29/39
[詩] 嫌 / 25時
『嫌』
嫌いな物なら食わなきゃいい
嫌いな歌なら聴かなきゃいい
嫌いな奴には関わらなきゃいい
手前に合わねぇ物を
わざわざ攻撃しに行ったって
良いことなんてないぜ
でもそれらを無理やり
口に、耳に、頭に
ぶち込もうとしてくる輩がいたら
そいつの汚ぇ顔面を
容赦なく叩き潰しちまえ
『25時』
郊外のワンルーム
暗い玄関を開け
乱暴に脱ぎ散らかす
背広とネクタイ
25時
先刻死んだばかりの“昨日”が亡霊と成り果て
痛ましく“今日”の振りをしている
分厚い毛布を頭から被り
願いを込めて目を瞑る
どうか
どうか安らかに眠れますように
郊外の心理的瑕疵物件
ここが此岸の果て




