬢の記憶にはないんですけどね


だってその方が面白いから


・・・ご都合主義と言わないで

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