伸びた鼻毛は
出る杭は打たれる。
伸びた鼻毛は切られる。
空気が汚い場所では、
鼻毛がよく伸びるという。
鼻毛はフィルターみたいなもので、
人間の体を守ってくれているのだろう。
なら人間はなぜ鼻毛を切るのか。
鼻毛が出てたら恥ずかしいよね。
なぜ鼻毛が出てたら恥ずかしいのかな。
最初に、鼻毛を恥ずかしいと思った人は誰なのかな。
人間界には人間のルールがある。
人間は人間同士で協力することができたから自然界で勝ち残ることができた。
協調性というのは人である限り、人として生きる限り重要なファクターだ。
人の容姿に関するルールは、
人の協調性を証明するための一つかもしれない。
鼻毛が出てないということは、
毎日鏡を見ているということ。
鏡を見ているということは、
自分の容姿に気を使っているということ。
容姿に気を使っているということは、
人の視線に気を使っているということ。
それは協調性があるということ。
清潔感という言葉がよく使われるけど、
それは清潔感と協調性が繋がっているから、
女性は生きるためにパートナーの協調性の有無を、
清潔感という物差しで測っているのかもしれない。
しかし今日、必ずしも協調性が生きることに直結するとは限らない。
人間社会という全体を生かすために、その協調性に殺される者も中にはいる。
そんな時代に一人の男がいた。
鼻毛太34歳独身。
彼は34年間鼻毛を伸ばしっぱなしだ。
しかし、鼻毛が伸びすぎてその鼻毛を器官に詰まらせつい先ほど息をひきっとった。
完?