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第22話 装備不可!?

あれから数日神に奇襲される事はなかった。

あえて言うならバイクの3人乗りは危険だと言う位で。


前にクラルス後ろに一馬君、後ろの一馬君が段差が大きいと転げ落ちてしまう。

段差を気にしないようにするのは地球ではない異世界では無理

そりゃ道が整備されてないから当然なんだろうけど。


「エネミーさんギルド本部までは後どれくらいでござるか?」


「そうねえ、まだまだかかるわよ~」


「やっぱり召喚獣で「「絶対ダメ!(でござる!)」」

ですよねえ」


そりゃあんな大破壊をした後じゃ、使えないよな。僕も使うつもりはないけど。

僕は移動の休憩中は縮地を鍛える事に費やした。間に合わないのはもう嫌だと思ったから。


縮地!縮地!縮地!縮地!縮地!縮地!縮地!縮地!


ひたすら縮地をするが速くなった気はしない。


「うーん縮地をするだけじゃダメなのかなあ」


「拙者が思うにもっと負荷をかけながらやらなければダメなのでは?」


「負荷って言ってもなあ」


負荷をかける物がない、重力を自在にコントロール出来れば別なのだろうけど。


「エネミーさんを担ぎながら縮地をしたらかなりの負荷がかかるのでは?」


とんでもない事を言うな!この外道一馬!


「ちょっと一馬~!私が重いって言ってるのかしらん?」


そうだ!エネミーやってしまえ!


「ちっ違うでござる!お姫様抱っこしながら走れば負荷もかかり、エネミーさんと龍殿の仲もより親密になるのでござる!」


「なるほどん!納得だわん!」


なぜに手のひらを返した!


「さっ旦那様どうぞん!」


こっこいつお姫様抱っこしやすいポーズを取ってやがる。人生初のお姫様抱っこがエネミーだと!?

彼女じゃなくオカマだと!?


「うっやりますよ、やりますよ!」


無心だ無我だ、エネミーめちゃくちゃ重いプルプルする。

縮地!縮地!縮地!縮地!縮地!縮地!


ぶちっ


ぶちって言ったぞ、ぶちって、あれ?足が動かないあれれ?


「あらん旦那様の脚の腱が両方切れてるわねん」


ひっひえええ通りでめちゃくちゃ痛いし足が動かないわけだ。

うわあああ初めて足の腱切れた、やばいやばいどうすんのこれ?


「とりあえずポーションかけるわよ!」


「待つのじゃ!師匠はポーションを飲んで治す特異体質なのじゃ!」


「うごごごちがちが」


ぐお~お漏らしマンめ!痛みで動けない、喋れない僕を尻目にポーションを飲まそうとしてくる。


「はいあ~ん」


ぐえええええ、マズイ!やっぱりめちゃくちゃマズイ!

本当にマズイ!

エネミーも嬉しそうに飲ますんじゃねえええ。

口移しじゃないだけマシだけど。


「ふうふう、とっとりあえず脚が治ってよかった」


「とりあえずドワーフの街が近くにあるけど寄るかしらん?スルーしても良いけどん、ドワーフはヘーパイストスさんの加護がある街だから神殿に寄って行った方が良いかしらん?」


「そっそうだね!そういや神殿って行った事ないから興味あるなあ」


「あらんないのん?神なのに?」


「いっいやだからね?神じゃないよ?僕は人間!神殿って言うか神社は作ったけど、僕が作った物だからさこうなんていうかこの世界の神殿って見た事ないからさ」


「そうなのねん、一馬も神殿に興味あるのかしらん?」


「拙者はドワーフに興味があるでござる!人間や獣人の方や神様方にはお会いしましたが、ドワーフはまだ見た事ないでござる!」


「エネミーさん、エルフはこの世界にいるのかな?」


「エルフねえ、私もまだ一度しかお会いしてないわん。」


「えっ!?エルフっていっぱいいるんじゃないの?」


「エルフは排他的なのよん、それに基本的に森林の奥深くにしかいないわん」


「拙者エルフに会いたいでござる!」


エルフは中々会えないのかあ、獣人はギルドの受け付け人とルナしか知らないけど、ルナ以外の獣人の印象はなあギルドの受け付け嬢だから正直微妙だしな。


「とりあえずエルフは後よん、まずは目の前のドワーフの街ライクスよ、そこに入る前にルナと一馬君の身分証をどうしようかしらん」


「・・・・いるの?」


「いるわよん、ルナはギルドに登録するとして。一馬君よねえ、称号で勇者だとバレると面倒だから奴隷としておきましょう」


「えっ奴隷でござるか!?拙者の人権は!?」


「仮よ仮。本当に仮だから安心しなさい」


「護衛対象とかじゃダメなのかな?」


別に奴隷じゃなくても、一馬君をやんごとなき身分として僕が護衛をする、これなら何処でも通れると思うしな。


「そっそれ!それでお願いするでござる!」


「えー、一馬は貴族には見えないのよねえ。うーん良くて下男?冒険者にも見えないしぃ」


「あー。一馬君僕より装備が無いしなあ」


「とりあえずデュランダル腰から下げる?腰から下げるだけなら装備にならないはず?多分」


「やってみるでござる!」


結論から言うと装備出来なかった、腰から下げる事も出来なかった。


一馬君はダンボールに引きこもった。


「うっううう」


「あっ張りぼてで良いなら、ダンボールを着色と変形で装備したらいいんじゃないかな?」


「一馬はダメダメなのじゃ」


「・・・・ポンコツ勇者」


幼女になじられる勇者、可哀想過ぎる。

ダンボールの中に入れた人を集団で揶揄うイジメみたいだ。

心が痛くなる。


「こら!2人共やめなさい!かっ一馬君とりあえず装備変形してさ冒険者に見える様にして街に行こう」


一馬君の手を引き街の中に入る。

一馬君はとりあえず冒険者見習いで修行中の身と言う事にしてある。


「修行中にしたってもうちょっとマシな装備にしてやれよな」


門番に言われた言葉がぐさりと一馬君に突き刺さる。

一馬君の見た目は、子供がダンボールで作ったロボットのようだった。

街を歩く最中にも冷たい視線が突き刺さる。


ヘーパイストス神殿の前に着き、お布施として5人分金貨1枚を渡す。


「ちょっと多くないかしらん?」


「ヘーパイストスさんにはお世話になってるからね」


「拙者強くなれるよう、御祈りするでござる」


「教官に会えるの楽しみじゃ!」


「・・・・楽しみ!」


ちびっこ2人は楽しみな様子だ。

地味に懐かれてる、村人からも好かれていたし、やっぱり神だからかな?


「僕はヘラの件を相談しなきゃだしなあ」


「その旦那様が言っていた異世界人が倒したって言ってた話からん?」


「拙者達は見てなかったら何ともですが、2人は龍殿がやったと言っているのですぞ?」


「だから僕はやってないの!確かに2人に危害を加えようとしたからキレたけどさ、僕の力では届かなかったんだ、だから縮地の修行をしてる訳だし」


「龍殿は神を倒す気なんですな!」


「倒さないよ!神に襲われ無いように身を守りたいだけ!」

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