14.いざ女子会へ
馬車を走らせる事数十分。
王都にある、レティシアの住むウォーカー公爵家別荘に着いた。
中に入るとウォーカー公爵家の侍女たちが出迎えてくれ、中庭へと案内される。付き人として一緒に来たマーサと一緒に案内されるままについて行く。
どうやらシルビアは先に来ていたようで、すでにレティシアとシルビアが腰掛けていた。
どうやら、ティエラは仕事で来れないようだ。残念だが、手紙でも出しておこう。
「お待たせ、レティシア、シルビア!」
声をかけると2人が振り向いて立ち上がる。
「あら、エリアナ、お茶会ぶりね。全く、相変わらずの天パね」
「エリアナ、久しぶり!元気だった?今日も天パは現在だね!」
きっとみんなならおわかりいただけるだろう。上からレティシア、シルビアである。
会ったら必ず髪をいじってくるのなんなの?流行りなの?
そんなこんなで私も席につく。
私の分の紅茶とケーキが出された。どちらもレティシアが大好きなものだ。
「ところでエリアナ、早速だけど婚約したというのは本当なの?」
無邪気な笑顔でそう聞くのはシルビア。
シルビアには手紙で軽く説明したくらいだから、まだ相手も教えていない。
「それがねー、本当なの。」
「まあ!おめでたいじゃない!相手はどなたなのかしら??」
私の婚約ほんとだよ発言を聞き興奮気味のシルビア。やっぱり女の子って恋話すきだよね。
「相手はねー、フェルナンド・マルティス公爵だよ」
私の言葉を聞いたシルビアは徐々に目が見開かれていく。
おお、驚いてるな、あれは。
「え!あのマルティス公爵様!?ほんとに!?」
「それが本当らしいのよ」
そう答えたのはレティシア。
レティシアには前回のお茶会でマルティス公爵の事を色々教えて貰っていたから、もちろん、婚約者がマルティス公爵だって事は知っていた。
「マルティス公爵って言ったら、この国の令嬢みんなが結婚したがってた相手なのよ!そんな方と婚約だなんて!エリアナすごいわ!」
「それはそうなんだけどね、ちょっと2人とも聞いてくれる?」
私が肩を落としながらそう言うとレティシアとシルビアは互いに不思議そうな顔をして見合ったあと、私の方を見て「「ええ」」と答えた。
私は初めての顔合わせの日の事とその次の日の手紙と贈り物の話を事細かにした。
最初はキャーキャーと楽しそうに聞いていた2人であったが、最後の方になると顔色を悪くさせ、「気持ち悪いわ」と言う始末。
うん、その気持ちまじわかる。
「…とまあ、こんな感じなのよ」
「今すぐ婚約を破棄しなさい!」
凄い剣幕で迫るレティシア。あの恋愛相談のプロが婚約破棄を勧めるなんて、よっぽどなのね…
「気持ち悪いわ!嫌だわ!イケメンでも許されなくってよ!」
シルビアも文句が止まらない。
もちろん、私も文句が止まらない。
「でも不思議ね。私、マルティス公爵とは話した事があるのだけど、そんな変な人では無かったわ。優しくて紳士的で、でもどこか深く関わろうとしないような方だったわ。」
レティシアの言葉にシルビアも続く。
「確かに、私もお会いしたことがあるけれど、とても素敵な紳士だったわ…」
2人は自分の記憶のマルティス公爵と、私の話のマルティス公爵のギャップについて行けていない様子。
まあそうなるよね。
そこでレティシアが私の髪飾りに気付く。
「もしかして、貰った贈り物って今付けてる髪飾りかしら?」
レティシアの言葉でシルビアも私の髪飾りに視線をやる。
「うん、そうだけど」
そして2人はまた顔を見合わせる。
「「贈り物のセンスはあるみたいね」」




