第3話 抵抗
....ここは?寝ていたのだろうか、視界が、ぅ
ガシャガシャ...なんだ手が動かせない。鎖?なんで
「よぉ、気付いたかい?」
檻の奥に人がいる。傭兵?でも、なんか凄い存在感をある。薄暗い炎が彼を引き立たせる。
「魔族が流れ込んじまって気付かないとか国境警備の人間は無能ばっかりだな。」
魔族?俺はれっきとした人間だぞ?駄目だ、声が出ない
「とりあえず[束縛]」
ウグ...首を見えない何かが締め付けている。
「殺すのは造作もねーが、とりあえず吐けよ。」
意識が...やめてくれっ。死ぬ、、、
「こんなんじゃ、死なないだろ?魔族なんだから。まぁ、この結界内じゃ魔族は特異を使えないけどな、ほら、誰の差し金だよ?おい...」
ガクッ...何かが俺を蝕んでいく。(なんで俺がこんな目に?ていうかなんだこの世界は?俺は地球にいたはずだ)駄目だ押し殺していた感情が侵食を後押しする。もういいや、この侵食に身を任せて。
「さすがに死んだか、やっぱり口が固、」
グシュッ..!!!!「あーあ、手が汚れた。お詫びにこの服借りてくね」ビリッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~「報告いたします。魔族が牢獄から脱走しました」
「なんだと?即刻兵を集めろ」
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「その必要はない、俺はここにいるぜおーさま」
「貴様、無礼な!?」衰弱しきってる、ビビったな
グシュッ...また顔を吹き飛ばしてしまった。
「よくも王を...」 「暗翼」
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その日、ヒューマニスト国は滅亡した。歴史上、内部での軍事クーデターによる殺しあいと言われていたが、こう唱える者もいた。
ある人間に似た魔族が1人で惨殺していったと。
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意識が朦朧とする。もう何日も食べていない。
俺は正気に戻っていた。あの国を滅ぼし後悔をしたときには焦土と化していた。あの冷淡な感情も罪を犯す快感に身を任せるいるうちはまるでもう1人の自分が出てきたかのようだった。メリスさん、ごめんなさい...
俺は滅んだ国の真ん中で泣き叫んでいた。