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第18話 面接官って大変だ

口寄せなら飛び越していけるはず、問題はどの子にするかだ。

まず一頭ずつ出してから面接して決めよう。口寄せ契約してから呼んでないから性格とかわからないし。

面接すればどんな事が出来てどんな事が出来ないとかもわかるはずだ。


case 亀さん


「 亀さん貴方は僕達を乗せて素早くヴェノムロードを超えれますか?」


[むーりー]


「無理ですかわかりました、空を飛べますか?」


[むーりー]


「何か特技はございますか?」


[むーりー、なまえーちょーだーい]


「無理ってそんな・・。とりあえず名前、名前かあ、タートル、尻尾はヘビだからうーん。君の名はタートスで」


[ありがとー]


ボンっと音を立てて帰って行くタートス。

あれ?おかしいぞ?特技無し、素早く移動も出来無い、空も飛べない。あれ?タートスの居る意味って・・

考えるのはよそう、次だ次。


case 白い虎


[我に名前をつける事を許可する]


いっいきなり高圧的だー!


「ビャクヤでどうかな?太陽が沈まないって意味があるんだけど」


[きっ貴様!]


急に目を剥き牙を出し威嚇してくる。


「ひっ!?お気に召しませんでしたか?」


思わず迫力に負け後ずさる僕。


[気に入った!帰る!]


ボンっと音を立てて名前だけもらって帰っていた。

あれれれ~おかしいぞ~面接にすらならなかった。

でもビャクヤは怖いからそっとしとこう。


case 白い狼


[すっすみませんでしたあああああ!]


いきなりでかい声で腹を出して謝ってきた。


「えっちょ?何?どっどうしたの?」


[先の者達の無礼、腹を切ってお詫びします!!]


「いっ!?腹切らないで!大丈夫だから!」


[ですが殿!!]


とっ殿!?また新しい呼び名が増えたけど切腹を止めなければ


「あっああもう殿でも何でも良いから!切腹は無し!とりあえず僕達を乗せて素早くヴェノムロードを抜けられる?」


[可能ですが、馬が多分スピードでショック死します!宜しいですか!?]


「いやよろしく無いから!とりあえず今回は帰ってくれるかなまた呼ぶからさ!」


[無能な私には名前を下さらないと、それが罰なんですな!]


「いっいや名前ね!あげるあげる!ホロケウで良いかな?」


[ホロケウ!有難き幸せ!殿有難うございます!]


尻尾を千切れんばかりに振りながら帰っていくホロケウ、まっまじで疲れる。

久々に村人達と同じ感じの存在をみた。

アルテミスの奴こんな濃ゆい奴等を良く纏めて眷属にしてたな。

気を取り直して次だ。


case 炎の鳥さん


[ちょりーす、どったのー?名前くれるんでしょー?名前早くちょーだいな!]


とてつもなく軽い、軽すぎるしかも名前をもらえるだけだと思ってる。


「なっ名前は、エンスウで良いかな?それで君に乗りたいんだけど」


[いいよー!あっ私に乗るのは無理無理だよー!焼け死にたいなら乗せるけどどうするー?]


焼け死ぬのは嫌だけど漫画とかだと確か主人公を乗せたりしてたはず。


「そっそこを何とか調節できないの?」


[無理無理ー!火の化身だよ?火の化身に乗るとかどんだけー!マジ狂い過ぎー]


ゲラゲラと腹を抱えて笑いながら帰っていった。

とりあえずあいつを呼ぶのは辞めようストレスがマッハだ。


case 黒き龍


洋風では無く日本風の黒き龍、正直僕はこいつが一番かっこいいと思っている。僕の厨2心をガッシリ掴んできている。


[名付けをして貰えると聞いたが相違無いか?]


「はい!名前はアナヴァタプタ、菩薩様の化身とも言われた龍の名前を貴方につけたいのですが、どうでしょう?」


[アナヴァタプタか。うむ良い名だ。名付け以外にも用があるのだろう?]


「はっはい、ヴェノムロードと言う毒地帯の上を空を飛んで僕等を運んで欲しいんですが」


[なるほど、あいわかった。普段から主の力を貰っているからな恩を返そう]


「へっ?力を貰う?」


[我等5頭の神獣をその身に宿しているのだ、負担が無いわけないだろう?現に我等は主の力を喰らい今まで以上の力になっている。本来であればアルテミス様以外言葉を交わす事すら不可能なのだからな]


「そっそうなんですか?別に僕は特段変わった感じはしないのですが・・」


アナヴァタプタは僕の胸を器用に指で指し


[主の身体には主が考えている以上の力が眠っている。神すら越えるほどのな。でなければただの人である主が我等を宿す事は不可能だ。思い当たる節もあるであろう?]


力を貰われてる感じはしないが、魔力が無く魔法が使えないのに忍術は使える。

忍術のエネルギーが魔力でないのなら、一体どこからエネルギーを出してるのか不明だ。

それに神気とか言うのをヘーパイストスさんが出しても効かないし、駄女神の力も効かなかった。


[神にダメージを与えるなんて、神殺しの武器も使わずに普通の人間にできるはずもないのだ。アルテミス様にダメージを与えていたろう?あの時点で主は神よりも強いと言う事を示している]


「そっそうか、でも考えた事も無かった・・」


[主はもっと思慮深くなれ。見聞を広めよ。巨大な力を持つ者にはそれ相応の品格や責任が求められる。ゆめゆめ忘れるな]


「うっうん」


[馬とそこの2人は我が手の上に乗せよう、主は我が頭部に乗るのを許可する。しかしヴェノムロードか主達を送った後に通れるようにしよう]


「できるんですか?」


[うむ。今は時間も惜しかろう、とりあえず乗れ。話はヴェノムロードを越えてからだ]


「お願いします!2人とも聞いてた?アナヴァタプタが乗せてくれるから早く行こ!」


「エネミーさん?大丈夫でござるよな?拙者怖いんでござるが」


「だっ大丈夫よん!旦那様が言うんだから!覚悟決めるわよん!」


2人と赤王を手で優しく包み、飛び上がるアナヴァタプタ。

僕は頭部の角につかまっていた。


「うわー!すごい!すごい!」


[主よはしゃいで落ちるなよ]


「うん!でもやっとファンタジーって感じで凄く嬉しいよ!ありがとうアナヴァタプタ!」


眼下に見える、雄大な大地。日本いや地球にいたとしてもこれ程の景色は見た事がない。

しかもファンタジーの代名詞である龍に乗ってだ。


[主よ、下の紫色の大地あれが話していたヴェノムロード。通称毒の都だ]


「ほええあれが、そうなんだ!」


[加護や耐性が無ければまず通る事は叶わないだろう。馬とご婦人はどちらもあるみたいだがな]


「えっじゃあ僕や一馬君なら・・」


[目や喉は焼け爛れ死ぬな。以下に力があろうとも空気でやられる。主は助かるかもしれないがもう1人の少年は間違いなく死ぬな]


あっあぶねえー!エネミーさん基準で行ってたら僕等終わってた!

一馬君ナイス!ファインプレーだよ!


[そろそろ下に降りるからしっかり捕まってくれ]


そう言うとアナヴァタプタはゆっくりと地上に降りて行く。


[そうだ、あそこを通れる様にするんだったな。見ておれ]


アナヴァタプタが大きく息を吸い込み


【インフェルノブレス】


と唱えた瞬間、アナヴァタプタの口から大容量の灼熱が吐き出され、ヴェノムロードを焼いていく


[ふむ、やはり力が上がっているな。主よ感謝する]


そう言うと満足下に着陸しした。


「あばばばばばばばばばばばばば」


僕はあばばばしか言えなかった、ヴェノムロードが全て焼き払われた。

周辺の被害もお構い無しに、もし村があったら大量殺人だ。


エネミーと一馬君も口をこれでもかと開いて固まっている。


[また用があったら呼ぶが良い!]


そう言い残し帰って行った。


「よっ呼べるかああああああああああ!」

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