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01.どうやら私は転生してしまったらしい

 「ゴツッ」


 痛ったー。

 ん?ここは?

 体も動かせないし……

 もしかして自殺未遂になっちゃった?

 だとしたら今のこの状況って植物人間みたいな感じ?

 確か植物人間って意識がある場合もあるらしいし……。


 はー?

 ないわー。


 こんなことなら自殺しなけりゃ良かった。

 もう後の祭りだけどさ!

 でもさ!

 いじめられて不登校になった挙げ句自殺して、その上植物人間状態ってさ?

 普通に考えてテンションだだ下がりでしょ!


 そんなことを考えていると男女二人の声が聞こえた。


 「おめでとうございます。元気な女の子ですね。」

 「おー良かった良かった。」


 二人は、そう言うと私の体を持ち上げた。

 

 ぅおーい、何やってんの?

 私、身長160センチくらいあるぞ。

 何そんないとも簡単に持ち上げていらっしゃるの?

 もしかしてこれ誘拐?

 だとしたら結構やばいけど。

 とりあえず体動かさないと。

 お?おぉ、動かせた。

 

 「おぉ。体を動かそうとしているぞ。」

 「本当ですわね。可愛らしい。」


 え?全然体動かないし?

 そもそも可動域がなんか小さい。

 しかもなんか言ってるこの人達に煽られてる気がするんだけど?

 え、えー?

 

 なんかいきなり体動かなくて、しかも誘拐されて煽られるって、情報過多で脳みそがパンクしそうだし、怖い。


 「お?泣き出したぞ。」

 「とりあえず一段落しましたね。お湯を張ったものを持ってきます」


 そう言われると私はお湯の張ったバケツのようなものに入れられた。

 今気づいたけど私裸だし………

 もしかしてレイプ? 

 だとしたらもうやばいどころの話じゃないけど。

 というかなんかおかしくね?

 この人達がやってることってなんか赤ちゃんが生まれたばっかりのときみたいなことやってるんだけど?

 もしかして……


 恐る恐る目を開けるとそこには二人の大人が私の顔を覗き込んでいた。

 もしかしなくてもこれって?

 

 私の手を見ると赤ちゃんのような小さな手があった。


 異世界転生?


−−−−−数日後−−−−−


 ふう、色々とわかったしまとめていきますか。


 まず、私転生したらしい。

 はー。植物人間のときも自殺しなけりゃ良かったって言ったけど、何も考えたくなくなって転生したのに更に生かされるって何?  

 嫌がらせ?


 ま、まあプラスに考えたら新しく今までの背負ってきたものをすべて取っ払って転生できるんだから意外と悪くない。のかもしれない。そう思うことにしよう。


 それで、ここは地球で言うところの中世ヨーロッパくらいの文明レベル。

 まあ貴族とか王様とかいるってこと。


 で、私が生まれたここは小さい貴族とかでもなんでもない普通の家庭。

 まあ、お手伝いさんみたいなのがいるけどね。


 ってことでこの家に住んでいる人を紹介しますか。


 まず一人目、クロート・ジェルダー

 この人は私のお父さん。

 見た感じ20歳前半くらい。

 どうやら、狩人の仕事をしてるらしい。

 しかも結構腕利きの狩人らしい。

 すげーな。


 二人目、クライン・ジェルダー

 この人は私のお母さん。

 お父さんと同じ20歳前半くらいに見える。

 昔はお父さんとの狩人仲間だったらしいんだけど、結婚して家業に専念してるらしい。


 3人目、メルラー・ブロート

 この人はお手伝いさん。

 お母さんが昔道端で倒れてたブロートさんを助けて色々と介護したらしい。

 それでそれに恩を感じたブロートさんがこの家で働いてくれてるらしい。


 これくらいかな?

 うん。まあ、別にこの家庭は貧困層ってわけじゃなくて、中流家庭の上の方くらいらしい。

 まあ言い方は悪いけど親ガチャは成功だね。


 ここまで地盤は完璧。

 だから今世では【しっかり生きよう】と思った。


 前世では、私は陽キャグループに目をつけられいじめられた。

 理由は、私がいじめられていたところに丁度出くわして、そして軽く注意したから。

 それからはずっといじめられた。

 靴を隠されることなんて日常茶飯事。

 ときにはトイレの水を飲まされた事もあった。


 そして不登校になった。

 不登校になって世界の見え方が変わった。

 別に人に怯えたりしなくてもいいし、痛い思いも怖いこともなくなった。

 

 でもその日常も長くは続かなかった。

 家にその陽キャグループが凸ってきた。 


 なんか、私が不登校担った原因が自分たちがいじめてたからって言うことがバレて退学になったらしい。

 その時は、「乙ーww」って思ったけどもちろん何もしてないよ?

 でも、もちろん陽キャグループはご立腹で八つ当たりしてきた。


 まあ実例をだすと、家の前に落書きされたり、郵便入れにカミソリを入れられたりした。

 親は、私が学校にも行かずに家に引きこもり、そのうえ家にいたずらされたんだから黙っていなかった。

 親の怒りの矛先は私に向いた。

 親は虐待こそしなかったものの私の居場所を奪った。

 要は、家から出てかせた。

 そして私は前世を終了させた。


 でも今世は違う。

 何もかも失った。

 失ったことで前に進めた。


 それに今世は学校も多分なさそうだし学校にも行かなくても良い。

 なんて良い世界!


 「クラシルっ、散歩しましょう」


 お母さんに呼ばれた。

 あっクラシルって言うのは私の名前ね。

 私はこの名前が好き。

 この名前っていうか新しい名前を貰ったことに対してだね。

 私が生まれ変わったっていうことが自覚できるから。


 「それじゃ、まずは学校へってみましょうか」 

  

 え?学校あるの?

 なにこの即落ち2コマ。

 そして気分最悪な中お母さんに抱きかかえられながらしばらく歩くと校門の前についた。


 !? 


 「ここがあなたが行く学校ですよー」


 もうお母さんの話なんて聞こえてこなかった。

 見てしまったのだ。

 いじめの現場を。

 どうやらお母さんは気づいていないらしい。

 私はどうやらいじめに対して敏感だったんだろう。

 しかも、結構ひどいいじめ。

 十人くらいで一人を柱の後ろでリンチされてた。


 こうして学校に最悪なイメージを持って今日が終わった。

 



 


 


 

 

今回の話では主人公が誓いを立てました。

このさきこの誓でどういうふうに物語が進んでいくのかを見ていただければと思います。

最後に、面白いと思っていただければブックマーク登録やレビューをよろしくおねがいします。

それでは。

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