表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

06.新たな仲間

 私は放課後にいじめられていた女の子に声をかけた。

 

 「こんにちは。すいませんいきなり。」

 「は、はい。こんにちは。私に何かようですか?」

 「あの、私いじめられてるのは知ってると思うんだけど、その矛先が次にあなたに向いたじゃない。」

 「まあそうですね。」

 

 女の子は怯えた様子だった。

 まあ無理もないよ。

 放課後帰ろうとしたらいじめられていた人に話しかけられてるんだもん。

 そりゃこわいだろうな。


 「でさ、私達あの貴族たちに復讐しようと思ってるんだよね。」

 「え?」

 「で、あなたならいじめられる人の気持ちも理解しているだろうし私達に協力してくれそうだなって思ったの。」

 「あ、あの、待って下さい。いきなり何なんですか?

  貴族に復讐とか意味分かんないですし、それに私が悪いことしたからいじめられてるので私が全部悪いん  

  です。だから、別に大丈夫なんですよ。」

  

 ……あー、これはだめだ。

 もう完全に内気な性格が自分の意見を邪魔してる。

 

 「あのさ、そんなこと聞きたいんじゃないの。

  じゃああなたは、相手が悪いことしたら相手をいじめるの?

  違うでしょ?

  だからそんなことを言って自分から逃げるな。

  そういうの見てるのが一番むかつく。」

 

 ちょっと強めに言っちゃったけど大丈夫かな?

 でも今のうち言っとかないと絶対この子耐えられなくなる。

 今までの私がそうだったから痛いほどその気持がわかるから。


 「え?ちょ、ちょっとまって。

  あなたに何がわかってるんですか?

  いきなり近づいてきた挙げ句いきなり勧誘してきて、そのうえムカつくって、おかしいでしょう。」


 確かにそれきいたら私今の所面倒なやつじゃん。

 これは……

 一旦退散するか。


 「あのさ、別にどういってもいいけどさ、あなたはこの状況を抜け出したくないってことでいい?

  じゃあいいんだよ。

  でも、もし変わりたいっていう気持ちがあるんだったら私のところに来てよ。

  いつでも歓迎するよ。」


 そういうと私は女の子から離れた。

 ちらっと女の子の方を見ると、ポカンとした顔をしていた

 優しい言葉でしっかり相手を気づかえる私大人!

 

 まあ、仲間は手に入れられなかったけど明日から復讐開始しますか。


−−−−−次の日−−−−−


 私達は朝早く起きると校門前の掲示板にある紙を貼った。

 

 「これでよしっと。誰か来てきてくれたらいいわね。」

 「はい。それもありますが、私達からの宣戦布告ってことですから気を引き締めないとですね。」


 私達が貼った紙は、【いじめ撲滅委員会】委員募集の紙だ。

 もう名前はそのまんま私が思ってることを名前にした。

 しかももちろん私達の名前入りで貼ってある。


 これで完全に貴族に私達は喧嘩を売ったことになる。

 ふっふっふ。貴族共、怯えて眠れ。


 そのまま私達は自分たちの教室へと行った。

 

《ライニアの部屋》


 その日の話題は私達が貼った紙についての内容でもちきりだった。らしい。

 私今日はずっと誰とも関わらないようにしていたから全然そんなこと知らなかった。

 コミュ障以前になんか怖かったから。

 やっぱ集団行動から外れて行動するって怖い。

 でも誓いを守って青春を満喫するためにも人と関わらない時間は必要だったんだ。

 後悔はない。

 ないったらない‼


 コンコン


 ん?誰だろ?

 今ライニアは料理中だし、この部屋にようがあるのって管理人さんくらいしかいないはずなんだけど……

 

 恐る恐るドアを開けると、そこには昨日話した女の子がいた。

 なんでここにいるのかわからず首をかしげていると、女の子が口を開いた。


 「あの、こんな時間にすいません。えっと、いきなりなんですけど、私をいじめ撲滅委員会?に入れてください。」

 

 へ?

 あ、そういうことね。

 

 「いいけどなんで?

  昨日はあんなに嫌がっていたのに。」

 「えっとですね。私あのあといろいろ考えたんです。

  これからのこととか、今の状況とか。

  それで、このまま行ったら私何もできずに人生終わっちゃうんじゃないかなって思えてきて。

  それで、今のままじゃいけないって思えたんです。

  で、今日朝学校に来たらあんな紙が貼ってあって、もう今しかない。

  ここで決めなきゃ一生このままだっていう気持ちになって、今ここにいます。です。」

  

 めっちゃ噛んでるなw

 でもこの一日でそんなことが。

 うーん。とりあえずライニアに報告しに行くか。

 

 「ちょっとまってて。」

 

 そして私はライニアに事情を説明した。

 すると、ライニアは女の子と話し始め、意気投合したらしくしばらく二人で話していた。

 混ぜて貰いに行こうとすると、

 「女人専用なのでクラシルさんはだめですよ」って言われた。

 私女なんだけどなー?


 ま、まあそれは良い。うん。

 悲しくない。全然悲しくない。

 

 でも、仲間が増えたのは心強かった。

 なぜなら、今から私達が行うのは貴族との全面戦争だからね。

 ここで、作戦の全容を公開。

 

 まず、仲間を募集する。

 次に、情報を集める。

 最後に、情報を権力でも握りつぶせないくらいばらまくっていう3ステップ。

 

 でも、問題が大量にあって、まず貴族には独自の情報網があるらしくて変な行動してたら全員に通達が行くらしい。

 貴族怖っ

 他にも、まず有力な情報を掴むことをバレずにやらなければならないていうこととか、もう宣戦布告しちゃったからいじめの深刻化とか懸念しなければいけないことが大量にある。

 しかもバレたら最悪権力振りかざされて禁固刑っていうハイリスクハイリターンな作戦。

 

 でも私はこれを成功させなければならない。

 これをして、私は前世のいじめられていた過去にけじめをつける。

 

 傍から見たらわざわざなんでもっと簡単な方法があるのにこんな面倒なことしてるの?

 とか思われるだろう。

 でも私は、真正面から戦って前世にけじめをつけたい。

 そうじゃなきゃ私が許さない。

 

 まあそんなこんなで、いじめ撲滅委員会は発足した。

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ